JP2000201044A - コモンモ―ドノイズ抑制装置 - Google Patents

コモンモ―ドノイズ抑制装置

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JP2000201044A
JP2000201044A JP11001958A JP195899A JP2000201044A JP 2000201044 A JP2000201044 A JP 2000201044A JP 11001958 A JP11001958 A JP 11001958A JP 195899 A JP195899 A JP 195899A JP 2000201044 A JP2000201044 A JP 2000201044A
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Thomas Eilinger
トーマス・アイリンガー
Sei Azuma
聖 東
Masahiro Kimata
政弘 木全
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 そのバッファ型増幅器の電源電圧をより低い
値のものとしてもコモンモード電圧の高周波成分の確実
な抑制が可能となるコモンモードノイズ抑制装置を得る
こと。 【解決手段】 コモンモード電圧補償回路として、交流
電路のコモンモード電圧を検出するコモンモード電圧検
出回路15、交流電路の各相に直列に挿入された巻線W
1、W2、W3とこれら巻線と磁気的に係合された巻線
W4とを備えたコモンモードトランスCT1、コモンモ
ード電圧検出回路15からのコモンモード電圧を相補型
バッファ増幅器AP1を介して入力して動作するローパ
スフィルタ13、およびローパスフィルタ13の出力を
入力して動作する相補型バッファ増幅器AP2を備え、
相補型バッファ増幅器AP1とAP2との出力差を巻線
W4に印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータ装置
等にもとづくノイズの低減に関するものであり、特にイ
ンバータにより可変速駆動される負荷などから漏洩する
コモンモード電圧、コモンモード電流を抑制するコモン
モードノイズ抑制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は例えば、平成10年1月発行半
導体電力変換研究会資料(SPC−98−43)、「大
容量PWMインバータのコモンモード電圧のアクティブ
補償回路」、第63〜68頁に記載された従来の装置を
示す図であり、図において、1は交流3相系統電源、2
はダイオードブリッジ回路7、平滑用の直流コンデンサ
C1、インバータ回路8を含む電圧型インバータ、30
はコモンモード電圧補償回路、4は出力ケーブル、5は
3相電動機、6は接地点、9は上記電圧型インバータ2
の放熱を行うヒートシンク、Z1〜Z5は浮遊インピー
ダンスであり、それぞれ主に浮遊のコンデンサに相当す
る。14は上記3相電動機5のフレームであり、上記接
地点6に接続されている。インバータ回路8は例えばパ
ルス幅変調などで制御される半導体スイッチにより、直
流電圧を3相の交流電圧に変換する。感電の危険を防ぐ
ために上記電圧型インバータ2と上記3相電動機5は接
地点6に接続されている。上記コモンモード電圧補償回
路30において、C10〜C16はコンデンサ、T10
〜T13はトランジスタ、31、32は直流電源、CT
5は巻線W7〜W10をもつコモンモードトランスであ
る。また抵抗R2とコンデンサC16によりハイパスフ
ィルタを構成する。
【0003】次に上記電圧型インバータ2が発生するコ
モンモード電圧につき説明する。図15は、PWMの三
角波キャリア周波数(スイッチング周波数)の1区間を
示す波形図で、図において、(a)は上記電圧型インバ
ータ2の出力電圧であるU相電圧の波形、(b)は同じ
くV相電圧の波形、(c)は同じくW相電圧の波形であ
り、インバータ回路8が出力するべき電圧の指令に従っ
て図15に示したようなパルス状の電圧が発生する。各
パルスの大きさは図14の上記コンデンサC1間の電圧
Vdである。一方上記パルスにより上記電圧型インバー
タ2が負荷側に発生するコモンモード電圧v0は図
(d)の様に与えられ、式(1)の関係に従い、その電
圧ステップ幅は(1/3)*Vdとなる。 v0=(vU+vV+vW)/3 (1) 図16において、200は上記コモンモード電圧v0の
発生源、Z101を上記電圧型インバータ2の出力側の
接地点6との浮遊インピーダンス、Z100を上記電圧
型インバータ2の入力側における接地点6との浮遊イン
ピーダンスとすると、発生源200によって図15
(d)に示したようなステップ状の電圧が印加されるこ
とになる。従って上記2つの浮遊インピーダンスを流れ
る高周波のコモンモード電流、それに起因する電磁波ノ
イズが発生する。実際のコモンモード電流の経路として
は図14において、上記ダイオードブリッジ回路7と上
記接地線PEに接続されたヒートシンク9間に存在する
浮遊インピーダンスZ2、上記インバータ回路8と上記
ヒートシンク9間に存在する浮遊インピーダンスZ3、
上記出力ケーブル4と上記接地線PE間に存在する浮遊
インピーダンスZ4、上記3相電動機5の3相入力点と
上記接地線PEに接続されたモータフレーム14間に存
在する浮遊インピーダンスZ5に代表され、これらはす
べて容量性の特性をもつものである。
【0004】次に上記従来例の動作について説明する。
上記電圧型インバータ2の出力に現れるコモンモード電
圧は、コンデンサC12〜C15により検出及び分圧さ
れる。上記コモンモード電圧補償回路30の電位基準点
は、コンデンサC10及びC11により得られる。トラ
ンジスタT10〜T13により構成される2つの相補型
バッファ増幅器AP1、AP2は、上記ハイパスフィル
タC16、R2と上記コモンモード電圧及び上記コモン
モードトランスCT5間の相互影響を防ぐためのもので
ある。上記相補型バッファ増幅器AP1、AP2には直
流電源31及び32により電圧が供給される。上記コモ
ンモード電圧補償回路30は、コンデンサC16及び抵
抗R2で構成されるハイパスフィルタにより、上記コモ
ンモード電圧をフィルタリングした後、高周波のコモン
モードトランスCT5にフィルタリングされた電圧を印
加し、各相のインバータ出力に上記フィルタリングされ
た電圧を印加し、上記コモンモード電圧の高周波成分を
打ち消す。即ち、ここでは有害ノイズである、例えば1
50KHz〜30MHzの高周波域を補償の対象として
おり、コモンモード電圧の低周波成分は補償の対象外と
している。このようにして、上記コモンモード電圧補償
回路30は、上記3相電動機5に接続されるX、Y、Z
端子電圧におけるコモンモード電圧の傾きを抑制し、こ
れにより出力ケーブル4、3相電動機5と大地間に存在
する浮遊インピーダンスを通して流れる電流が抑制さ
れ、上記系統電源1を通して流れる、コモンモード電流
を抑制することができる。
【0005】図17は例えば、平成9年電気学会産業応
用部門全国大会、No.80、「アクティブEMIフィ
ルタのエアコンへの応用」、第181〜182頁に記載
された他の従来の装置を示す図であり、図において33
はコモンモード電流補償回路であり、電圧型インバータ
2の入力側のコモンモード電流Ic10は、上記コモン
モード電流補償回路33中の高周波コモンモードトラン
スCT6により検出される。コモンモード電流の検出値
である、上記高周波コモンモードトランスCT6の2次
側電流Ic11は、トランジスタT14、T15及び抵
抗R3から構成される電流アンプにより増幅される。こ
のようにして増幅された電流Ic12はコンデンサC1
7、上記電流アンプ、直流コンデンサC1、インバータ
回路8、3相電動機5を介して流れる。このようにし
て、上記電流Ic12はIc10の増幅した値を持つよ
うに制御されるため、3相電動機5の漏洩電流Ic13
の多くの部分はIC12として流れ、上記3相系統電源
1を通して流れるコモンモード電流Ic10が抑制され
る。従って、電流増幅係数(Ic12/Ic10)が大
きければ大きいほど、コモンモード電流Ic10の値は
小さくなる。
【0006】図18は例えば特開平9−37593号公
報に記載された他の従来の装置を示す図であり、図にお
いて、34はコモンモード電流補償回路である。電圧型
インバータ2のコモンモード電圧により引き起こされる
コモンモード電流はインバータ回路8のパワー半導体と
ヒートシンク9間の浮遊コンデンサC18、及び3相電
動機5の入力端子と接地線PE間の浮遊コンデンサC1
9を通して流れる。これらのコモンモード電流を補償す
るために、2つのコンデンサC20及びC21が、C2
0の容量値=C18の容量値、C21の容量値=C19
の容量値、となるように接続されている。上記コンデン
サC20、C21は可変電圧源35に接続され、上記可
変電圧源35はインバータのコモンモード電圧を検出
し、端子aにおいて、上記コモンモード電圧を打ち消す
電圧を発生する。その結果、Ic20=−Ic18、I
c21=−Ic19となり、上記3相系統電源1を通し
て流れる、コモンモード電流Ic23、及びIc22は
抑制される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先ず、図14に示した
従来の装置においては、既述した通り、抑制補償の対象
をコモンモード電圧の高周波成分としているので、C1
2〜C15で検出したコモンモード電圧の出力からハイ
パスフィルタC16、R2でその高周波成分を抽出しそ
の出力をコモンモードトランスCT5の巻線W10に印
加する。そして、このハイパスフィルタの前後には入
力、出力端との相互影響を防ぐため相補型バッファ増幅
器AP1およびAP2を設ける構成となっている。以上
の構成からコモンモード電圧の抑制補償が確実になされ
ない可能性がある等の問題点がある。以下、この現象を
詳細に説明する。
【0008】図19は、この補償回路部分を示すもの
で、図において、M1およびM2は説明のための3相線
のコモンモード電圧を測定する装置である。また、図2
0は従来例のハイパスフィルタを用いてコモンモード電
圧を補償した結果を示す図である。図において、横軸は
時間軸、(a)はインバータ回路8により発生する3相
電動機5におけるコモンモード電圧v0、(b)は図1
9におけるハイパスフィルタ20の出力電圧v3、
(c)は相補型バッファ増幅器AP2の出力電圧v4、
(d)は補償後のコモンモード電圧v7であり、v0、
v3、v4、v7は共に電圧型インバータ2の直流コン
デンサC1の直流電圧Vdの1/2、Vd/2で規格化
している。また、それぞれ横方向に並ぶ3つのパターン
は、典型的なコモンモード電圧v0の波形を示すもの
で、図示左端のものは先の図15で例示したものであ
る。即ち、このパターンのコモンモード電圧v0は、立
上り、立下りのステップの高さが直流電圧Vdの1/3
となる。他の2者のパターンはそのステップ高さがいず
れもVd/3より大きいものである。
【0009】ハイパスフィルタは、図14にその典型例
を示したように、例えば、入出力端子間に直列に挿入さ
れたコンデンサC16と出力端子に並列に接続された抵
抗R2とから構成される。従って、当然のことながら、
ハイパスフィルタに図20(a)に示すようなステップ
状の電圧v0が入力された場合、その出力電圧v3は、
ゼロレベルから一旦、ステップの高さに相当する波高値
まで立ち上がる(または立ち下がる)。
【0010】ところで、図14に例示した従来の装置で
は、相補型バッファ増幅器AP2は、直流電源31、3
2とトランジスタT12、T13のシングルエンドプッ
シュプル回路で構成されているので、直流電源31、3
2の電圧±50Vまでの振幅しか出力できない。一方、
電圧型インバータ2の直流コンデンサC1の電圧Vdは
280Vであるので、コモンモード電圧v0のステップ
高さがその1/3(280/3≒93.3V)までのも
のは出力可能であるが、ステップ高さが上記値を越える
と、その出力電圧が制限されることになる。
【0011】図20(c)は、この様子を示しており、
左端のステップ高さがVd/3となるコモンモード電圧
v0の場合は、ハイパスフィルタの出力波形v4に歪み
はないが、ステップ高さがVd/3を越える、同図中央
および右端に示すコモンモード電圧v0の場合は、図に
丸で囲んで示すように、直流電源31、32の電圧によ
ってハイパスフィルタの出力電圧v4の波高値が制限さ
れ、本来のハイパスフィルタ出力波形から歪んだものと
なる。この結果、この電圧v4を基に補償した電圧v7
には、同図(d)に丸で囲んで示すように、実質的に補
償されない急峻な波形の部分が存在し、高周波成分を含
有することになり、完全にコモンモード電流を抑制する
ことができないという問題点があった。
【0012】また、これを防ぐには上記トランジスタT
12、T13からなる相補型バッファ増幅器AP2の電
圧源の電圧値を上げればよいが、これにより上記トラン
ジスタT12、T13に耐圧が大きいものを必要とする
ことになり、コストが高くなるという問題点があった。
また、一般的に、トランジスタはその耐圧仕様を上げる
と応答性能が低下し、ハイパスフィルタとしての出力特
性が低下し、結果として、コモンモード電流抑制の補償
が不完全となる。
【0013】また、図14の従来の装置では電圧を印加
することによりコモンモード電流を抑制し、図17の従
来の装置では電流を印加することによりコモンモード電
流を抑制する。当然ながらこれら2つの方法を同時に実
施すればコモンモード電流の抑制効果も大きくなるが、
図14に示した従来の装置は、インバータの3相出力電
圧にコモンモード電圧を印加するために、インバータの
出力側にコモンモードトランスを必要とする。また、図
17に示した従来の装置は、コモンモード電流を検出す
るために、インバータの入力側にコモンモードトランス
を必要とする。よって装置としてインバータの入力側及
び出力側にそれぞれトランスを接続する必要があり、上
記2つの従来例を同時に実施する構成としたときには、
コスト、重量、体積が大きくなるという問題点があっ
た。
【0014】また、図18に示した従来の装置において
は、上記コンデンサC20及びC21の容量値は上記浮
遊のコンデンサC18、C19の容量値と同じとしなけ
ればならないが、上記浮遊のコンデンサの値は出力ケー
ブル4の長さや3相電動機5を別の電動機に取り替えた
ときなどにおいて変化するため、その都度上記コンデン
サC20及びC21の容量値を調節しなければならない
という問題点があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、その相補型バッファ増幅器の電
源電圧をより低い値のものとしてもコモンモード電圧の
高周波成分の確実な抑制が可能となるコモンモードノイ
ズ抑制装置を得ることを目的とする。
【0016】また、その高周波成分の抑制効果を一層高
めることを目的とする。更に、コモンモード電圧の補償
手段およびコモンモード電流の補償手段の設置位置の自
由度向上を図るとともに両者併設時の構成の簡便化を実
現することを目的とする。また、コモンモード電流の補
償手段についてもその構成の簡便化を実現することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係るコモンモ
ードノイズ抑制装置は、交流電源と負荷とを接続する交
流電路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモ
ード電圧検出手段、上記交流電路の各相に直列に挿入さ
れた第1の巻線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合
された第2の巻線とからなるコモンモードトランス、上
記コモンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧を
第1のバッファ手段を介して入力して動作するローパス
フィルタ、および上記ローパスフィルタの出力を入力し
て動作する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバッ
ファ手段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2の
巻線に印加することにより、上記交流電路におけるコモ
ンモード電圧の高周波成分を抑制するようにしたもので
ある。
【0018】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段と
を接続する直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻
線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の
巻線とからなるコモンモードトランス、上記コモンモー
ド電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1のバッフ
ァ手段を介して入力して動作するローパスフィルタ、お
よび上記ローパスフィルタの出力を入力して動作する第
2のバッファ手段を備え、上記第1のバッファ手段と第
2のバッファ手段との出力差を上記第2の巻線に印加す
ることにより、上記直流電路および交流電路におけるコ
モンモード電圧の高周波成分を抑制するようにしたもの
である。
【0019】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路の各相に直列に挿入された第1の巻線群と補償コモン
モード電流を流す第2の巻線と上記第1の巻線群および
第2の巻線に磁気的に結合され上記交流電路に発生する
コモンモード電流と上記補償コモンモード電流との差を
検出する第3の巻線とからなるコモンモードトランス、
上記第3の巻線の電流を増幅する電流増幅手段、および
上記第2の巻線の一端と接地点とを接続するカップリン
グ手段を備え、上記電流増幅手段の出力を上記補償コモ
ンモード電流として上記接地点から上記カップリング手
段、第2の巻線および電流増幅手段を経て上記第1の変
換手段と第2の変換手段とを接続する直流電路に供給す
ることにより、上記直流電路におけるコモンモード電流
を抑制するようにしたものである。
【0020】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第1の変換器と第2の変換器とを接続する
直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻線群とこれ
ら第1の巻線群に磁気的に結合され上記直流電路に発生
するコモンモード電流を検出する第2の巻線とからなる
コモンモードトランス、上記第2の巻線の電流を増幅す
る電流増幅手段、および上記電流増幅手段の一端と接地
点とを接続するカップリング手段を備え、上記電流増幅
手段の出力を上記接地点から上記カップリング手段およ
び電流増幅手段を経て上記直流電路の上記第1の巻線挿
入位置より負荷側の位置に供給することにより、上記直
流電路におけるコモンモード電流を抑制するようにした
ものである。
【0021】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記交流電路の各相に直列に挿入された
第1の巻線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合され
た第2の巻線とからなる第1のコモンモードトランス、
上記コモンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧
を第1のバッファ手段を介して入力して動作するローパ
スフィルタ、および上記ローパスフィルタの出力を入力
して動作する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバ
ッファ手段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2
の巻線に印加することにより、上記交流電路におけるコ
モンモード電圧の高周波成分を抑制するコモンモード電
圧補償手段と、上記交流電路の各相に直列に挿入された
第3の巻線群と補償コモンモード電流を流す第4の巻線
と上記第3の巻線群および第4の巻線に磁気的に結合さ
れ上記交流電路に発生するコモンモード電流と上記補償
コモンモード電流との差を検出する第5の巻線とからな
る第2のコモンモードトランス、上記第5の巻線の電流
を増幅する電流増幅手段、および上記第4の巻線の一端
と接地点とを接続するカップリング手段を備え、上記電
流増幅手段の出力を上記補償コモンモード電流として上
記接地点から上記カップリング手段、第4の巻線および
電流増幅手段を経て上記第1の変換手段と第2の変換手
段とを接続する直流電路に供給することにより、上記直
流電路におけるコモンモード電流を抑制するコモンモー
ド電流補償手段とを備え、上記第1および第2のコモン
モードトランスを、両者の磁気回路を共有する一体型と
したものである。
【0022】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段と
を接続する直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻
線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の
巻線とからなる第1のコモンモードトランス、上記コモ
ンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1の
バッファ手段を介して入力して動作するローパスフィル
タ、および上記ローパスフィルタの出力を入力して動作
する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバッファ手
段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2の巻線に
印加することにより、上記直流電路および交流電路にお
けるコモンモード電圧の高周波成分を抑制するコモンモ
ード電圧補償手段と、上記直流電路の両極に直列に挿入
された第3の巻線群とこれら第3の巻線群に磁気的に結
合され上記直流電路に発生するコモンモード電流を検出
する第4の巻線とからなる第2のコモンモードトラン
ス、上記第4の巻線の電流を増幅する電流増幅手段、お
よび上記電流増幅手段の一端と接地点とを接続するカッ
プリング手段を備え、上記電流増幅手段の出力を上記接
地点から上記カップリング手段および電流増幅手段を経
て上記直流電路の上記第1および第3の巻線挿入位置よ
り負荷側の位置に供給することにより、上記直流電路に
おけるコモンモード電流を抑制するコモンモード電流補
償手段とを備え、上記第1および第2のコモンモードト
ランスを、両者の磁気回路を共有する一体型としたもの
である。
【0023】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのカップリング手段を、低周波域は遮断
し高周波域は導通するコンデンサとすることにより、直
流電路におけるコモンモード電流の高周波成分を抑制す
るようにしたものである。
【0024】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第1の変換手段と第2の変換手段とを接続
する直流電路の両極間に互いに直列にして接続された第
1および第2のコンデンサを備え、上記両コンデンサの
接続点と接地点とを接続することにより、上記直流電路
におけるコモンモード電流の高周波成分を抑制するよう
にしたものである。
【0025】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのローパスフィルタを2次以上のフィル
タとしたものである。
【0026】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのバッファ手段を相補型バッファ増幅器
で構成し、その直流電源を直流電路から供給するように
したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は本発明の
コモンモード電圧補償手段としてのコモンモード電圧補
償回路を示したものであり、従来例図14の30に相当
する部分を本発明に従って新たに描きだしたものであ
る。図1に示した部分以外については従来例と同様であ
るので説明を省略する。13はローパスフィルタであ
る。トランジスタT1、T2により、高入力インピーダ
ンス低出力インピーダンスの第1のバッファ手段として
の相補型バッファ増幅器AP1を構成し、コンデンサC
4〜C7からなるコモンモード電圧検出手段としてのコ
モンモード電圧検出回路15とローパスフィルタ13お
よびコモンモードトランスCT1との間での相互影響を
防止する機能を持たせる。上記コモンモード電圧補償回
路では、その電位基準点を電圧型インバータ2の直流電
圧の中性点MP(12)とする。上記中性点MPは、上
記正端子Pと負端子Nに接続された同一容量値をもつコ
ンデンサC2、C3により電圧Vdを2分することによ
り得られる。上記第1の相補型バッファ増幅器AP1は
上記中性点MPの電位を基準として±Vsの電圧源に接
続される。上記2つの電圧源は降圧手段としての直流/
直流変換器10、11により得られる。上記第1の相補
型バッファ増幅器AP1の出力は上記コモンモードトラ
ンスCT1の第2の巻線としての巻線W4およびローパ
スフィルタ13に接続される。トランジスタT3、T4
で構成される第2のバッファ手段としての相補型バッフ
ァ増幅器AP2により、上記ローパスフィルタ13と上
記巻線W4との間の相互影響を防止する機能を持たせ
る。
【0028】次に図1を用いて動作について説明する。
上記コモンモード電圧検出回路15はインバータ回路8
と3相電動機5とを接続する交流電路に発生するコモン
モード電圧を検出する。上記中性点MPの電位を基準に
した場合、上記電圧型インバータ2のコモンモード電圧
v0は出力電圧vU、vV、vWを用いて、 v0=(vU+vV+vW)/3 (1) と表される。図1において、第1の相補型バッファ増幅
器AP1の入力電圧v1は上記コモンモード電圧v0に
比例し、コンデンサC4、C5、C6、C7により分圧
することにより得られる。このとき電圧v1は、 v1=Cx/(Cx+C7)*(vU+vV+vW) =k*(vU+vV+vW)/3 =k*v0 (2) ここで、 C4=C5=C6=Cx、k=3*Cx/(Cx+C7) (3) と表される。
【0029】また、上記巻線W4にかかる電圧v5は、
上記第1の相補型バッファ増幅器AP1の出力をv2、
上記第2の相補型バッファ増幅器AP2の入力および出
力をそれぞれv3、v4として、 v5=v2−v4≒v2−v3 (4) ここで、電圧v3は電圧v2にローパスフィルタ13の
伝達関数をかけた波形となっているのでv2−v3、即
ちv5の電圧は、電圧v2にハイパスフィルタの伝達関
数をかけた波形となる。即ち、 v5=f*v2(f:ハイパスフィルタとしての伝達関
数)
【0030】この波形はコモンモードトランスCT1の
各相第1の巻線であるW1、W2、W3の巻線N1と第
2の巻線W4の巻線N2との比により増幅されて電圧v
6となるが、N1/N2=1/kとしておくことによ
り、 v6=v5/k (5) となる。また、v2≒v1=k*v0から v6≒f*v0 (6) となる。即ち、電圧v6は電圧v0に対してハイパスフ
ィルタが通されたような特性を持つことになる。上記電
圧v6は上記コモンモードトランスCT1により、上記
電圧型インバータ2の出力電圧vU、vV、vWの各々
にコモンモード電圧として印加される。従って、上記コ
モンモードトランスCT1には、従来と同様、例えば高
周波フェライトコアなどの材料が使用される。ここで説
明を簡単にするため、実際には存在しないコモンモード
電圧測定装置M1、M2により電圧v0、v6、v7が
図1のように測定されているものとする。
【0031】図2は上記コモンモード電圧補償回路の基
本動作を説明するものである。図において、横軸を時間
として、(a)はインバータ回路8により発生する3相
電動機5におけるコモンモード電圧v0、(b)は図1
におけるコモンモード電圧v1及びローパスフィルタ1
3の出力電圧v3、(c)は電圧v5、(d)は補償前
のコモンモード電圧v0と補償後のv7である。それぞ
れ3つのパターンのコモンモード電圧v0に対する波形
を示している。上記第1および第2の相補型バッファ増
幅器AP1、AP2での電圧降下が少ないことから、v
1≒v2、v3≒v4である。図2(c)において、上
記電圧v5が上記電圧v1に比較してハイパスフィルタ
を通したような特性となっていることを示している。も
ともと発生していたコモンモード電圧v0に補償用のコ
モンモード電圧v6を足し込むことによって、インバー
タ動作により発生するコモンモード電圧v7の電圧傾き
は図2(d)に示すように、補償前のコモンモード電圧
v0と比較して、ずっと低く抑えられる。即ち、コモン
モード電圧の高周波成分が大幅に抑制される。また本発
明におけるコモンモード電圧補償動作は図2に示すよう
に様々な電圧ステップに対応することができる。
【0032】図14の従来例との対比のために、図20
で説明した時の回路と同条件とした場合の、本発明によ
るコモンモード電圧補償動作を図3に示す。(a)はイ
ンバータ回路8により発生する3相電動機5におけるコ
モンモード電圧v0、(b)は図1における電圧v2及
び電圧v4、(c)は電圧v6、(d)は補償前のコモ
ンモード電圧v0と補償後のコモンモード電圧v7であ
る。本発明では、ローパスフィルタ13を用いてコモン
モード電圧の補償を行うため、図20(c)に示したよ
うな電圧制限を受けることがない。
【0033】ここでは、従来のハイパスフィルタ20を
用いた場合と、この発明によるローパスフィルタ13を
用いた場合のその出力電圧特性の違いについて、図4、
図5によりその解説を試みる。先ず、図4は本発明の構
成によるコモンモード電圧補償部の動作を説明するもの
であり、図において、(a)はコモンモード電圧v0、
(b)は図1の回路図における電圧v4、(c)は同じ
く電圧v5であり、(v5=v2−v4)で定義され
る。(a)で示したコモンモード電圧v0の大きさは図
に示すようにプラスマイナス1のステップ状の波形であ
ったと仮定する。このとき電圧v4は図(b)のように
(a)の波形にローパスフィルタ13を通した波形とな
る。従って電圧v5は(c)に示すように高さが2の大
きさのハイパスフィルタを通したような波形となり、巻
線W4に印加され、コモンモード補償電圧として働く。
このときトランジスタT3、T4からなる相補型バッフ
ァ増幅器AP2が出力する電圧は±1の大きさでよいた
め、図1の電源電圧Vsの大きさが1以上あれば補償動
作可能となる。
【0034】次に図5の従来例の構成によるコモンモー
ド電圧補償部の動作を説明する。図において(a)はコ
モンモード電圧v0、(b)は図19の回路図における
電圧v3、(c)は同じく電圧v4である。(a)で示
したコモンモード電圧v0の大きさは図4と同様にプラ
スマイナス1のステップ状の波形であったと仮定する。
このとき電圧v3は図(b)に示すように(a)の波形
にハイパスフィルタ20を通した波形となる。従って電
圧v3は高さが2の大きさの波形となる。このとき図4
と同様に電源電圧Vsの大きさが1であったとすると、
電圧v3の波形はそのまま伝達されずに図(c)に示す
ようにピークがカットされたような波形となってしま
う。従って、既述したように、完全にコモンモード電圧
を補償することができないという問題がある。また、完
全に補償するためにはトランジスタT3、T4を駆動す
る電源電圧値を2倍にする必要があり、トランジスタT
3、T4の耐圧を2倍としなければならずコストが増大
する訳である。逆に、この発明の場合は、トランジスタ
T3、T4を低い電圧で駆動できるので、コストが増大
せず、また、相補型バッファ増幅器としての応答特性も
良好となり、結果してコモンモード電圧の高周波成分の
より確実な抑制効果が実現する。
【0035】このようにインバータが発生するコモンモ
ード電圧としての上記電圧v7の傾きは減少するため、
キャパシタンスとしての特性が顕著である上記浮遊イン
ピーダンスZ4、Z5に流れる高周波もれ電流を抑制す
ることができる。かつ、上記3相電動機5の端子に発生
するサージ電圧を抑制するため、3相電動機の絶縁設計
が容易となる。また、いかなるPWMによるゼロ相電圧
のステップの大きさにも対応して補償することができる
ため、コモンモード電流の抑制効果をより大きくするこ
とができる。
【0036】なお、以上の説明では、コモンモード電圧
補償手段を、3相系統電源1に接続される電圧型インバ
ータ2と負荷である3相電動機5との間の交流電路に挿
入しているが、電圧型インバータ2とは関係ない一般の
交流電路に挿入して当該交流電路に発生するコモンモー
ド電圧の高周波成分を抑制するようにしてもよいことは
言うまでもない。
【0037】実施の形態2.次に図6にて上記ローパス
フィルタ13の次数がどのようにコモンモード電圧抑制
に影響するかを説明する。インバータなどの装置が系統
電源に向かって発生するノイズの測定、いわゆる雑音端
子電圧の測定の際には、標準インピーダンスを装置と系
統の間に挿入する。これはLISN(Line Imp
edanceStabilization Netwo
rk:擬似電源回路網)と呼ばれるものであり図6中2
1で示す。上記LISN21は接地線との間にインピー
ダンスZ6をもつものである。ここで説明を簡単にする
ためにコモンモード電圧測定器M3が上記LISN21
と電圧型インバータ2の間に接続されているものとす
る。
【0038】図7は図6の回路のうち、コモンモード電
圧補償回路を含むコモンモードの等価回路を模式的に表
したものである。図7に記されたすべての記号はラプラ
ス領域で記されている。ここで、Zcinは上記浮遊イ
ンピーダンスZ1〜Z3及び上記LISN21のインピ
ーダンスZ6の並列接続されたインピーダンスを表し、
Zcoutは上記浮遊インピーダンスZ4、Z5の並列
接続されたインピーダンスを表す。ローパスフィルタの
ラプラス変換をTLPとして表す。電圧型インバータの
コモンモード電圧v0と上記測定器M3で測定されるコ
モンモード電圧Vcmの関係は以下のように表される。 Vcm=(−Zcin/(Zcin+Zcout))*v0*TLP (7)
【0039】これより、系統側のコモンモード電圧Vc
m(の高周波成分)の抑制効果は上記ローパスフィルタ
の関数TLPに直接関わることがわかる。また、ローパ
スフィルタの次数が高ければ高いほど、上記コモンモー
ド電圧Vcmの抑制効果を高くすることができる。簡単
に説明するため、図8にローパスフィルタの次数を変え
た時のコモンモード電圧の補償効果を示す。図におい
て、(a)は単位ステップに規格化したコモンモード電
圧v0、(b)は上記コモンモード電圧を補償するため
の補償電圧v6、(c)は上式(7)中のv0*TLP
に相当する補償後のコモンモード電圧v7、(d)はフ
ィルタの周波数特性を示している。図(b)よりフィル
タの次数が高いほど時間軸0の点における電圧波形が滑
らかとなる。具体的には1次のフィルタの場合には時間
軸0の点における電圧傾きが大きいのに対して、フィル
タの次数が高くなるほどその電圧波形が滑らかになり電
圧傾きが小さくなっている。これにより補償後の電圧波
形(c)における電圧立ち上がりが、フィルタの次数が
大きいほど滑らかになり、結果的に電圧v7による高周
波成分が低く抑えられることになる。これを周波数領域
で確認すると、(d)に示すように、ローパスフィルタ
の次数が大きければ大きいほど高周波における減衰率が
大きくなるので、(a)のようなステップ応答の波形に
対して高周波成分が少なくなることは明らかである。従
ってローパスフィルタの次数を大きくすればするほどv
0*TCPの高周波成分が減り、結果的にZcinやZ
coutを支配的に形成する浮遊コンデンサに流れる電
流が減少することとなり、コモンモード電流によるノイ
ズを更に抑制することができる。
【0040】実施の形態3.図9はコモンモード電圧補
償回路とコモンモード電流補償回路を一体化した場合の
装置全体を示す図であり、一体化されたコモンモード電
圧及びコモンモード電流補償手段としての補償回路3は
上記3相電圧型インバータ2の出力U、V、Wと上記出
力ケーブル4の3相の端子X、Y、Zとの間の交流電路
に接続される。また、上記正端子Pと負端子N及び接地
線PEが上記補償回路3に接続される。コモンモード電
圧補償回路の基本的動作は実施の形態1〜2と同様であ
るため説明を省略する。図10に図9におけるコモンモ
ード電流補償手段の回路を示す。図においてCT2はコ
モンモード電流を検出する第2のコモンモードトラン
ス、トランジスタT5、T6及び抵抗R1は電流増幅手
段である電流制御電流源AP3を構成する。コンデンサ
C8は第2のコモンモードトランスCT2の巻線W5の
一端と接地線PEとを接続するカップリング手段であ
る。上記コモンモード電流を検出するコモンモードトラ
ンスCT2は上記電圧型インバータ2の出力端子U、
V、Wと上記出力ケーブル4との間の交流電路に直列に
接続され、例えば高周波のフェライトコアを用いたもの
であり、3つの巻線W1、W2、W3が同一のターン数
N1で巻かれ、低電力を扱う巻線W5が同じくターン数
N1で巻かれ、低電力を扱う巻線W6がターン数N3で
巻かれている。上記コモンモードトランスCT2は上記
電圧型インバータ2により負荷側に出力されるコモンモ
ード電流Ic1を検出する。上記電流Ic1は上記3相
電動機5から上記電圧型インバータ2に接地線PEを介
して流れる。コンデンサC8は上記トランスCT2の巻
線W6と接地線PEを低周波的にディカップリングす
る、即ち、低周波域は遮断し高周波域は導通するために
接続される。
【0041】上記コモンモード電流補償回路の目的とす
るところは、図中の電流Ic2を補償電流(補償コモン
モード電流)として制御することである。電流Ic2を
上記コンデンサC8を通して、ダイオードブリッジ回路
7とインバータ回路8とを接続する直流電路へ供給する
ことにより、上記接地線PEに流れるコモンモード電流
Ic3が抑制され、結果的に上記3相系統電源側に流れ
込むコモンモード電流を大幅に抑制することができる。
詳細動作を説明すると、上記補償電流Ic2をIc1に
等しく制御するために、上記コモンモードトランスCT
2は電流Ic1と電流Ic2との差(即ち、補償後の電
流に相当する)を増幅した電流Ic4を巻線W6を用い
て以下の式にしたがって検出する。 Ic4=α*(Ic1−Ic2) (8) α=N1/N3 : 巻数比 (9)
【0042】上記電流Ic4は更に上記電流制御電流源
AP3により増幅され出力される。上記電流制御電流源
AP3の出力電流Ic3はβをトランジスタT5、T6
の電流増幅ゲインとすると以下のようになる。 Ic5=(1+β)*Ic4 (10) 結果的に、補償コモンモード電流Ic2とコモンモード
電流Ic3の関係は以下のようになる。 Ic2=((α*β)/(1+α*β))*Ic1 (11) Ic3=(1/(1+α*β))*Ic1 (12) 以上より、巻数比αが大きければ大きいほど、またトラ
ンジスタの電流増幅ゲインβが大きければ大きいほど電
流Ic2は電流Ic1に等しくなる。上記コンデンサC
8を通して流れる電流Ic2は、直流コンデンサC1へ
流れる電流Icpnとなり系統電源へは流れなくなるた
め、コモンモード電流Ic3が抑制され、3相系統電源
1を介して流れるコモンモード電流の高周波成分を抑制
することができる。
【0043】以上のように、この実施の形態3において
は、コモンモードトランスCT2に巻線W5、W6を備
えることで、補償コモンモード電流を供給する直流電路
よりも負荷側の交流電路の位置であるにもかかわらず補
償後の電流に相当する電流の検出を可能とする構成とし
たので、コモンモード電圧補償用のコモンモードトラン
スとコモンモード電流補償用のコモンモードトランスを
共に同じ交流電路に挿入することができる。すなわち従
来例ではインバータの入力側にあったコモンモード電流
補償用のコモンモードトランスを、本発明ではインバー
タの出力側の交流電路に接続できるようにしたことによ
り、図10中のコモンモードトランスCT2およびコモ
ンモード電圧補償用のコモンモードトランスCT1を1
つのトランスとして構成できるようになる。図11に上
記コモンモードトランスCT1及びCT2を一体化した
構成例を示す。上記コモンモード電圧補償回路、上記コ
モンモード電流補償回路におけるコモンモードトランス
CT1及びCT2を図11のように2つのフェライトコ
アを用いて一体型としている。低電力に供する巻線W5
とW6に関与するフェライトコア1の厚みは小さくする
ことができる。
【0044】以上のように本発明によれば、上記コモン
モード電圧補償回路が電流Ic1を抑制し、上記コモン
モード電流補償回路は、さらに残留したIc1を上記電
圧型インバータの直流電路の方へバイパスするため、上
記3相系統電源1を介して流れるコモンモード電流が大
幅に抑制され、インバータ機器から系統側へのノイズ発
生を更に抑制することができる。
【0045】また、上記コモンモード電圧補償回路はロ
ーパスフィルタを用いて構成されるため、いかなるパル
ス幅変調によるコモンモード電圧のステップにも対応で
きることとなり、ノイズの発生をより確実に抑制するこ
とが可能となる。
【0046】また、上記コモンモード電圧補償回路及び
上記コモンモード電流補償回路に必要とするコモンモー
ドトランスを一体型としたことにより、装置の小型軽量
化、低コスト化を実現することができる。
【0047】なお、上記では、補償コモンモード電流I
c2の通電路を構成するカップリング手段として、低周
波成分を遮断し高周波成分を導通するコンデンサC8を
採用してコモンモード電流の高周波成分を抑制するよう
にしたが、更に広い周波数域で導通性を有するカップリ
ング手段を採用することにより、コモンモード電流にお
ける抑制対象周波数域を拡大するようにしてもよい。
【0048】実施の形態4.図12にコモンモード電圧
補償回路とコモンモード電流補償回路とを一体化した他
の形態を示す。図において、25はコモンモード電圧コ
モンモード電流補償手段としてのコモンモード電圧補償
回路とコモンモード電流補償回路を一体化した補償回路
である。コモンモード電圧補償回路は、そのコモンモー
ド電圧検出回路15は先の形態例と同じく出力ケーブル
4である交流電路に設けているが、そのコモンモードト
ランスCT3はダイオードブリッジ回路7とインバータ
回路8とを接続する直流電路に挿入し、巻線W4に供給
される補償電圧v5を巻線W2、W3を介してこの直流
電路に供給する構成となっている。基本的な動作は先の
形態例のものと同様であるので、それ以上の説明は省略
する。
【0049】一方、コモンモード電流補償回路は、その
コモンモードトランスCT4を上記直流電路に設け、こ
の直流電路の両極に直列に挿入した巻線W2、W3およ
びこれら両巻線W2、W3に磁気的に結合された巻線W
5により検出した電流を増幅してその出力を、上記直流
電路のコモンモードトランスCT4より負荷側の位置に
供給する構成となっている。即ち、コモンモードトラン
スをダイオードブリッジ回路7より負荷側の直流電路に
設けている点を除けば、当該コモンモードトランスをダ
イオードブリッジ回路7より電源側の交流線路に設けて
いる従来の図17で示したコモンモード電流補償回路と
基本的に変わるところはない。勿論、先の図10で説明
したコモンモード電流補償回路の構成を採用してもよ
い。
【0050】このようにして、上記補償回路25を上記
電圧型インバータ2の直流電路に接続したことにより、
上記浮遊インピーダンスZ4及びZ5を流れる漏洩電流
を抑制することができるだけでなく、半導体スイッチと
ヒートシンク9間に存在する浮遊インピーダンスZ3を
流れる漏洩電流も抑制することができるため、インバー
タ機器から系統側へのノイズ発生を更に抑制することが
できる。
【0051】また、上記コモンモード電圧補償回路が3
相電動機5を流れるコモンモード電流Ic1を抑制し、
上記コモンモード電流補償回路は、さらに残留したIc
1を上記電圧型インバータ2の直流電路にバイパスする
ため、上記3相系統電源1を介して流れるコモンモード
電流が大幅に抑制され、インバータ機器から系統側への
ノイズ発生を更に抑制することができる。
【0052】また、上記コモンモード電圧補償回路及び
上記コモンモード電流補償回路に必要とするコモンモー
ドトランスを一体型とし、かつ上記一体化されたコモン
モード電圧補償回路及びコモンモード電流補償回路は図
12のように接続されているため、3相の交流電路に接
続する場合に比較して、上記コモンモードトランスにお
ける巻線がそれぞれの補償回路にて1つずつ少なくする
ことができるため、更に装置の小型軽量化、低コスト化
を実現することができる。
【0053】また、上記コモンモード電圧補償回路はロ
ーパスフィルタを用いて構成されるため、いかなるパル
ス幅変調によるコモンモード電圧のステップにも対応で
きることとなり、ノイズの発生をより確実に抑制するこ
とが可能となる。
【0054】実施の形態5.図13はこの発明の実施の
形態5におけるコモンモードノイズ抑制装置を示す回路
構成図である。ここでも、コモンモード電圧補償回路と
コモンモード電流補償回路とを併設して、コモンモード
電流の効果的な抑制を図っている。但し、前者のコモン
モード電圧補償回路は先の実施の形態1の図1で説明し
たものと同一で、再度の説明は省略する。後者のコモン
モード電流補償回路が前記形態例と大きく相違する。即
ち、図13に示すように、電圧型インバータ2の直流電
路のP、Nの両極間に互いに直列にしたコンデンサC3
0およびC31を接続し、両コンデンサC30、C31
の接続点と接地線PEとを接続したものである。
【0055】この実施の形態5におけるコモンモード電
流補償回路は、補償電流を積極的に線路に送り込んで補
償するというものではなく、電圧型インバータ2の直流
電路の、図13の例では、浮遊インピーダンスZ2、Z
3、Z4、Z5を介して流れる電流を上記コンデンサC
30、C31を介して吸い上げる形で上記直流電路へ戻
す。換言すれば、負荷側で発生するコモンモード電流を
各電路と接地線PEとで形成される環流路内に閉じ込
め、電源側におけるコモンモード電流の抑制を図るとい
うものである。
【0056】通例、コモンモードノイズは、図6で例示
したように、変換装置の電源側にLISN21を挿入し
て測定される。従って、この点に着目すれば、図13に
示すコモンモード電流補償回路も、コモンモードノイズ
抑制装置として十分な機能を発揮し、コモンモードトラ
ンスが不要でその構成が極めて簡便であり、低コストと
なる利点がある。
【0057】なお、実施の形態1〜5では3相のインバ
ータの例について述べたが、単相や多相のインバータに
も適用できることは言うまでもない。
【0058】また、実施の形態1〜5では、インバータ
の出力が2レベルのものについてのべたが、3レベル以
上の多レベルの電圧出力をもつインバータにも適用でき
ることは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上のように、この発明に係るコモンモ
ードノイズ抑制装置は、交流電源と負荷とを接続する交
流電路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモ
ード電圧検出手段、上記交流電路の各相に直列に挿入さ
れた第1の巻線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合
された第2の巻線とからなるコモンモードトランス、上
記コモンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧を
第1のバッファ手段を介して入力して動作するローパス
フィルタ、および上記ローパスフィルタの出力を入力し
て動作する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバッ
ファ手段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2の
巻線に印加することにより、上記交流電路におけるコモ
ンモード電圧の高周波成分を抑制するようにしたので、
バッファ手段の電源電圧を特別に高くすることなく、高
周波成分抑制のための正確な補償電圧を形成することが
でき、交流電路におけるコモンモード電圧の高周波成分
の確実な抑制が可能となる。
【0060】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段と
を接続する直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻
線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の
巻線とからなるコモンモードトランス、上記コモンモー
ド電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1のバッフ
ァ手段を介して入力して動作するローパスフィルタ、お
よび上記ローパスフィルタの出力を入力して動作する第
2のバッファ手段を備え、上記第1のバッファ手段と第
2のバッファ手段との出力差を上記第2の巻線に印加す
ることにより、上記直流電路および交流電路におけるコ
モンモード電圧の高周波成分を抑制するようにしたの
で、バッファ手段の電源電圧を特別に高くすることな
く、高周波成分抑制のための正確な補償電圧を形成する
ことができ、直流電路および交流電路におけるコモンモ
ード電圧の高周波成分の確実な抑制が可能となる。ま
た、交流電路の交流相数にかかわらず、コモンモードト
ランスを、その第1の巻線を2個に留めた小形のものと
することができる。
【0061】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路の各相に直列に挿入された第1の巻線群と補償コモン
モード電流を流す第2の巻線と上記第1の巻線群および
第2の巻線に磁気的に結合され上記交流電路に発生する
コモンモード電流と上記補償コモンモード電流との差を
検出する第3の巻線とからなるコモンモードトランス、
上記第3の巻線の電流を増幅する電流増幅手段、および
上記第2の巻線の一端と接地点とを接続するカップリン
グ手段を備え、上記電流増幅手段の出力を上記補償コモ
ンモード電流として上記接地点から上記カップリング手
段、第2の巻線および電流増幅手段を経て上記第1の変
換手段と第2の変換手段とを接続する直流電路に供給す
ることにより、上記直流電路におけるコモンモード電流
を抑制するようにしたので、補償対象外の交流電路にコ
モンモードトランスを挿入する構成を採用して、コモン
モード電流の抑制が可能となる。
【0062】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第1の変換器と第2の変換器とを接続する
直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻線群とこれ
ら第1の巻線群に磁気的に結合され上記直流電路に発生
するコモンモード電流を検出する第2の巻線とからなる
コモンモードトランス、上記第2の巻線の電流を増幅す
る電流増幅手段、および上記電流増幅手段の一端と接地
点とを接続するカップリング手段を備え、上記電流増幅
手段の出力を上記接地点から上記カップリング手段およ
び電流増幅手段を経て上記直流電路の上記第1の巻線挿
入位置より負荷側の位置に供給することにより、上記直
流電路におけるコモンモード電流を抑制するようにした
ので、交流電路の交流相数にかかわらず、コモンモード
トランスを、その第1の巻線を2個に留めた小形のもの
として、コモンモード電流の抑制が可能となる。
【0063】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記交流電路の各相に直列に挿入された
第1の巻線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合され
た第2の巻線とからなる第1のコモンモードトランス、
上記コモンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧
を第1のバッファ手段を介して入力して動作するローパ
スフィルタ、および上記ローパスフィルタの出力を入力
して動作する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバ
ッファ手段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2
の巻線に印加することにより、上記交流電路におけるコ
モンモード電圧の高周波成分を抑制するコモンモード電
圧補償手段と、上記交流電路の各相に直列に挿入された
第3の巻線群と補償コモンモード電流を流す第4の巻線
と上記第3の巻線群および第4の巻線に磁気的に結合さ
れ上記交流電路に発生するコモンモード電流と上記補償
コモンモード電流との差を検出する第5の巻線とからな
る第2のコモンモードトランス、上記第5の巻線の電流
を増幅する電流増幅手段、および上記第4の巻線の一端
と接地点とを接続するカップリング手段を備え、上記電
流増幅手段の出力を上記補償コモンモード電流として上
記接地点から上記カップリング手段、第4の巻線および
電流増幅手段を経て上記第1の変換手段と第2の変換手
段とを接続する直流電路に供給することにより、上記直
流電路におけるコモンモード電流を抑制するコモンモー
ド電流補償手段とを備え、上記第1および第2のコモン
モードトランスを、両者の磁気回路を共有する一体型と
したので、コモンモード電圧補償用およびコモンモード
電流補償用のコモンモードトランスを共に交流電路に挿
入でき、その磁気回路を共有して小形化が実現する。
【0064】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電
路に発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード
電圧検出手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段と
を接続する直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻
線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の
巻線とからなる第1のコモンモードトランス、上記コモ
ンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1の
バッファ手段を介して入力して動作するローパスフィル
タ、および上記ローパスフィルタの出力を入力して動作
する第2のバッファ手段を備え、上記第1のバッファ手
段と第2のバッファ手段との出力差を上記第2の巻線に
印加することにより、上記直流電路および交流電路にお
けるコモンモード電圧の高周波成分を抑制するコモンモ
ード電圧補償手段と、上記直流電路の両極に直列に挿入
された第3の巻線群とこれら第3の巻線群に磁気的に結
合され上記直流電路に発生するコモンモード電流を検出
する第4の巻線とからなる第2のコモンモードトラン
ス、上記第4の巻線の電流を増幅する電流増幅手段、お
よび上記電流増幅手段の一端と接地点とを接続するカッ
プリング手段を備え、上記電流増幅手段の出力を上記接
地点から上記カップリング手段および電流増幅手段を経
て上記直流電路の上記第1および第3の巻線挿入位置よ
り負荷側の位置に供給することにより、上記直流電路に
おけるコモンモード電流を抑制するコモンモード電流補
償手段とを備え、上記第1および第2のコモンモードト
ランスを、両者の磁気回路を共有する一体型としたの
で、コモンモード電圧補償用およびコモンモード電流補
償用のコモンモードトランスを共に直流電路に挿入して
その磁気回路の共有が可能になるとともに、交流電路の
交流相数にかかわらず、コモンモードトランスの第1お
よび第3の巻線をいずれも2個に留めた小形のものとす
ることができる。
【0065】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのカップリング手段を、低周波域は遮断
し高周波域は導通するコンデンサとすることにより、直
流電路におけるコモンモード電流の高周波成分を抑制す
るようにしたので、コモンモード電流の高周波成分を効
率よく補償することができる。
【0066】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、交流電源からの交流電力を第1の変換手段
で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流電
力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給す
る回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもので
あって、上記第1の変換手段と第2の変換手段とを接続
する直流電路の両極間に互いに直列にして接続された第
1および第2のコンデンサを備え、上記両コンデンサの
接続点と接地点とを接続することにより、上記直流電路
におけるコモンモード電流の高周波成分を抑制するよう
にしたので、極めて簡便な構成でコモンモード電流の高
周波成分の抑制が可能となる。
【0067】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのローパスフィルタを2次以上のフィル
タとしたので、コモンモードノイズの抑制効果が一層向
上する。
【0068】また、この発明に係るコモンモードノイズ
抑制装置は、そのバッファ手段を相補型バッファ増幅器
で構成し、その直流電源を直流電路から供給するように
したので、バッファ手段のための特別の電源が不要とな
って経済性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるコモンモー
ド電圧補償回路の構成を示す図である。
【図2】 図1の回路における3種類のコモンモード電
圧に対する動作波形を示す図である。
【図3】 図2を従来との比較を容易にするため同じ条
件に換算して示す波形図である。
【図4】 ローパスフィルタの動作を説明する図であ
る。
【図5】 ハイパスフィルタの動作を説明する図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態2におけるコモンモー
ド電圧補償回路の構成を示す図である。
【図7】 図6の回路のローパスフィルタによるコモン
モード電圧補償特性を説明する図である。
【図8】 図6の回路において、ローパスフィルタの次
数を変えた場合のコモンモード電圧補償特性を説明する
図である。
【図9】 この発明の実施の形態3におけるコモンモー
ドノイズ抑制装置の構成を示す図である。
【図10】 図9のコモンモード電流補償回路のコモン
モード電流補償特性を説明する図である。
【図11】 図9のコモンモードトランスの構成を示す
図である。
【図12】 この発明の実施の形態4におけるコモンモ
ードノイズ抑制装置の構成を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態5におけるコモンモ
ードノイズ抑制装置の構成を示す図である。
【図14】 従来のコモンモード電圧補償回路の構成を
示す図である。
【図15】 インバータが発生する相電圧およびコモン
モード電圧の波形を示す図である。
【図16】 インバータが発生するコモンモード電流の
発生原理を説明する図である。
【図17】 従来のコモンモード電流補償回路の構成を
示す図である。
【図18】 従来のコモンモード電流補償回路の構成を
示す図である。
【図19】 図14の回路のコモンモード電圧補償特性
を説明する図である。
【図20】 図14の回路における、3種類のコモンモ
ード電圧に対する動作波形を示す図である。
【符号の説明】
1 3相系統電源、2 電圧型インバータ、5 3相電
動機、7 ダイオードブリッジ回路、8 インバータ回
路、13 ローパスフィルタ、15 コモンモード電圧
検出回路、CT1〜CT4 コモンモードトランス、A
P1,AP2 相補型バッファ増幅器、AP3 電流制
御電流源、C8,C30,C31 コンデンサ、PE
接地線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木全 政弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H007 AA01 AA08 BB06 CA01 CB05 CC09 DC05 HA02 5H740 BA18 BB05 BB09 BB10 BC01 BC02 BC10 MM01 NN02 PP10 5J024 AA01 BA14 CA19 DA01 DA26 EA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源と負荷とを接続する交流電路に
    発生するコモンモード電圧を検出するコモンモード電圧
    検出手段、上記交流電路の各相に直列に挿入された第1
    の巻線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第
    2の巻線とからなるコモンモードトランス、上記コモン
    モード電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1のバ
    ッファ手段を介して入力して動作するローパスフィル
    タ、および上記ローパスフィルタの出力を入力して動作
    する第2のバッファ手段を備え、 上記第1のバッファ手段と第2のバッファ手段との出力
    差を上記第2の巻線に印加することにより、上記交流電
    路におけるコモンモード電圧の高周波成分を抑制するよ
    うにしたコモンモードノイズ抑制装置。
  2. 【請求項2】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電路に発生
    するコモンモード電圧を検出するコモンモード電圧検出
    手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段とを接続す
    る直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻線群とこ
    れら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の巻線とか
    らなるコモンモードトランス、上記コモンモード電圧検
    出手段からのコモンモード電圧を第1のバッファ手段を
    介して入力して動作するローパスフィルタ、および上記
    ローパスフィルタの出力を入力して動作する第2のバッ
    ファ手段を備え、 上記第1のバッファ手段と第2のバッファ手段との出力
    差を上記第2の巻線に印加することにより、上記直流電
    路および交流電路におけるコモンモード電圧の高周波成
    分を抑制するようにしたコモンモードノイズ抑制装置。
  3. 【請求項3】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電路の各相
    に直列に挿入された第1の巻線群と補償コモンモード電
    流を流す第2の巻線と上記第1の巻線群および第2の巻
    線に磁気的に結合され上記交流電路に発生するコモンモ
    ード電流と上記補償コモンモード電流との差を検出する
    第3の巻線とからなるコモンモードトランス、上記第3
    の巻線の電流を増幅する電流増幅手段、および上記第2
    の巻線の一端と接地点とを接続するカップリング手段を
    備え、 上記電流増幅手段の出力を上記補償コモンモード電流と
    して上記接地点から上記カップリング手段、第2の巻線
    および電流増幅手段を経て上記第1の変換手段と第2の
    変換手段とを接続する直流電路に供給することにより、
    上記直流電路におけるコモンモード電流を抑制するよう
    にしたコモンモードノイズ抑制装置。
  4. 【請求項4】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第1の変換器と第2の変換器とを接続する直流電路
    の両極に直列に挿入された第1の巻線群とこれら第1の
    巻線群に磁気的に結合され上記直流電路に発生するコモ
    ンモード電流を検出する第2の巻線とからなるコモンモ
    ードトランス、上記第2の巻線の電流を増幅する電流増
    幅手段、および上記電流増幅手段の一端と接地点とを接
    続するカップリング手段を備え、 上記電流増幅手段の出力を上記接地点から上記カップリ
    ング手段および電流増幅手段を経て上記直流電路の上記
    第1の巻線挿入位置より負荷側の位置に供給することに
    より、上記直流電路におけるコモンモード電流を抑制す
    るようにしたコモンモードノイズ抑制装置。
  5. 【請求項5】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電路に発生
    するコモンモード電圧を検出するコモンモード電圧検出
    手段、上記交流電路の各相に直列に挿入された第1の巻
    線群とこれら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の
    巻線とからなる第1のコモンモードトランス、上記コモ
    ンモード電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1の
    バッファ手段を介して入力して動作するローパスフィル
    タ、および上記ローパスフィルタの出力を入力して動作
    する第2のバッファ手段を備え、 上記第1のバッファ手段と第2のバッファ手段との出力
    差を上記第2の巻線に印加することにより、上記交流電
    路におけるコモンモード電圧の高周波成分を抑制するコ
    モンモード電圧補償手段と、 上記交流電路の各相に直列に挿入された第3の巻線群と
    補償コモンモード電流を流す第4の巻線と上記第3の巻
    線群および第4の巻線に磁気的に結合され上記交流電路
    に発生するコモンモード電流と上記補償コモンモード電
    流との差を検出する第5の巻線とからなる第2のコモン
    モードトランス、上記第5の巻線の電流を増幅する電流
    増幅手段、および上記第4の巻線の一端と接地点とを接
    続するカップリング手段を備え、 上記電流増幅手段の出力を上記補償コモンモード電流と
    して上記接地点から上記カップリング手段、第4の巻線
    および電流増幅手段を経て上記第1の変換手段と第2の
    変換手段とを接続する直流電路に供給することにより、
    上記直流電路におけるコモンモード電流を抑制するコモ
    ンモード電流補償手段とを備え、 上記第1および第2のコモンモードトランスを、両者の
    磁気回路を共有する一体型としたコモンモードノイズ抑
    制装置。
  6. 【請求項6】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第2の変換手段と負荷とを接続する交流電路に発生
    するコモンモード電圧を検出するコモンモード電圧検出
    手段、上記第1の変換手段と第2の変換手段とを接続す
    る直流電路の両極に直列に挿入された第1の巻線群とこ
    れら第1の巻線群に磁気的に結合された第2の巻線とか
    らなる第1のコモンモードトランス、上記コモンモード
    電圧検出手段からのコモンモード電圧を第1のバッファ
    手段を介して入力して動作するローパスフィルタ、およ
    び上記ローパスフィルタの出力を入力して動作する第2
    のバッファ手段を備え、 上記第1のバッファ手段と第2のバッファ手段との出力
    差を上記第2の巻線に印加することにより、上記直流電
    路および交流電路におけるコモンモード電圧の高周波成
    分を抑制するコモンモード電圧補償手段と、 上記直流電路の両極に直列に挿入された第3の巻線群と
    これら第3の巻線群に磁気的に結合され上記直流電路に
    発生するコモンモード電流を検出する第4の巻線とから
    なる第2のコモンモードトランス、上記第4の巻線の電
    流を増幅する電流増幅手段、および上記電流増幅手段の
    一端と接地点とを接続するカップリング手段を備え、 上記電流増幅手段の出力を上記接地点から上記カップリ
    ング手段および電流増幅手段を経て上記直流電路の上記
    第1および第3の巻線挿入位置より負荷側の位置に供給
    することにより、上記直流電路におけるコモンモード電
    流を抑制するコモンモード電流補償手段とを備え、 上記第1および第2のコモンモードトランスを、両者の
    磁気回路を共有する一体型としたコモンモードノイズ抑
    制装置。
  7. 【請求項7】 カップリング手段を、低周波域は遮断し
    高周波域は導通するコンデンサとすることにより、直流
    電路におけるコモンモード電流の高周波成分を抑制する
    ようにしたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれ
    かに記載のコモンモードノイズ抑制装置。
  8. 【請求項8】 交流電源からの交流電力を第1の変換手
    段で直流電力に変換し、上記第1の変換手段からの直流
    電力を第2の変換手段で交流電力に変換して負荷に供給
    する回路で発生するコモンモードノイズを抑制するもの
    であって、 上記第1の変換手段と第2の変換手段とを接続する直流
    電路の両極間に互いに直列にして接続された第1および
    第2のコンデンサを備え、 上記両コンデンサの接続点と接地点とを接続することに
    より、上記直流電路におけるコモンモード電流の高周波
    成分を抑制するようにしたコモンモードノイズ抑制装
    置。
  9. 【請求項9】 ローパスフィルタを2次以上のフィルタ
    としたことを特徴とする請求項1、2または5ないし7
    のいずれかに記載のコモンモードノイズ抑制装置。
  10. 【請求項10】 バッファ手段を相補型バッファ増幅器
    で構成し、その直流電源を直流電路から供給するように
    したことを特徴とする請求項2、5ないし7または9の
    いずれかに記載のコモンモードノイズ抑制装置。
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