JP2008230957A - カーボンナノチューブ膜構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Yuhei Hayamizu
裕平 早水
Tateo Yamada
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Abstract

【課題】段差がない平坦な表面で、基板の表面と平行に配向した(異方性を有する)複数のCNTからなるCNT集合体で構成されるCNT層を備えたCNT膜構造体を容易に提供する。
【解決手段】基板12と、一方向に配向する複数のCNTからなるCNT層16とを有するCNT膜構造体11において、前記CNT層を、前記基板の表面に形成された直線状パターンの金属触媒膜13から前記基板の表面と交差する一定方向に成長した複数のCNTからなるCNT集合体14を前記基板の表面に倒伏してなるものとする。
【選択図】図6

Description

本発明は、カーボンナノチューブ膜構造体及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、基板の表面と平行に配向した複数のカーボンナノチューブの集合体からなるカーボンナノチューブ層を基板に被着してなるカーボンナノチューブ膜構造体及びその製造方法に関するものである。
電子デバイスやナノテク分野におけるマイクロマシン(MEMS)用デバイスの構成材料としてカーボンナノチューブ(以下、CNTとも称する)を適用する機運が高まっている。このようなデバイスを実現するために、複数のCNTからなるCNT集合体で構成されたCNT層を基板に被着したCNT膜構造体が要望されている。なお、本明細書において「CNT膜構造体」とは、基板にCNT層が形成されたものを意味し、例えば電子デバイスやMEMS用デバイスのウエハとして使用されるものを指す。また本明細書においてCNT集合体とは、複数のCNT(例えば本数密度が5×1011本/cm以上)が層状または束状に集合した構造体を意味する。
このような構造体を製造する従来の技術として、基板の表面に段差を設け、段差の側壁から基板の表面と平行にCNTを成長させる技術、すなわち基板の表面と平行に配向したCNT層を備えた膜構造体を製造する技術(特許文献1)や、CNTの懸濁液をスピンコート法で基板の表面に塗布することによってCNTからなる不織布を基板の表面に被着する技術、すなわち表面が平坦なCNT層を備えた膜構造体を製造する技術(特許文献2)が知られている。
しかしながら、特許文献1に記載の構造体は、段差のついた基板を用いるため、CNT層の表面を大面積に渡って平坦化することは実質的に不可能である。すなわち基板の表面に段差が複数あると、段差をまたいだ配線を敷設することが困難なため、電子デバイスの製造が著しく困難になるといった問題がある。しかもCNTを成長たせるための触媒を段差部分のみに塗布することも非常に困難である。またこのようにして形成されたCNTの集合体は、一般に、密度が低く(0.03g/cm以下)ふわふわの状態であり、所望の機械的強度が得られないことはもとより、例えば周知のパターニング技術やエッチング技術による成形加工が著しく困難である。特にCNTの集合体をMEMS用デバイス等に適合させるためには、電気的特性(例えば導電率)や光学的特性(例えば透過率)や機械的特性(例えば曲げ特性)などの物理特性を所望に応じて制御可能なことが不可欠であるが、このような物理特性はその形状に依存する。この点に関し、特許文献1に記載の技術によると、上述の通り、所望の形状に成形加工することはできない。
特許文献2に記載の構造体では、所望の厚さのCNT層を得るには、CNTの懸濁液を何度も塗り重ねなければならず、製造工程が煩雑になりがちである。また複数のCNTを同一方向に配向させた構造体には、上述の物理特性について、CNTの配向方向とそれに直交する方向とで互いに異なる特性、すなわち異方性を持たせることができるが、特許文献2に記載の構造体では、その製法上、複数のCNTを同一方向に配向させる(異方性を与える)ことは困難である。また複数のCNTの向きがランダムであると、均一に且つ隙間なく複数のCNTを充填することができないため、所望の機械的強度を備えた高密度なCNT層を得ることは、なおのこと困難となる。
特許文献3には、複数のCNTを垂直配向させて基板の表面に形成した後、これを倒すことによって基板の表面と平行にCNTを配向させる技術が提案されている。しかし特許文献3に記載のものは、バンドル化の防止を企図している(段落0048)ことに明らかな通り、複数のCNTを集合体化して用いる技術思想は認められない。つまりこれの場合も、周知のパターニング技術やエッチング技術による成形加工は実質的に不可能であり、所望の機械的強度並びに所望の形状を備えた構造体を得ることはできない。
特開2003−081622号公報 特表2005−524000号公報 特開2006−228818号公報
本発明は、このような従来技術の実状に鑑みてなされたもので、段差がない平坦な表面で、基板の表面と平行に配向した(異方性を有する)複数のCNTからなるCNT集合体で構成されるCNT層を備えた構造体を容易に提供することを課題とする。
本発明によれば、上記課題を解決するため、以下の構造体及びその製造方法が提供される。
〔1〕基板2(12)の表面と平行な一方向に配向する複数のCNTからなるCNT層3(16)を当該基板の表面に被着してなるCNT膜構造体1(11)において、前記CNT層を、前記基板の表面に形成された直線状パターンの金属触媒膜13から前記基板の表面と交差する一定方向に成長した複数のCNTからなるCNT集合体14を前記基板の表面に倒伏してなるものとする。このようにすれば、異方性を有し、且つ段差がない平坦な表面のCNT層を備えた基板を容易に製造することができる。しかも同一方向に配向した複数のCNTは、均一に且つ隙間なく充填することが容易である。
〔2〕前記〔1〕に記載のCNT膜構造体におけるCNT層を、前記基板の表面に互いに平行に且つ等間隔に形成された複数条の直線状パターンの金属触媒膜から前記直線状パターン同士の間隔と同等の長さまで前記基板の表面と交差する方向に成長した複数のCNTを前記基板の表面に倒伏してなるものとする。これにより、配向CNTの薄膜を備えた大面積な基板を得ることが可能となる。
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載のCNT膜構造体のCNT層におけるCNTの重量密度を、0.1〜1.5g/cm、より好ましくは0.2〜1.5g/cmとする。かかるCNT層は、ファン・デア・ワールス力で複数のCNT同士が強く結合しており、CNT層をこのような高密度なものとすることにより、CNT層が一体性、形状保持性を有する云わば固体状の物質となり、MEMS用デバイス等に必要な物理特性を備えたものとなると共に、周知のパターニング技術やエッチング技術を適用してのCNT層の加工が可能となる。
〔4〕基板の表面と平行な一方向に配向する複数のCNTからなるCNT層を前記基板の表面に被着してなるCNT膜構造体の製造方法を、直線状パターンの金属触媒膜を表面に形成してなる基板を用い、前記金属触媒膜から前記基板の表面と交差する一定方向に複数のCNTを化学気相成長させる化学気相成長工程S1と、前記複数のCNTからなるCNT集合体を前記基板の表面に倒伏させる倒伏工程S2と、前記CNT集合体を前記基板の表面に被着した状態でその重量密度が0.1〜1.5g/cm、より好ましくは0.2〜1.5g/cmとなるように高密度化する高密度化工程S3とを含むこととする。
〔5〕前記化学気相成長工程を、複数条の直線状パターンの金属触媒膜を互いに平行に且つ等間隔に表面に形成してなる基板を用い、前記直線状パターン同士の間隔と同等の長さまで前記基板の表面と交差する方向に前記金属触媒膜から複数のCNTを化学気相成長させる工程とする。
〔6〕前記倒伏工程を、前記CNT集合体を液体に浸した後に引き上げて前記基板の表面に倒伏させる工程とし、前記高密度化工程を、前記倒伏工程の後に、前記CNT集合体を乾燥させる工程とする。
本発明によれば、上記のような技術的手段ないし手法を採用したので、物理特性について異方性があり、且つ表面が平坦なCNT層を基板上に備えたCNT膜構造体を容易に提供することが可能となる。このCNT膜構造体は、特に高密度化することによって周知のパターニング技術やエッチング技術の適用が可能となるため、集積回路製造プロセスとの親和性が高められ、例えば、電子デバイスやMEMS用デバイス、あるいは電子回路を形成するためのウエハとして好適に用いることができる。特にMEMS用デバイスの物理特性はその形状に依存するため、所望の形状に成形可能なことは、所望の物理特性を持つMEMS用デバイスの製作を可能にし、このCNT膜構造体のMEMS用デバイス等への適応性が高まることを意味する。ここでCNT層に求められるCNTの配向性は、高密度化工程の実施が可能となり、MEMS用デバイス等を実用化する上でのCNT層の一体性、形状保持性、並びに形状加工性が許容される程度であればよく、必ずしも完全である必要はない。
以下、本発明のCNT膜構造体の実施形態について詳細に説明する。
図1にCNT膜構造体の一実施形態の構造を断面図で模式的に示す。本発明によるCNT膜構造体1は、基板2の表面に、基板2の表面と平行な一方向に配向する複数のCNTの集合体からなるCNT層3を被着して構成される。
CNT膜構造体1におけるCNT層3は、基板2の表面に形成された直線状パターンの金属触媒膜(後述する)から基板2の表面と交差する同一方向に同時に成長した複数のCNTからなるCNT集合体(フィルム状をなす)を、基板2の表面に倒伏してなるものである。ここで複数のCNTの成長する方向は、一般的には基板2の表面(触媒膜形成面)に対して垂直方向であるが、実質的に一定方向でありさえすれば、その角度に格別な規定はない。
CNT層3を構成する複数のCNTは、互いに隣り合うCNT同士が配向しているため、ファン・デア・ワールス力によって強く結合しており、CNT層3におけるCNTの重量密度は、0.1g/cm以上、より好ましくは0.2〜1.5g/cmとなっている。このように、CNT層3におけるCNTの重量密度が上記の下限値以上であると、均一に且つ隙間なくCNTが充填され、CNT層3が固体としてのリジッドな様相を呈し、所要の機械的強度(弾性、剛性等)が得られるようになる。この値(CNTの重量密度)は、一般的には大きければ大きいほど好ましいが、製造上の制限から、その上限値は1.5g/cm程度である。
CNT層3の厚さは、CNT膜構造体1の用途に応じてその望ましい値を任意に設定することができる。これが10nm以上であると、膜としての一体性を保持できるようになると共に、電子デバイスやMEMS用デバイスに用いる物品としての機能を発揮する上に要する導電性が得られるようになる。膜厚の上限値に格別な制限はないが、このような電子デバイスやMEMS用デバイスに利用する場合は、CNT層3の膜厚は100nm〜50μm程度の範囲が好ましい。
CNT層3が上記のような密度及び厚さであると、例えばCNT層3の表面にレジストを塗布し、リソグラフィーでレジストに任意のパターンを描き、レジストをマスクとしてCNT層3の不用部分をエッチングし、任意形状の回路あるいはデバイスを形成することが容易に実行可能となる。すなわちこれによれば、CNT層3に対して周知のパターニング技術やエッチング技術を適用しての加工が可能となり、集積回路製造プロセスとの親和性が高まる。この逆に、CNTの重量密度が上記の下限値に満たないと、CNT層3を構成するCNT同士間に有意な隙間が発生する。そのため、CNT層3がリジッドな固体ではなくなり、所要の機械的強度が得られなくなることはもとより、周知のパターニング技術やエッチング技術を適応した際に、例えばレジスト等の薬液がCNT同士間の隙間に沁み込んでしまい、CNT層3を所望の形状に加工することが困難となる。
CNT層3を構成するCNTは、単層CNTであってもよいし、多層CNTであってもよい。いずれの種類のCNTを用いるかは、CNT膜構造体1の用途等に応じて決めることができ、例えば、高い導電性や可撓性などが要求される場合には単層CNTを用いることができ、剛性や金属的性質などが重視される場合には多層CNTを用いることができる。
図2に、本発明のCNT膜構造体1に適用されるCNT層3の走査型原子間力顕微鏡写真像の一例を示す。このCNT層3は、後述の実施例1に示すものであり、高密度であり、且つ優れた配向性を有していることが同図からわかる。また、図3に、本発明のCNT膜構造体1の一例をそれぞれ異なった倍率で拡大して示す。
本発明のCNT膜構造体1のCNT層3は、基板2の表面と平行な一方向に配向する複数のCNTからなるCNT集合体で構成されているため、配向方向とそれに直交する方向とで物理特性の異方性を持たせることができる。図4は、異方性の一例として、本発明のCNT膜構造体1におけるCNT層3の光透過率の測定例を示すものである。同図より、配向方向に対する角度が異なると透過率が変化し、異方性が発現していることがわかる。なおCNTの配向性は、CNT層3の一体性、形状保持性、並びに形状加工性が、MEMS用デバイス等を製作する上に許容される程度であればよく、必ずしも完全である必要はない。
上記した本発明のCNT膜構造体1の好ましい態様においては、CNT層3は、基板2の表面に互いに平行に且つ等間隔に形成された複数条の直線状パターンの金属触媒膜から、基板2の表面と交差する一定方向に、直線状パターン同士の間隔と同等の長さまで成長した複数のCNTを基板2の表面に倒伏してなるものとすることができる。ここで直線状パターンの条数は、形成するCNT層3の面積に応じて任意に設定可能である。
また、本発明のCNT膜構造体1は、CNT層3からなる領域が基板2上に1つ形成されていてもよいし、複数形成されていてもよいし、それらの領域が互いに離間した島状パターンに形成されていてもよい。これらの領域は、後述するCNT膜構造体1の製造時に金属触媒パターンの配置によって任意に設定することができる。なお、金属触媒膜の直線状パターンは、1本の連続したものに限らず、複数本を一方向に沿って並べたもの(破線状)とすることもできる。
さらに本発明のCNT膜構造体1は、図5に示すように、基板2に溝状の凹部4を形成し、その上をCNT層3が架橋している形態とすることもできる。なお図5の(b)は図5の(a)を拡大して示している。
次に、本発明に係るCNT膜構造体1の製造方法について述べる。
本発明に係るCNT膜構造体1の製造方法は次の各工程よりなる。
A.化学気相成長工程
一定幅の直線状パターンの金属触媒膜を表面に形成してなる基板を用い、金属触媒膜から基板の表面と交差する一定方向に複数のCNTを化学気相成長(以下CVDとも称す)させる。
B.倒伏工程
基板の金属触媒微粒子から成長した複数のCNTを液体に浸した後に引き上げて基板の表面に倒伏させる。
C.高密度化工程
複数のCNTからなるCNT集合体を基板の表面に被着した状態で高密度化し、CNT層を形成する。
以下、本発明によるCNT膜構造体1の製造方法の一例について図6及び図7を参照して更に具体的に説明する。
先ず、化学気相成長工程(図7のステップS1)においては、図6(a)に示すように、複数条の直線状パターンの金属触媒膜13を互いに平行に且つ等間隔に基板12の表面に形成し、これらの金属触媒膜13から基板12の表面と交差する一定方向(例えば基板12の表面に対して垂直な方向)に、互いに隣り合う直線状パターンの金属触媒膜13同士の間隔と同等の長さまで複数のCNTからなるCNT集合体14をCVD法によって成長させる。
複数のCNTを化学気相成長させるのに用いる基板12としては、従来周知の各種の材料を用いることができ、典型的には、鉄、ニッケル、クロムなどの金属及び金属の酸化物やそれらの合金、シリコン、石英、ガラスなどの非金属、あるいはセラミックスよりなる表面が平坦なシート材あるいは板材などを使用することができる。
直線状パターンの金属触媒膜13としては、これまでCNTの製造に使用された実績のある適宜な金属を用い、周知の成膜技術を用いて形成することができる。典型的には、マスクを用いたスパッタリング蒸着法で成膜した金属薄膜、例えば鉄薄膜、塩化鉄薄膜、鉄−モリブデン薄膜、アルミナ−鉄薄膜、アルミナ−コバルト薄膜、アルミナ−鉄−モリブデン薄膜等を例示することができる。
この金属触媒膜13の膜厚は、触媒として用いる金属に応じた最適値に設定すればよく、例えば、鉄金属を用いた場合には、0.1nm以上100nm以下が好ましい。
金属触媒膜13の幅は、最終的に基板12に被着されるCNT層16の所要膜厚に応じて設定することができ、高密度化後におけるCNT層16の厚さの5〜20倍程度の値に設定される。
ここで直線状パターンの金属触媒膜13同士の間隔は、CNT集合体14の目標高さ寸法(CNTの配向方向寸法)に応じて設定されるが、少なくとも金属触媒膜13から成長したCNT集合体14が起端から折れ曲がり、基板12の表面に倒伏し得るだけの寸法が必要である。またCNT集合体14の配向方向寸法と膜厚寸法との間には相関があり、極度な薄膜で過度に成長させると、フィルム状をなすCNT集合体14の遊端が部分的にカールしたり、直線状パターンの金属触媒膜13の延在方向についての連続性が損なわれたりするため、厚さが均一で連続した平坦面のCNT層16を得難くなる場合がある。他方、高密度化後のCNT層16の膜厚の上限値に格別な制限はないが、高密度化前のCNT集合体14の厚さが過大であると、CNT倒伏工程(後述する)でCNT集合体14が基板12上に倒伏し難くなることが考えられる。いずれにしても、直線状パターンの金属触媒膜13の幅並びに金属触媒膜13同士の間隔は、CNT膜構造体11の用途に応じたCNT層16の厚さや面積を勘案して適切に定めればよい。
なお、金属触媒膜13同士の間隔よりもCNT集合体14の配向方向の寸法が小さいとCNT層16が不連続となり、同寸法が大きいと互いに隣り合うCNT層16の基端と遊端との重なり合い量が大きくなり、いずれにしても表面の平坦度が損なわれる。
このように、互いに平行する複数条の直線状パターンの金属触媒膜13から複数のCNTを同時に成長させるものとすると、極薄膜で大面積のCNT層16を獲得し得るなど、CNT層16の膜厚と面積との関係の設定自由度を高めることができる。
CVD法においてCNTの原料とする炭素化合物としては、従来と同様に、炭化水素、なかでも低級炭化水素、例えばメタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、アセチレン等や、これらの混合気体が好適なものとして使用可能である。
反応の雰囲気ガスは、CNTと反応せず、成長温度で不活性であればよく、そのようなものとしては、ヘリウム、アルゴン、水素、窒素、ネオン、クリプトン、二酸化炭素、塩素等や、これらの混合気体が例示できる。
反応の雰囲気圧力は、これまでCNTが製造された圧力範囲であれば適用可能であり、例えば102〜107Paの範囲の適切な値に設定することができる。
CVD法における成長反応時の温度は、反応圧力、金属触媒、原料炭素源等を考慮することにより適宜定められるが、通常、400〜1200(より好ましくは600〜1000)℃の範囲であるとCNTを良好に成長させることができる。
また、CNT集合体の製造方法としては、本発明と同一出願人が先に提案した、反応雰囲気中に水分などを存在させて多量の垂直配向CNTを成長させる方法(Kenji Hata et al, Water-Assisted Highly Efficient Synthesis of Impurity-Free Single-Walled Carbon Nanotubes, SCIENCE, 2004.11.19, vol. 306, p. 1362-1364、あるいはPCT/JP2008/51749号明細書などを参照されたい)を適用するとよい。
この方法によって得られるCNTは、重量密度0.03g/cm程度、純度98質量%以上、比表面積600〜1300m(未開口)/1600〜2500m(開口)、異方性の大小の大きさ比が1:3以上、最大1:100という優れた特性を有しており、これに倒伏、高密度化工程を施したものは本発明の膜構造体に好適に適用可能である。
なお、本発明に適用可能な垂直配向のCNT集合体を得るための技術としては、種々の公知の方法を適宜用いることができ、例えば、プラズマCVD法(Guofang Zhong et al, Growth Kinetics of 0.5 cm Vertically Aligned Single-Walled Carbon Nanotubes, Journal of Physical Chemistry B, 2007, vol. 111, p. 1907-1910)を用いてもよい 。
次のCNT倒伏工程(図7のステップS2)においては、図6の(c)に示すように、同一方向へ同時に成長した複数のCNTにてフィルム状をなすCNT集合体14が形成された基板12の全体を液体15に浸した後、液体15から一定速度で引き上げる。そうすると図6の(b)の右側の図と(c)の右側の図に模式的に示すように、CNT集合体14が基板12上に倒伏する。これにより、複数のCNT集合体14にて基板12の表面が覆われる。
ここで浸す液体15としては、CNTと親和性があり、蒸発後に残留する成分がないものを使用することが好ましい。このような液体としては、例えば水、アルコール類(イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール)、アセトン類(アセトン)、ヘキサン、トルエン、シクロヘキサン、DMF(ジメチルホルムアミド)等を用いることができる。また液体に浸す時間としては、CNT集合体14の内部に気泡が残らずに全体が満遍なく濡れるのに十分な時間であればよい。
なお、CNT集合体14を倒伏し且つ高密度化する手法としては、ローラやプレス板などを圧接してCNT集合体14を基板12の表面に押し倒した後に霧吹き等を用いて液体を含浸させる方法も考えられるが、固体を押し当ててCNT集合体14を倒伏させると、局部的に応力が集中してCNTがダメージを受けやすいので、上述の液体15に浸す手法が好ましい。
次の高密度化工程(図7のステップS3)においては、基板12の表面に倒伏した状態にある複数のCNT集合体14を高密度化し、基板12の表面に被着したCNT層16を形成する。この工程は、典型的には、液体15が付着したCNT集合体14を乾燥させることで行う。CNT集合体14を乾燥させる手法としては、たとえば室温窒素雰囲気下での自然乾燥、真空引き乾燥、アルゴン等の不活性ガス存在下での加熱などを用いることができる。
CNT集合体14は、液体15に浸されると、各CNT同士が密着して全体の体積が少し収縮し、液体を蒸発させるときに密着度がより一層高まって体積がかなり収縮し、結果として高密度化したCNT層16が形成される。このとき、基板12との接触抵抗により、基板12と平行な面の面積収縮はほとんど無く、専らCNT層16の厚さ方向に収縮する。そのため、高密度化の前後で配向状態が変化せず、成長時の配向状態がそのまま継承される。
以上の各工程により、基板12の表面と平行な一方向に配向した高密度なCNT集合体14からなるCNT層16が被着されたCNT膜構造体11が完成する。
図8(a)は、液体に浸す前のCNT集合体の様子、つまり基板表面に対して垂直なフィルム状に成長したCNT集合体14の様子を示す電子顕微鏡写真像であり、図8(b)は、本発明により製造されたCNT膜構造体11の一例を示す電子顕微鏡写真像である。
以下に本発明の一実施例を示す。
以下の条件において、公知のCVD法により基板上にCNT集合体を成長させた。
基板材料:シリコン基板(100nm酸化膜付き、2cm角)
金属触媒(存在量):幅3μm×Fe;厚さ1nm/Al;厚さ10nm
スパッタリング蒸着にて成膜
原料ガス:エチレン;供給速度100sccm
雰囲気ガス:ヘリウム、水素混合ガス;供給速度1000sccm
圧力1大気圧
水蒸気(存在量):150ppm
反応温度:750℃
反応時間:10分
本実施例に適用するCNT集合体の製造に用いたCVD装置の一例を図9に示す。このCVD装置31は、金属触媒を担持した基板12を受容する石英ガラスからなる管状の反応チャンバ32(直径1インチ)と、反応チャンバ32を外囲するように設けられた加熱コイル33と、原料ガス34並びに雰囲気ガス35を供給すべく反応チャンバ32の一端に接続された供給管36と、反応チャンバ32の他端に接続された排気管37と、図示省略したキャリアガスと共に水蒸気38を供給すべく供給管36の中間部に接続された水蒸気供給管39とからなる。また非常に微量の水蒸気を高精度に制御して供給するために、原料ガス並びに雰囲気ガスの供給管36には、原料ガス34並びに雰囲気ガス35から酸化物質を除去するための純化装置40が付設されている。さらに図示していないが、流量制御弁や圧力制御弁などを含む制御装置が適所に付設されている。なお、本発明に適用可能なCNT集合体を製造可能なCVD装置は、上に例示した構成に限るものではない。
ここで原料ガスと共に基板の金属触媒膜13に接触させる水蒸気は、CNTの成長雰囲気中に加えることにより、触媒の活性を向上したり、触媒の寿命を延ばしたりする効果があり、結果として、効率よくCNTの成長を行うことを可能にするものである。水蒸気のこのような機能のメカニズムは、以下のように推察される。つまり水蒸気を含まないCNT合成法においては、触媒微粒子がすぐにカーボン膜に覆われて失活してしまう。これに対し、水蒸気を雰囲気中に含ませるCNT合成法によると、触媒膜13に水蒸気が接触すると、触媒微粒子を覆うカーボン膜を水蒸気が取り除いて触媒の地肌を清浄にする結果、触媒を賦活させるものと考えられる。
このような機能をもつ物質としては、一般には酸素を含む物質であり、成長温度でCNTにダメージを与えずに上記作用を発現する物質であれば何でもよく、水蒸気の他に、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン等のケトン類、アルデヒドロ類、酸、エステル類、酸化窒素、一酸化炭素、二酸化炭素などの低炭素数の含酸素化合物の使用も反応条件に応じて許容される。
また、原料ガスの供給に先立って、雰囲気ガスに還元ガスを混入し、これを金属触媒膜13に所定時間接触させるとよい。これにより、金属触媒膜13に存在する金属触媒が微粒子化され、例えば単層CNTの成長に適合した状態に金属触媒が調整される。ここで適切な金属触媒膜13の厚さ並びに還元反応条件を選択することにより、直径数ナノメートルの触媒微粒子を、1.0×1011〜1.0×1013(個/cm)の密度に調整可能である。この密度は、基板22の触媒膜形成面に直交する向きに配向した複数のCNTを成長させるのに好適である。なお、還元ガスとしては、金属触媒に作用してCNTの成長に適合した状態の微粒子化を促進し得るガスであればよく、例えば水素ガス並びにアンモニアや、これらの混合ガスが使用可能である。
上記の条件で垂直配向のCNT集合体14が形成された基板12を、液体15(例えばイソプロピルアルコール、以下IPAと略称する)に10秒間浸した後に引き上げて室温窒素雰囲気下で自然乾燥させることにより、本発明によるCNT膜構造体11を得た。なお、ここで使用したIPA以外に、エタノール、メタノール、アセトンを用いても同様の作用が得られた。
本実施例におけるCNT層16は、膜厚が200nm、CNTの重量密度が0.5g/cm、CNTの本数密度が8.0×1012本/cm、充填率が50%、ビッカース硬度が7Hv、比表面積が1000m/g、純度が99.98質量%、であった。
本発明によれば、CNT層16の主要な特性として、以下が得られる。
CNT直径:1〜5nm(平均2.8nm)単層CNT
重量密度:0.1〜1.5g/cm(より好ましくは0.2〜1.5g/cm
本数密度:1.0×1012〜4.0×1013本/cm
充填率:25〜75%
ビッカース硬度:5〜100Hv
次に本発明によるCNT膜構造体11における基板12に被着したCNT層16の加工例について説明する。
先ず、上記のようにして製造したCNT膜構造体11のCNT層16に、レジスト(ZEP520/日本ゼオン社製)をスピンコート法で塗布し、150℃で3分間ベークした。
次に、電子線描画装置(CABL8000/クレステック社製)にてレジスト被膜に適宜なパターン(例えば矩形)を描画し、それを現像液(ZED−N50/日本ゼオン社製)で現像してレジストマスクを形成した。これをプラズマエッチング装置(PR500/ヤマト社製)にてOを供給し(O:100W,100Pa,100sccm,9min)、CNT層16のレジストマスクから露出した部分、すなわち不用部分を除去した。
最後にレジストマスクを剥離剤(ZDMAC/日本ゼオン社製)で除去することにより、図10に示すモデルを得た。
以上にて、本発明によるCNT膜構造体(基板の表面にCNT層が形成されたもの)が、周知のパターニング技術及びエッチング技術を適用して任意の形状に加工可能であることが分かった。
〔検証例〕
以下に本発明の高密度化工程における高密度化処理の前後での膜厚及び重量密度の制御性を検証した結果を示す。このための実験条件は、所望の膜厚のフィルム状CNT集合体を所望の枚数得るために、化学気相成長工程に供する金属触媒の幅(高密度化前の膜厚)を、1μmを2セット、2μmを1セット、4μmを2セット、7.5μmを4セットと設定した。
この結果を、図11、12を参照して以下に説明する。図11(元の膜厚と高密度化後の膜厚との関係図)に示す通り、高密度化前の膜厚が7.5μmであったフィルム状CNT集合体は、高密度化後は平均0.5μm程度に収縮するのに対し、高密度化前の膜厚が1、2、4μmのフィルム状CNT集合体は、高密度化後は0.2μm〜0.3μmに収縮した。これは、高密度化後のCNT膜が、高密度化前の膜厚に応じて異なる密度となることを示す。
他方、高密度化前のフィルム状CNT集合体は、重量が極めて小さいため、その重量密度の計測は困難である。そこで、高密度化前のフィルム状CNT集合体の重量密度を、線状のパターニングを施さずに全面に金属触媒膜を成膜した基板から成長させたバルク状CNT集合体の密度をもって推定するものとした。
ここでバルク状CNT集合体の密度は、重さ/体積で計算されるが、様々な条件の下で、バルク状CNT集合体の密度は一定となることが知られている。例えば非特許文献(Don N. Futaba, et al, 84% Catalyst Activity of Water-Assisted Growth of Single Walled Carbon Nanotube Forest Characterization by a Statistical and Macroscopic Approach, Journal of Physical Chemistry B, 2006, vol. 110, p. 8035-8038)には、バルク状CNT集合体の重量密度は、集合体の高さが200μmから1mmまで一定の値(0.029g/cm)であることが報告されている。つまりバルク状CNT集合体の成長と略同等の成長条件及び触媒を用いて成長させたフィルム状CNT集合体の密度は、バルク状CNT集合体の密度と大きく相違しないものと推察できる。
高密度化工程でのフィルム状CNT集合体の圧縮率を〈圧縮率=元の厚さ÷高密度化後の厚さ〉と定義すると、高密度化後のフィルム状CNT集合体の重量密度は〈CNT密度=圧縮率×0.029g/cm〉となる。これによって各厚さのフィルム状CNT集合体の高密度化後の重量密度を導出すると、図12に示した関係となる。本検証例では、膜厚を制御することにより、重量密度を0.11g/cmから0.54g/cmまで制御することができた。
このようにして得られた重量密度が0.11g/cmのフィルム状CNT集合体においても、基板との密着性が十分に保たれており、上述の各実施例と同様のパターニングが可能であった。これに対し、高密度化処理前のフィルム状CNT集合体(重量密度0.029g/cm)の場合は、基板との密着性不足やレジストの侵食などにより、公知のエッチング、リソグラフィー技術の適応が実質的に不可能であった。
本発明において制御可能なフィルム状CNT集合体の重量密度の上限は、検証例に用いた0.54g/cmに限定されない。本明細書では明記しないが、原理的には、CNTの直径を制御することによってさらに幅広い範囲での重量密度を実現することが可能である。すべてのCNTが等しい直径を有し、且つ高密度化工程によってすべてのCNTが最密充填されるものと仮定すると、CNTの直径寸法が小さくなるに従って高密度化後のCNT密度は増加することが容易に計算できる(図20を参照されたい)。上述した実施例で用いたフィルム状CNT集合体のCNTの平均直径は2.8nm程度であるが、この場合のCNTが最密充填したとして重量密度は、図20に示す通り、0.78g/cm程度である。この点に関しては、すでに非特許文献(Ya-Qiong Xu, et al, Vertical Array Growth of Small Diameter Single-Walled Carbon Nanotubes, J. Am. Chem. Soc., 128 (20), 6560 -6561, 2006)に報告されている技術を用いることにより、CNTの直径をより小さいもの(1.0nm程度)にすることは可能であることが分かっている。このことから、CNTの直径を小さくすることにより、最大1.5g/cm程度までは重量密度を高めることが可能であると考えられる。
本発明によるCNT膜構造体の構造を示す模式的断面図である。 本発明によるCNT膜構造体におけるCNT層の走査型原子間力顕微鏡写真像である。 本発明によるCNT膜構造体の一例をそれぞれ異なった倍率で示す拡大図である。 本発明によるCNT膜構造体におけるCNT層の光透過率の異方性を示す測定グラフである。 本発明によるCNT膜構造体の基板に溝を形成し、その上にCNT層を架橋させた状態を示す顕微鏡写真像である。 本発明によるCNT膜構造体の製造方法の一例を示す模式図であり、(a)は基板の表面に金属触媒膜の直線状パターンを形成した様子を示す平面図、(b)は基板の表面の垂直配向した複数のCNTを倒伏させる様子を示す側面図、(c)は基板の表面に垂直配向したCNTを液体に浸した後に引き上げる様子を示す図、(d)は本発明によるCNT膜構造体の構成を示す断面図である。 本発明によるCNT膜構造体の製造方法の概略工程を示すフロー図である。 (a)は液体に浸す前のCNT集合体の様子を示す電子顕微鏡写真像であり、(b)は製造されたCNT膜構造体の一例を示す電子顕微鏡写真像である。 実施例の製造に用いたCVD装置の概略構成図である。 本発明によるCNT膜構造体にパターニング及びエッチングを実施した一例を示す光学顕微鏡写真像である。 高密度化工程前のフィルム状CNT集合体の厚さと高密度化工程後のCNT膜構造体の厚さを示す関係図である。 高密度化工程前のフィルム状CNT集合体の厚さと高密度化工程後のCNT膜構造体の重量密度との関係図である。 CNTの直径と最密充填した時の重量密度との関係線図である。
符号の説明
1 CNT膜構造体
2 基板
3 CNT層
11 CNT膜構造体
12 基板
13 金属触媒膜
14 CNT集合体
15 液体
16 CNT層
S1 化学気相成長工程
S2 倒伏工程
S3 高密度化工程

Claims (6)

  1. 基板の表面と平行な一方向に配向する複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ層を当該基板の表面に被着してなるカーボンナノチューブ膜構造体であって、
    前記カーボンナノチューブ層は、前記基板の表面に形成された直線状パターンの金属触媒膜から前記基板の表面と交差する一定方向に成長した複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ集合体を前記基板の表面に倒伏してなるものであることを特徴とするカーボンナノチューブ膜構造体。
  2. 前記カーボンナノチューブ層は、前記基板の表面に互いに平行に且つ等間隔に形成された複数条の直線状パターンの金属触媒膜から前記直線状パターン同士の間隔と同等の長さまで前記基板の表面と交差する一定方向に成長した複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ集合体を前記基板の表面に倒伏してなるものであることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブ膜構造体。
  3. 前記カーボンナノチューブ層におけるカーボンナノチューブの重量密度が0.1〜1.5g/cmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ膜構造体。
  4. 基板の表面と平行な一方向に配向する複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ層を前記基板の表面に被着してなるカーボンナノチューブ膜構造体の製造方法であって、
    直線状パターンの金属触媒膜を表面に形成してなる基板を用い、前記金属触媒膜から前記基板の表面と交差する一定方向に複数のカーボンナノチューブを化学気相成長させる化学気相成長工程と、
    前記複数のカーボンナノチューブからなるカーボンナノチューブ集合体を前記基板の表面に倒伏させる倒伏工程と、
    前記カーボンナノチューブ集合体を前記基板の表面に被着した状態でその重量密度が0.1〜1.5g/cmとなるように高密度化する高密度化工程と、を含むことを特徴とするカーボンナノチューブ膜構造体の製造方法。
  5. 前記化学気相成長工程が、複数条の直線状パターンの金属触媒膜を互いに平行に且つ等間隔に表面に形成してなる基板を用い、前記直線状パターン同士の間隔と同等の長さまで前記金属触媒膜から前記基板の表面と交差する一定方向に複数のカーボンナノチューブを化学気相成長させる工程であることを特徴とする請求項4に記載のカーボンナノチューブ膜構造体の製造方法。
  6. 前記倒伏工程が、前記カーボンナノチューブ集合体を液体に浸した後に引き上げて前記基板の表面に倒伏させる工程であり、前記高密度化工程が、前記倒伏工程の後に、前記カーボンナノチューブ集合体を乾燥させる工程であることを特徴とする請求項4又は5に記載のカーボンナノチューブ膜構造体の製造方法。
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