JP4231857B2 - ノイズ抑制回路 - Google Patents

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Description

本発明は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路に関する。
スイッチング電源、インバータ、照明機器の点灯回路等のパワーエレクトロニクス機器は、電力の変換を行う電力変換回路を有している。電力変換回路は、直流を矩形波の交流に変換するスイッチング回路を有している。そのため、電力変換回路は、スイッチング回路のスイッチング周波数と等しい周波数のリップル電圧や、スイッチング回路のスイッチング動作に伴うノイズを発生させる。このリップル電圧やノイズは他の機器に悪影響を与える。そのため、電力変換回路と他の機器あるいは線路との間には、リップル電圧やノイズを低減する手段を設ける必要がある。
また、最近、家庭内における通信ネットワークを構築する際に用いられる通信技術として電力線通信が有望視され、その開発が進められている。電力線通信は、電力線に高周波信号を重畳して通信を行う。この電力線通信では、電力線に接続された種々の電気・電子機器の動作によって、電力線上にノイズが発生し、このことが、エラーレートの増加等の通信品質の低下を招く。そのため、電力線上のノイズを低減する手段が必要になる。また、電力線通信では、屋内電力線上の通信信号が屋外電力線に漏洩することを阻止する必要がある。
なお、2本の導電線を伝搬するノイズには、2本の導電線の間で電位差を生じさせるノーマルモード(ディファレンシャルモード)ノイズと、2本の導電線を同じ位相で伝搬するコモンモードノイズとがある。
これらのノイズを抑制するために、電源ラインや信号ラインなどにラインフィルタを設けることが有効である。特許文献1には、AC電源ライン上のノイズを除去するACラインフィルタが記載されている。このACラインフィルタは、一対の電源ライン上に、ノーマルモード抑制用の逆相トランスと2つのコモンモードチョークコイルとを備えている。すなわち、同一のライン上に複数のインダクタを備えている。
特開平10−256859
ここで、ラインフィルタでは、ライン上のインダクタに大きな電流が流れるため、少ない巻き数で大きなインダクタンスが得られることが望まれる。少ない巻き数で大きなインダクタンスが得られればインダクタの小型化にも貢献できる。よって、ライン上のインダクタを互いに磁気結合させ、インダクタンスを大きくさせることが考えられる。この場合、良好な減衰特性を得るためには、磁気結合の度合いを考慮した適切な回路構成にすることが望ましい。特許文献1では、この磁気結合の度合いを考慮した回路構成については記載されていない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、導電線上に設けられた複数のインダクタ間に磁気結合がある場合であっても、良好な減衰特性を得ることができるようにしたノイズ抑制回路を提供することにある。
本発明の第1ないし第3の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、一端が第1のインダクタと第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、一端が第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、一端が第4のインダクタと第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が第3のインダクタの一端に接続され、第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタとを備え、第1および第2のインダクタの組と第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に結合されているものである。
特に、本発明の第1の観点に係るノイズ抑制回路は、第3のインダクタのインダクタンスL3に関し、以下の条件を満たすようにしたものである。
L3=(M1+M5)/2 ……(A−1)
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
M5=k5(L1・L5)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
L5:第5のインダクタのインダクタンス
k1:第1および第2のインダクタの結合係数
k5:第1および第5のインダクタの結合係数
とする。
また特に、本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路は、第3のインダクタのインダクタンスL3に関し、以下の条件を満たすようにしたものである。
L3>(M1+M5)/2 ……(B−1)
かつ、
L3≦(L1+M1+M3+M5)(L2+M1+M4+M5)/2(L1+L2+2M1+M3+M4+2M5)+(M1+M5)/2
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
M3=k3(L1・L4)1/2
M4=k4(L2・L5)1/2
M5=k5(L1・L5)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
L4:第4のインダクタのインダクタンス
L5:第5のインダクタのインダクタンス
k1:第1および第2のインダクタの結合係数
k3:第1および第4のインダクタの結合係数
k4:第2および第5のインダクタの結合係数
k5:第1および第5のインダクタの結合係数
とする。
また特に、本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路は、第3のインダクタのインダクタンスL3に関し、以下の条件を満たすようにしたものである。
L3<(M1+M5)/2 ……(C−1)
かつ、
L3≧0.9(M1+M5)/2
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
M5=k5(L1・L5)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
L5:第5のインダクタのインダクタンス
k1:第1および第2のインダクタの結合係数
k5:第1および第5のインダクタの結合係数
とする。
本発明の第1ないし第3の観点に係るノイズ抑制回路では、所望のノイズ減衰特性が得られるような適切な回路条件が設定されているので、第1および第2のインダクタの結合係数k1と、第4および第5のインダクタの結合係数k2と、第1および第4のインダクタの結合係数k3と、第2および第5のインダクタの結合係数k4と、第1および第5のインダクタの結合係数k5と、第2および第4のインダクタの結合係数k6とがすべて1よりも小さい場合であっても、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、例えば理想状態とほぼ同じ特性、もしくは似た傾向の特性、または部分的に理想状態よりも優れた特性が得られる。
ここで、理想状態とは、結合係数k1〜k6=1と仮定して、第1〜第5のインダクタのインダクタンスL1〜L5の値の最適化を図った状態のことをいう。例えば第1,第2のインダクタのインダクタンスL1,L2および第4,第5のインダクタのインダクタンスL4,L5を共に同じ値L0とし、さらに第3のインダクタのインダクタンスL3も同じ値L0とした状態のことをいう。
特に、本発明の第1の観点に係るノイズ抑制回路では、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態とほぼ同じ特性が得られる。
また特に、本発明の第2の観点に係るノイズ抑制回路では、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態のときにはなかった共振点が得られる。これにより、共振点より高い周波数領域において部分的に、理想状態の場合よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。
また特に、本発明の第3の観点に係るノイズ抑制回路では、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態のときと似た傾向の特性が得られ、特に、ある状態までは理想状態とほぼ同じ特性を示す。このため、理想状態とほぼ同じ周波数範囲で使用するならば、L3をこの条件値にすることにメリットがある。
なお、本発明の第1ないし第3の観点に係るノイズ抑制回路において、以下の条件を満足し、第1の導電線上のインダクタと第2の導電線上のインダクタとの関係が対称的になっていることが好ましい。これにより、コモンモードノイズの抑制に適した回路が得られる。ただし、完全に以下の条件を満たさずとも製造誤差程度の違いがあっても良い。
L1=L4
L2=L5
k1=k2
k5=k6
ただし、
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
L4:第4のインダクタのインダクタンス
L5:第5のインダクタのインダクタンス
とする。
本発明の第4ないし第6の観点に係るノイズ抑制回路は、第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、一端が第1のインダクタと第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、一端が第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、一端が第4のインダクタと第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が第3のインダクタの一端に接続され、第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタとを備え、第1および第2のインダクタの組と第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に分離されているものである。
本発明の第4ないし第6の観点に係るノイズ抑制回路では、所望とするノイズ減衰特性に応じた適切な回路条件を設定することで、第1および第2のインダクタの結合係数k1と第4および第5のインダクタの結合係数k2とが1よりも小さい場合であっても、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、例えば理想状態とほぼ同じ特性、もしくは似た傾向の特性、または部分的に理想状態よりも優れた特性が得られる。
ここで、理想状態とは、結合係数k1,2=1と仮定して、第1〜第5のインダクタのインダクタンスL1〜L5の値の最適化を図った状態のことをいう。例えば第1,第2のインダクタのインダクタンスL1,L2および第4,第5のインダクタのインダクタンスL4,L5を共に同じ値L0とし、さらに第3のインダクタのインダクタンスL3も同じ値L0とした状態のことをいう。
特に、本発明の第4の観点に係るノイズ抑制回路では、第3のインダクタのインダクタンスL3を、以下の条件を満たすようにしたので、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態とほぼ同じ特性が得られる。
L3=M1/2 ……(A−2)
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
とする。
また特に、本発明の第5の観点に係るノイズ抑制回路では、第3のインダクタのインダクタンスL3を、以下の条件を満たすようにしたので、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態のときにはなかった共振点が得られる。これにより、共振点より高い周波数領域において部分的に、理想状態の場合よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。
L3>M1/2 ……(B−2)
の条件を満足し、かつ
L3≦(L1+M1)(L2+M1)/2(L1+L2+2M1)+M1/2
の条件を満たす。
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
とする。
また特に、本発明の第6の観点に係るノイズ抑制回路では、第4のインダクタのインダクタンスL3を、以下の条件を満たすようにしたので、ノイズの減衰量の周波数特性に関して、理想状態のときと似た傾向の特性が得られ、特に、ある状態までは理想状態とほぼ同じ特性を示す。このため、理想状態とほぼ同じ周波数範囲で使用するならば、L3をこの条件値にすることにメリットがある。
L3<M1/2 ……(C−2)
の条件を満足し、かつ
L3≧0.9・M1/2
の条件を満たす。
ただし、
M1=k1(L1・L2)1/2
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
とする。
なお、本発明の第4ないし第6の観点に係るノイズ抑制回路において、以下の条件を満足し、第1の導電線上のインダクタと第2の導電線上のインダクタとの関係が対称的になっていることが好ましい。これにより、コモンモードノイズの抑制に適した回路が得られる。ただし、完全に以下の条件を満たさずとも製造誤差程度の違いがあっても良い。
L1=L4
L2=L5
k1=k2
ただし、
L1:第1のインダクタのインダクタンス
L2:第2のインダクタのインダクタンス
L4:第4のインダクタのインダクタンス
L5:第5のインダクタのインダクタンス
とする。
本発明の各観点に係るノイズ抑制回路によれば、導電線上の複数のインダクタ間の磁気的な結合状態を考慮した適切な回路構成を満足するようにしたので、導電線上に設けられた複数のインダクタ間に磁気結合がある場合であっても、良好な減衰特性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。図1は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示している。このノイズ抑制回路はコモンモードを抑制する回路に関するものである。
このノイズ抑制回路は、一対の端子1A,1Bと、他の一対の端子2A,2Bと、端子1A,2A間を接続する第1の導電線3と、端子1B、2B間を接続する第2の導電線4とを備えている。このノイズ抑制回路はまた、第1の導電線3に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタ21,22と、一端が第1のインダクタ21と第2のインダクタ22との間に接続された第1のキャパシタ31と、一端が第1のキャパシタ31の他端に接続されると共に他端が接地され、第1のキャパシタ31と共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタとを備えている。このノイズ抑制回路はまた、第2の導電線4に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタ24,25と、一端が第4のインダクタ24と第5のインダクタ25との間に接続されると共に他端が第3のインダクタ23の一端に接続され、第3のインダクタ23と共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタ32とを備えている。第1のキャパシタ31と第2のキャパシタ32は、第3のインダクタ23を共有する形で、第1および第2の直列回路を構成している。
第1および第2のインダクタ21,22は、第1および第2の巻線11,12を有している。第3のインダクタ23は、コア42に第3の巻線13が巻かれることで形成されている。第4および第5のインダクタ24,25は、第4および第5の巻線14,15を有している。第1および第2のキャパシタ31,32は、周波数が所定値以上のコモンモード信号を通過させるハイパスフィルタとして機能する。
このノイズ抑制回路はさらに、第1および第2の巻線11,12と第4および第5の巻線14,15とが共通に巻かれたコア41を備えている。第1の導電線3側において、第1および第2の巻線11,12とそれらが共通に巻かれたコア41とによって、各巻線部分で第1および第2のインダクタ21,22が形成されている。同様に第2の導電線4側において、第4および第5の巻線14,15とそれらが共通に巻かれたコア41とによって、各巻線部分で第4および第5のインダクタ24,25が形成されている。各インダクタは共通の同じコア41で形成されているので、互いに磁気的に結合される。なお、図において各巻線に記した黒い丸印はその巻線の極性、巻き方の向きを表す。第1および第2の巻線11,12の極性は同一方向であることが好ましい。第4および第5の巻線14,15の極性も同一方向であることが好ましい。
第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。同様に第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。第1および第2のインダクタ21,22と第4および第5のインダクタ24,25は、協働してコモンモードノイズを抑制する。
なお、各インダクタ間の磁気結合が適切に行われるのであれば、コア41が2以上に分割されていても良い。また、第1および第2のインダクタ21,22は、別々の巻線ではなく単一の巻線で構成しても良い。第4および第5のインダクタ24,25も、別々の巻線ではなく単一の巻線で構成しても良い。この場合、単一の巻線の途中(好ましくは中点)に第1および第2のキャパシタ31,32の一端を接続する。
ここで、図2を参照して、このノイズ抑制回路の回路条件を説明する。
図2に示したように、第1のインダクタ21のインダクタンスをL1、第2のインダクタ22のインダクタンスをL2、第3のインダクタ23のインダクタンスをL3、第4のインダクタ24のインダクタンスをL4、第5のインダクタ25のインダクタンスをL5とする。また、第1のキャパシタ31のキャパシタンスをC1、第2のキャパシタ32のキャパシタンスをC2とする。また、第1および第2のインダクタ21,22間の結合係数をk1、第4および第5のインダクタ24,25間の結合係数をk2、第1および第4のインダクタ21,24間の結合係数をk3、第2および第5のインダクタ22,25間の結合係数をk4、第1および第5のインダクタ21,25間の結合係数をk5、第2および第4のインダクタ22,24間の結合係数をk6と定義する。
このノイズ抑制回路は、以下の条件を満足し、第1の導電線3上のインダクタと第2の導電線4上のインダクタとの関係が対称的になっていることが好ましい。これにより、コモンモードノイズの抑制に適した回路が得られる。ただし、完全に以下の条件を満たさずとも製造誤差程度の違いがあっても良い。
L1=L4
L2=L5
k1=k2
k5=k6
このノイズ抑制回路は、第1および第2のインダクタ21,22の組と第4および第5のインダクタ24,25の組とが、互いに磁気的に結合されており、各結合係数k1〜k6の値は理想的には1となる。しかしながら、実際には結合係数が1というのは実現できない。結合状態が比較的良い状態でも、0.998などの値となる。さらに、コアの材質、巻き数、巻き方などにより結合係数は影響され、低下してしまう。例えば巻き数が少ないほど、結合係数が小さくなりやすい。また磁心の透磁率が小さいほど、結合係数が小さくなりやすい。この場合、結合係数を1とみなして各回路素子の値を決定すると、当初期待していた減衰量を得ることができないといった問題が生じる。
そこで、本実施の形態に係るノイズ抑制回路では、各インダクタ間の結合係数k1〜k6の値が実際には1よりも小さくなることを考慮し、特に第3のインダクタ23のインダクタンスL3が、結合係数k1〜k6が1よりも小さいことを条件として、所望のノイズ減衰特性が得られるよう、実際の結合係数k1〜k6の値に応じた値に設定されている。なお、インダクタンスL3の値の具体的な条件については後に詳述する。
次に、このノイズ抑制回路の作用を説明する。
まず、図3を参照して、このノイズ抑制回路によるノイズ抑制動作の原理を説明する。第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスL1,L2は互いに同一の値とし、第1のキャパシタ31のインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。同様に、第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスL4,L5は互いに同一の値とし、第2のキャパシタ32のインピーダンスは無視できるほど小さい低インピーダンスであるものとする。
始めに、端子1A,1Bにコモンモードの電圧Viが印加された場合について説明する。この場合、第1の導電線3とアース間において第1の巻線11側にコモンモードの電圧Viが印加されると、第2の導電線4とアース間にも第4の巻線14側に同位相のコモンモードの電圧Viが印加される。第1の導電線3とアース間に印加された電圧Viは、第1のインダクタ21と第3のインダクタ23とによって分圧され、第1のインダクタ21の両端間と第1の直列回路(第3のインダクタ23と第1のキャパシタ31)の両端間とにそれぞれ同一向きの所定の電圧V1,V3が発生する。なお、図中の矢印は、その先の方が高い電位であることを表している。第1のインダクタ21と第2のインダクタ22は互いに磁気的に結合されているので、第1のインダクタ21の両端間に発生した所定の電圧V1に応じて、第2のインダクタ22の両端間にも電圧V1と同一の電圧V2が発生する。第1の直列回路の一端は第1の巻線11と第2の巻線12との間に接続されていることから、第2のインダクタ22の両端間に発生する電圧V2の向きは、第1の直列回路の両端間に発生する電圧V3の向きとは逆方向となり、それらの電圧が互いに相殺される。その結果、第1の導電線3とアース間における第2の巻線12側での電圧Voは、第1の巻線11側に印加された電圧Viよりも小さくなる。
同様に、第2の導電線4とアース間において第4の巻線14側に印加された電圧Viは、第4のインダクタ24と第3のインダクタ23とによって分圧され、第4のインダクタ24の両端間と第2の直列回路(第3のインダクタ23と第2のキャパシタ32)の両端間とにそれぞれ同一向きの所定の電圧V1,V3が発生する。第4のインダクタ24と第5のインダクタ25は互いに磁気的に結合されているので、第4のインダクタ24の両端間に発生した所定の電圧V1に応じて、第5のインダクタ25の両端間にも電圧V1と同一の電圧V2が発生する。第2の直列回路の一端は第4の巻線14と第5の巻線15との間に接続されていることから、第5のインダクタ25の両端間に発生する電圧V2の向きは、第2の直列回路の両端間に発生する電圧V3の向きとは逆方向となり、それらの電圧が互いに相殺される。その結果、第2の導電線4とアース間における第5の巻線15側での電圧Voは、第4の巻線14側に印加された電圧Viよりも小さくなる。
また、この回路において、端子2A,2Bにコモンモードの電圧Voが印加された場合も、上記の説明と同様にして、端子1A,1Bに発生するコモンモードの電圧Viは、端子2A,2Bに印加されたコモンモードの電圧Voよりも小さくなる。このように、各インダクタで発生する電圧を利用することで、端子1A,1Bにコモンモードノイズが印加された場合と、端子2A,2Bにコモンモードノイズが印加された場合のいずれの場合にも、広い周波数範囲にわたってコモンモードノイズを良好に抑制することができる。
ここで、このノイズ抑制回路が理想状態である場合の作用について説明する。
このノイズ抑制回路において、理想状態とは、結合係数k1〜k6=1と仮定して、第1〜第5のインダクタ21〜25のインダクタンスL1〜L5の値の最適化を図った状態のことをいう。特に、第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスL1,L2および第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスL4,L5を共に同じ値L0とし、さらに第3のインダクタ23のインダクタンスL3も同じ値L0とした状態のことをいう。
この理想状態では、例えば端子1A,1Bにコモンモードの電圧Viが印加された場合には、第1のインダクタ21の両端間と第1の直列回路(第3のインダクタ23と第1のキャパシタ31)の両端間とに上記した電圧V1,V3として、それぞれ同一向きで、かつ絶対値の等しい電圧Vi/2が発生する。第2のインダクタ22の両端間にも電圧V2として、絶対値の等しい電圧Vi/2が発生する。その結果、電圧V2と電圧V3は、向きが逆方向で、かつ絶対値が互いに等しいので、それらが互いに相殺されることで、第1の導電線3とアース間における第2の巻線12側での電圧Voが、原理的にはゼロとなる。同様にして、第2の導電線4とアース間において第4の巻線14側に印加された電圧Viについても、第5の巻線15側での電圧Voが、原理的にはゼロとなる。端子2A,2Bにコモンモードの電圧Voが印加された場合も同様にして、端子1A,1Bに発生するコモンモードの電圧Viは、原理的にはゼロとなる。
本実施の形態に係るノイズ抑制回路では、以下で説明するように結合係数k1〜k6が理想状態から外れ、1より小さい状態であっても、第3のインダクタ23のインダクタンスL3の値が結合係数k1〜k6の値に応じて設定されていることにより、減衰特性に関して、理想状態とほぼ同じ特性、もしくは似た傾向の特性が得られる。または、任意の周波数に共振点を作ることで、部分的に理想状態よりも優れた特性が得られる。
次に、このインダクタンスL3の値による減衰特性の変化を、以下のシミュレーションの結果により具体的に説明する。図4は、このシミュレーションに用いたノイズ抑制回路の等価回路を示している。なお、R1,R2は、入出力インピーダンスとして設定したものである。またR3,R4は、各導電線上のインピーダンス成分として設定したものである。図4にも示したように、結合係数は以下のように設定した。
k1=k2=0.95
k3=k4=0.9
k5=k6=0.8
また、第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスL1,L2、ならびに第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスL4,L5は共に、同じ値(L1,L2,L4,L5=L0=10μH)に設定した。
なお、この場合、以下で定義されるM1〜M5の値は、
M1=k1(L1・L2)1/2=9.5μH
M2=k2(L4・L5)1/2=9.5μH
M3=k3(L1・L4)1/2=9.0μH
M4=k4(L2・L5)1/2=9.0μH
M5=k5(L1・L5)1/2=8.0μH
M6=k6(L2・L4)1/2=8.0μH
となる。
このような回路条件で、第3のインダクタ23のインダクタンスL3の値を種々変化させた場合の減衰特性を計算した。図5は、そのシミュレーション結果を示している。なお、横軸は周波数(Hz)を表し、縦軸は利得(ゲイン)(dB)を表している。ゲインが小さいほど、すなわち、マイナス方向のゲインの絶対値が大きいほど、ノイズの減衰量は大きい。
図5において、符号51で示した線はL3=17.88μHとした場合、符号52で示した線はL3=9μHとした場合、符号53で示した線はL3=8.75μHとした場合、符号54で示した線はL3=8.5μHとした場合、符号55で示した線はL3=7.88μHとした場合のシミュレーション結果を示している。
図5のシミュレーション結果から、インダクタンスL3の値とその減衰特性との関係に関して以下のことが言える。インダクタンスL3の値により、おおきく以下の3つの条件(A−1),(B−1),(C−1)に分けられる。
(A−1)L3=(M1+M5)/2のとき。
図5のシミュレーションでは、符号53で示した線が該当する(L3=8.75μH)。この場合、各結合係数が1未満であっても、減衰特性に関して理想状態とほぼ同じ特性が得られる。理想状態の減衰特性は図示していないが、符号53で示した線とほぼ重なる。ここでの理想状態とは、図4の等価回路において、k1〜k6=1.0,L3=L0=10μHとした場合のことをいう。
(B−1)L3>(M1+M5)/2のとき。
図5のシミュレーションでは、符号51,52で示した線が該当する(L3>8.75μH)。この場合、理想状態のときにはなかった共振点が現れる。そして、その共振周波数f0は、
f0=1/2π√C(2・L3−M1−M5)
と求められる。√は、C(2・L3−M1−M5)全体の平方根を取ることを示す。Cは、第1および第2のキャパシタ31,32のキャパシタンスC1,C2の値を示す。したがってこの場合、L3の値を変えることにより、共振周波数を任意の周波数に移動できる。この共振点を設けた場合、カットオフ周波数より高い周波数領域において部分的に、理想状態の場合よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。すなわち、図5からも分かるようにカットオフ周波数より高い周波数でかつ理想状態の特性と一致するまでの周波数帯では、理想状態の特性よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。
この場合において、インダクタンスL3の最大値としては、上式で求められる共振周波数f0が理想状態のカットオフ周波数以上であることが望ましいという条件より、
L3≦(L1+M1+M3+M5)(L2+M1+M4+M5)/2(L1+L2+2・M1+M3+M4+2・M5)+(M1+M5)/2
であることが望ましい。図5のシミュレーションでは、符号51で示した線が、この式から求められる最大値での特性を示している(L3=17.88μH)。
(C−1)L3<(M1+M5)/2のとき。
図5のシミュレーションでは、符号54,55で示した線が該当する(L3<8.75μH)。この場合、図5の減衰特性からも分かるように、理想状態のときと似た傾向の特性が得られ、特に、ある状態までは理想状態とほぼ同じ特性を示し、ある周波数以上から減衰特性が悪化する。このため、理想状態とほぼ同じ周波数範囲で使用するならば、L3をこの条件値にすることにメリットがある。
この場合において、インダクタンスL3の最小値としてはシミュレーションの結果を考慮すると、
L3≧0.9(M1+M5)/2
であることが望ましい。図5のシミュレーションでは、符号55で示した線が、この式から求められる最小値での特性を示している(L3=7.88μH)。
以上説明したように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、各インダクタ間の結合係数が1よりも小さいことを条件として、所望のノイズ減衰特性が得られるような回路条件を満足するようにしたので、各インダクタ間に磁気結合がある場合であっても、良好な減衰特性を得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路について説明する。
図6は、本実施の形態に係るノイズ抑制回路の一構成例を示している。本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様、コモンモードノイズを抑制する回路に関するものである。なお、上記第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
このノイズ抑制回路は、図1に示した上記第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路に比べて、各インダクタの結合状態を各導電線間で磁気的に分離したものである。すなわち、第1の導電線3上の第1および第2のインダクタ21,22の組と第2の導電線4上の第4および第5のインダクタ24,25の組とを互いに磁気的に分離したものである。このノイズ抑制回路は、図1におけるコア41に代えて、2つのコア41A,41Bを備えている。
第1の導電線3側において、第1および第2の巻線11,12とそれらが共通に巻かれたコア41Aとによって、各巻線部分で第1および第2のインダクタ21,22が形成されている。同様に第2の導電線4側において、第4および第5の巻線14,15とそれらが共通に巻かれたコア41Bとによって、各巻線部分で第4および第5のインダクタ24,25が形成されている。各導電線間のインダクタは磁気的に分離されたコア41A,41Bで形成されているので、互いに磁気的に分離される。なお、図において各巻線に記した黒い丸印はその巻線の極性、巻き方の向きを表す。第1および第2の巻線11,12の極性は同一方向であることが好ましい。第4および第5の巻線14,15の極性も同一方向であることが好ましい。
第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。同様に第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスは同一の値であることが好ましい。
なお、第1の導電線3上で各インダクタ間の磁気結合が適切に行われるのであれば、コア41Aが2以上に分割されていても良い。同様に、第2の導電線4上で各インダクタ間の磁気結合が適切に行われるのであれば、コア41Bが2以上に分割されていても良い。また、第1および第2のインダクタ21,22は、別々の巻線ではなく単一の巻線で構成しても良い。第4および第5のインダクタ24,25も、別々の巻線ではなく単一の巻線で構成しても良い。この場合、単一の巻線の途中(好ましくは中点)に第1および第2のキャパシタ31,32の一端を接続する。
ここで、図7を参照して、このノイズ抑制回路の回路条件を説明する。
図7に示したように、各インダクタのインダクタンスの値を上記第1の実施の形態と同様にL1〜L5とする。同様に各キャパシタのキャパシタンスをC1,C2とする。また、第1および第2のインダクタ21,22間の結合係数をk1、第4および第5のインダクタ24,25間の結合係数をk2と定義する。このノイズ抑制回路では、第1および第2のインダクタ21,22の組と第4および第5のインダクタ24,25の組とが各導電線間で磁気的に分離されているので、上記第1の実施の形態におけるk3〜k6は考えなくて良い。
このノイズ抑制回路は、以下の条件を満足し、第1の導電線3上のインダクタと第2の導電線4上のインダクタとの関係が対称的になっていることが好ましい。これにより、コモンモードノイズの抑制に適した回路が得られる。ただし、完全に以下の条件を満たさずとも製造誤差程度の違いがあっても良い。
L1=L4
L2=L5
k1=k2
このノイズ抑制回路は、各導電線上において第1および第2のインダクタ21,22が互いに磁気的に結合されると共に、第4および第5のインダクタ24,25が互いに磁気的に結合されており、各結合係数k1,k2の値は理想的には1となる。しかしながら、実際には結合係数が1というのは実現できない。
そこで、本実施の形態に係るノイズ抑制回路では、各インダクタ間の結合係数k1,k2の値が実際には1よりも小さくなることを考慮し、特に第3のインダクタ23のインダクタンスL3が、結合係数k1,k2が1よりも小さいことを条件として、所望のノイズ減衰特性が得られるよう、実際の結合係数k1,k2の値に応じた値に設定されている。なお、インダクタンスL3の値の具体的な条件については後に詳述する。
次に、このノイズ抑制回路の作用を説明する。
このノイズ抑制回路によるノイズ抑制動作の原理は、図3を参照して説明した上記第1の実施の形態に係る回路と同様である。このノイズ抑制回路においても、理想状態では、コモンモードノイズを原理的にはゼロにすることができる。
ここで、このノイズ抑制回路において理想状態とは、結合係数k1,k2=1と仮定して、第1〜第5のインダクタ21〜25のインダクタンスL1〜L5の値の最適化を図った状態のことをいう。特に、第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスL1,L2および第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスL4,L5を共に同じ値L0とし、さらに第3のインダクタ23のインダクタンスL3も同じ値L0とした状態のことをいう。
本実施の形態に係るノイズ抑制回路では、以下で説明するように結合係数k1,k2が理想状態から外れ、1より小さい状態であっても、第3のインダクタ23のインダクタンスL3の値が結合係数k1,k2の値に応じて設定されていることにより、減衰特性に関して、理想状態とほぼ同じ特性、もしくは似た傾向の特性が得られる。または、任意の周波数に共振点を作ることで、部分的に理想状態よりも優れた特性が得られる。
次に、このインダクタンスL3の値による減衰特性の変化を、以下のシミュレーションの結果により具体的に説明する。図8は、このシミュレーションに用いたノイズ抑制回路の等価回路を示している。なお、R1,R2は、入出力インピーダンスとして設定したものである。またR3,R4は、各導電線上のインピーダンス成分として設定したものである。図8にも示したように、結合係数は以下のように設定した。
k1=k2=0.9
また、第1および第2のインダクタ21,22のインダクタンスL1,L2、ならびに第4および第5のインダクタ24,25のインダクタンスL4,L5は共に、同じ値(L1,L2,L4,L5=L0=10μH)に設定した。
なお、この場合、以下で定義されるM1,M2の値は、
M1=k1(L1・L2)1/2=9.0μH
M2=k2(L4・L5)1/2=9.0μH
となる。
このような回路条件で、第3のインダクタ23のインダクタンスL3の値を種々変化させた場合の減衰特性を計算した。図9は、そのシミュレーション結果を示している。なお、横軸は周波数(Hz)を表し、縦軸は利得(ゲイン)(dB)を表している。ゲインが小さいほど、すなわち、マイナス方向のゲインの絶対値が大きいほど、ノイズの減衰量は大きい。
図9において、符号91で示した線はL3=9.25μHとした場合、符号92で示した線はL3=4.7μHとした場合、符号93で示した線はL3=4.5μHとした場合、符号94で示した線はL3=4.3μHとした場合、符号95で示した線はL3=4.05μHとした場合のシミュレーション結果を示している。
図9のシミュレーション結果から、インダクタンスL3の値とその減衰特性との関係に関して以下のことが言える。インダクタンスL3の値により、おおきく以下の3つの条件(A−2),(B−2),(C−2)に分けられる。
(A−2)L3=M1/2のとき。
図9のシミュレーションでは、符号93で示した線が該当する(L3=4.5μH)。この場合、各結合係数が1未満であっても、減衰特性に関して理想状態とほぼ同じ特性が得られる。理想状態の減衰特性は図示していないが、符号93で示した線とほぼ重なる。ここでの理想状態とは、図8の等価回路において、k1,k2=1.0,L3=L0=10μHとした場合のことをいう。
(B−2)L3>M1/2のとき。
図9のシミュレーションでは、符号91,92で示した線が該当する(L3>4.5μH)。この場合、理想状態のときにはなかった共振点が現れる。そして、その共振周波数f0は、
f0=1/2π√C(2・L3−M1)
と求められる。√は、C(2・L3−M1)全体の平方根を取ることを示す。Cは、第1および第2のキャパシタ31,32のキャパシタンスC1,C2の値を示す。したがってこの場合、L3の値を変えることにより、共振周波数を任意の周波数に移動できる。この共振点を設けた場合、カットオフ周波数より高い周波数領域において部分的に、理想状態の場合よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。すなわち、図9からも分かるようにカットオフ周波数より高い周波数でかつ理想状態の特性と一致するまでの周波数帯では、理想状態の特性よりも減衰特性が良くなる領域が生じる。
この場合において、インダクタンスL3の最大値としては、上式で求められる共振周波数f0が理想状態のカットオフ周波数以上であることが望ましいという条件より、
L3≦(L1+M1)(L2+M1)/2(L1+L2+2・M1)+M1/2
であることが望ましい。図9のシミュレーションでは、符号91で示した線が、この式から求められる最大値での特性を示している(L3=9.25μH)。
(C−2)L3<M1/2のとき。
図9のシミュレーションでは、符号94,95で示した線が該当する(L3<4.5μH)。この場合、図9の減衰特性からも分かるように、理想状態のときと似た傾向の特性が得られ、特に、ある状態までは理想状態とほぼ同じ特性を示し、ある周波数以上から減衰特性が悪化する。このため、理想状態とほぼ同じ周波数範囲で使用するならば、L3をこの条件値にすることにメリットがある。
この場合において、インダクタンスL3の最小値としてはシミュレーションの結果を考慮すると、
L3≧0.9・M1/2
であることが望ましい。図9のシミュレーションでは、符号95で示した線が、この式から求められる最小値での特性を示している(L3=4.05μH)。
以上説明したように、本実施の形態に係るノイズ抑制回路によれば、各インダクタ間の結合係数が1よりも小さいことを条件として、所望のノイズ減衰特性が得られるような回路条件を満足するようにしたので、各インダクタ間に磁気結合がある場合であっても、良好な減衰特性を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路における各インダクタ間の結合係数についての説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の減衰特性を計算するのに用いた回路値の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るノイズ抑制回路の減衰特性をシミュレーションした結果を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の構成を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路における各インダクタ間の結合係数についての説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の減衰特性を計算するのに用いた回路値の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るノイズ抑制回路の減衰特性をシミュレーションした結果を示す特性図である。
符号の説明
11…第1の巻線、12…第2の巻線、13…第3の巻線、14…第4の巻線、15…第5の巻線、21…第1のインダクタ、22…第2のインダクタ、23…第3のインダクタ、24…第4のインダクタ、25…第5のインダクタ。

Claims (6)

  1. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に結合されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3=(M1+M5)/2 ……(A−1)
    の条件を満足する
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2)1/2
    M5=k5(L1・L5)1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    L5:前記第5のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    k5:前記第1および第5のインダクタの結合係数
    とする。
  2. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に結合されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3>(M1+M5)/2 ……(B−1)
    の条件を満足し、かつ
    L3≦(L1+M1+M3+M5)(L2+M1+M4+M5)/2(L1+L2+2・M1+M3+M4+2・M5)+(M1+M5)/2
    の条件を満たす
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2)1/2
    M3=k3(L1・L4)1/2
    M4=k4(L2・L5)1/2
    M5=k5(L1・L5)1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    L4:前記第4のインダクタのインダクタンス
    L5:前記第5のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    k3:前記第1および第4のインダクタの結合係数
    k4:前記第2および第5のインダクタの結合係数
    k5:前記第1および第5のインダクタの結合係数
    とする。
  3. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に結合されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3<(M1+M5)/2 ……(C−1)
    の条件を満足し、かつ
    L3≧0.9(M1+M5)/2
    の条件を満たす
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2)1/2
    M5=k5(L1・L5)1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    L5:前記第5のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    k5:前記第1および第5のインダクタの結合係数
    とする。
  4. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に分離されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3=M1/2 ……(A−2)
    の条件を満足する
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2) 1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    とする。
  5. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に分離されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3>M1/2 ……(B−2)
    の条件を満足し、かつ
    L3≦(L1+M1)(L2+M1)/2(L1+L2+2・M1)+M1/2
    の条件を満たす
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2)1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    とする。
  6. 第1および第2の導電線上を伝搬するノイズを抑制するノイズ抑制回路であって、
    前記第1の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第1および第2のインダクタと、
    一端が前記第1のインダクタと前記第2のインダクタとの間に接続された第1のキャパシタと、
    一端が前記第1のキャパシタの他端に接続されると共に他端が接地され、前記第1のキャパシタと共に第1の直列回路を構成する第3のインダクタと、
    前記第2の導電線に互いに直列的に挿入され、かつ互いに磁気的に結合された第4および第5のインダクタと、
    一端が前記第4のインダクタと前記第5のインダクタとの間に接続されると共に他端が前記第3のインダクタの一端に接続され、前記第3のインダクタと共に第2の直列回路を構成する第2のキャパシタと
    を備え、
    前記第1および第2のインダクタの組と前記第4および第5のインダクタの組とが互いに磁気的に分離されており、
    前記第3のインダクタのインダクタンスL3が、
    L3<M1/2 ……(C−2)
    の条件を満足し、かつ
    L3≧0.9・M1/2
    の条件を満たす
    ことを特徴とするノイズ抑制回路。
    ただし、
    M1=k1(L1・L2)1/2
    L1:前記第1のインダクタのインダクタンス
    L2:前記第2のインダクタのインダクタンス
    k1:前記第1および第2のインダクタの結合係数
    とする。
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