JP2004022724A - 半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 - Google Patents
半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004022724A JP2004022724A JP2002174176A JP2002174176A JP2004022724A JP 2004022724 A JP2004022724 A JP 2004022724A JP 2002174176 A JP2002174176 A JP 2002174176A JP 2002174176 A JP2002174176 A JP 2002174176A JP 2004022724 A JP2004022724 A JP 2004022724A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- programmable logic
- logic device
- power consumption
- semiconductor integrated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02D—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
- Y02D10/00—Energy efficient computing, e.g. low power processors, power management or thermal management
Abstract
【課題】本発明の課題は、消費電力を低減する半導体集積回路装置を提供することである。
【解決手段】CPU11は、回路再構成処理において、温度センサ15により検出したFPGA12の温度が許容温度以上に高いか否かを判別し、高かった場合は現在の動作周波数より低い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。一方、検出した温度が許容温度より低い場合、現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】CPU11は、回路再構成処理において、温度センサ15により検出したFPGA12の温度が許容温度以上に高いか否かを判別し、高かった場合は現在の動作周波数より低い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。一方、検出した温度が許容温度より低い場合、現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積装置、及び半導体集積回路の構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IC(集積回路)設計技術、及び製造技術の急速な発達により、回路設計をプログラム可能なPLD(Programmable Logic Device:プログラマブル論理回路)が開発されている。このようなプログラマブル論理回路では、論理回路を記述した回路情報を読み込ませることにより、内部の論理回路間の配線を自由に構成できるとともに、一度作成した回路を必要に応じて何度でも再構成することが可能である。
【0003】
また、FPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ばれるプログラマブル論理回路は、論理ゲート間及び配線間を接続するスイッチマトリクスを制御するビットストリームを外部から書き込むことによって、所望の論理回路を再構成することができるデバイスであり、内部回路構成データや論理ゲート間のスイッチマトリクス制御データを記憶するメモリがデバイス内に設けられて、この各種データにより様々な動作特性をもたせることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、上述したようなデジタル回路の動作速度の高速化に伴い、デジタル回路を構成するIC1個単位の消費電力も増加しつつある。動作速度が上昇し、ICの消費電力が増加するとIC温度が上昇することとなり、回路全体の動作が不安定となって誤動作する可能性もある。このような問題の対策として、従来から回路の付近にファンクーラーを取り付けて空冷することによりICの温度を低下させているが、この方法では設計の自由度が低下するとともに、空冷ではある程度の温度しか低下させることができないため、動作速度の高速化に伴う温度上昇を抑えることができない。
【0005】
また、回路の温度をファンクーラーなどの外部からの作用で低下させられない場合、回路の動作周波数を下げてICの電力消費を抑え、温度上昇を防ぐことが必要となるが、このような場合、動作速度の低下は避けられない。
【0006】
本発明の課題は、消費電力を低減する半導体集積回路装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を複数記憶する記憶手段と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する再構成手段と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路において、
前記検出手段は、前記プログラマブル論理装置の消費電力として当該プログラマブル論理装置の温度を検出することを特徴としている。
【0009】
請求項7記載の発明は、
回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置における半導体集積回路の構成方法において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を記憶手段に複数記憶する工程と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出工程と、
前記検出工程から検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0010】
この請求項1、2、7記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報に基づいて回路構成が再構成されるので、消費電力に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記検出手段により検出された消費電力に基づいて前記プログラマブル論理装置の動作周波数を変更する変更手段を備え、
前記記憶手段は、前記プログラマブル論理装置の動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を設定した回路情報を記憶し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された動作周波数に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出して、前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の半導体集積回路装置において、
前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が高い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を低く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された低い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を少なく設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3、又は4記載の半導体集積回路装置において、
前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が低い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を高く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された高い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を多く設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0014】
この請求項3、4、5記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力が高い場合は、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数が少ない回路構成に再構成し、消費電力が低い場合には、動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数が多い回路構成に再構成するので、動作周波数に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記回路情報を複数記憶する記憶手段を備えた外部の装置に伝送媒体を介して接続され、
前記消費電力に応じた回路情報を前記外部の装置から伝送媒体を介して取得することを特徴としている。
【0016】
この請求項6記載の発明によれば、回路情報を外部の装置から伝送媒体を介して取得するので、半導体集積装置の記憶手段の記憶容量が小さく、多くの回路情報を記憶できない場合でも、その多くの回路情報を外部の装置の記憶手段に記憶しておくことにより、所望の回路情報を容易に取得することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における半導体集積回路装置10の内部構成を示すブロック図である。
図1において、半導体集積回路装置10は、CPU11、FPGA12、ROM13、PLL回路14、温度センサ15から構成される。
【0018】
CPU(Central Processing Unit)11は、ROM13に格納されている各種制御プログラムを読み出して図示しないワークエリアに展開し、当該プログラムに従って各部の動作を制御する。
【0019】
具体的には、CPU11は、ROM13に記憶される回路再構成処理プログラムを読み出して後述する回路再構成処理を実行する。
CPU11は、回路再構成処理において、温度センサ15によりFPGA12の温度を検出し、検出した温度が上限設定された許容温度以上に高いか否かを判別し、高かった場合は現在の動作周波数より低い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。一方、検出した温度が許容温度より低い場合、現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。すなわち、CPU11は、再構成手段としての機能を有する。
【0020】
FPGA12は、図2に示すように論理回路121、配線領域122、スイッチマトリクス123からなる論理回路の集合体であり、マトリクス状に配置された論理回路121間に格子状に配線領域122が敷設され、スイッチマトリクス123によりその配線接続が制御される。また、FPGA12の周辺部には図示しない複数の入力、及び出力端子が配設され、PLL回路14から入力される動作周波数に基づいて入力端子から入力されたデータを論理処理し、出力端子に出力する。
【0021】
また、FPGA12は、書き換え可能な記憶素子であるSRAM(Static Random Access Memory)124を内蔵して、ROM13から出力された回路データをこのSRAM124に格納し、CPU11の指示に従ってこの回路データに応じた配線領域122の配線接続をスイッチマトリクス123により行い、回路構成を再構成する。なお、書き換え可能な記憶素子であれば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等であってもよい。
【0022】
ROM(Read Only Memory)13は、半導体メモリから構成され、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶領域(図示せず)を有している。この記憶領域には、各種制御プログラム、及び各種制御プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0023】
また、ROM13は、複数の動作周波数毎に設定したFPGA12の回路構成を示す回路データ1〜nを記憶し、CPU11から指示された回路データをFPGA12に出力する。なお、回路データは、FPGA12内部の論理回路121の回路構成データ、及び論理ゲート間の配線接続を制御するスイッチマトリクス123のスイッチマトリクス制御データを含むこととする。すなわち、ROM13は、回路情報を記憶する記憶手段としての機能を有する。
【0024】
PLL(Phase Locked Loop)回路14は、位相検出器、LPF(Low Pass Filter)、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、分周器等から構成され、VCOから発振された出力信号を分周器により分周し、位相差検出器がその分周された分周信号とCPU11からの入力信号と比較して周波数や位相の差を検出し、VCOにフィードバックして所望の周波数の出力信号を生成し、動作周波数信号としてFPGA12に出力する。すなわち、PLL回路14は、動作周波数を変更する変更手段としての機能を有する。
【0025】
温度センサ15は、FPGA12の温度を測定するセンサであり、測定された温度情報をCPU11に出力する。FPGA12の消費電力はその発熱量に比例し、発熱量はFPGA12の温度に比例するので、本実施の形態では、消費電力を検出する検出手段として温度センサを用いて説明する。
【0026】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
動作説明の前提として、以下に記述されている各処理を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態でROM13に格納されており、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して外部から供給されるプログラム及びデータを利用して、本実施の形態特有の動作を逐次実行することも可能である。
【0027】
以下、CPU11により実行される回路再構成処理を説明する。
まず、CPU11は、温度センサ15によりFPGA12の温度を検出し、検出された温度が許容温度以上に高いか否かを判別する。検出温度が所定の温度以上に高かった場合、回路構成を変更すると判断して現在の動作周波数よりも低い動作周波数を設定し、設定した動作周波数を出力するように制御信号を生成してPLL回路14に出力する。そして、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させる。そして、CPU11は、入力した回路データに基づいて論理回路を再構成するように制御信号をFPGA12に出力する。
【0028】
FPGA12は、ROM13から入力された回路データをSRAM124に格納すると、CPU11から入力された制御信号に従って論理回路121の回路構成、及び配線領域122の接続状態をSRAM124に格納した回路データに基づいて再構成する。なお、この再構成時には、FPGA12は入力端子からのデータ入力を停止して論理処理を一時停止する。再構成が終了すると、入力端子からのデータ入力を再開し、PLL回路14から入力される動作周波数に同期して入力されたデータに対して論理処理を実行する。
【0029】
一方、温度センサ15により検出されたFPGA12の温度が許容温度より低かった場合、検出された温度に基づいて現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し、設定した動作周波数を出力するように制御信号を生成してPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させる。そして、CPU11は、入力した回路データに基づいて論理回路を再構成するように制御信号をFPGA12に出力する。FPGA12は、上述したようにROM13から入力された回路データに基づいて回路構成を再構成する。
【0030】
なお、CPU11が回路構成を変更する際に設定する動作周波数は、ROM13に記憶されている回路データが対応する動作周波数であるならば、適宜設定可能である。例えばROM13が、動作周波数100MHz、110MHz、120MHz、130MHz、140MHzのそれぞれに対応する回路データを記憶しており、現在の周波数が130MHzであるとすると、動作周波数を低下させる場合はそれより低い100MHz、110MHz、120MHzのうちの何れかを動作周波数として設定が可能である。また、その回路構成の変更に伴う動作周波数の変更幅は任意に設定可能である。具体的に説明すると予めいくつかの温度範囲を設定しておき、例えば検出した温度が5〜8℃に含まれる場合は動作周波数を20MHz、3〜5℃に含まれる場合は動作周波数を10MHz低下させるというように各温度範囲に対して変更する動作周波数の変更幅を設定しておくこととしてもよい。
【0031】
ここで、図3を参照して上述したFPGA12の回路構成について具体的に説明する。図3(a)、(b)は、入力信号をパイプライン処理する回路構成例の模式図であり、図3(a)は高い動作周波数に応じた回路構成図の一例であり、図3(b)は低い動作周波数に応じた回路構成図の一例である。図3(a)、(b)において、論理処理を行う論理回路121の回路素子を組み合わせて構成した組み合わせ回路121aが複数配線され、各組み合わせ回路121aは、クロックに応じて入力信号を取り込んで保持するFF(フリップフロップ)121b間に設置される。デジタル回路においては一般的に、動作周波数を高く設定するほど回路内部のFF121bの素子数を増やしてFF121b間の信号の遅延を低減している。
【0032】
なお、図3(a)、(b)は、回路構成、及び動作周波数が異なるが、その論理処理による出力結果は同じである。つまり、FF121b間における組み合わせ回路121aを構成する素子数が変化しても、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は、図3(a)に示す回路と図3(b)に示す回路とでは変わらない。
【0033】
上述した説明で、FPGA12の温度が許容温度を超えており、動作周波数を低下させた場合、CPU11は、回路内部のパイプライン処理の段数を少なく調整した、例えば図3(b)に示す回路構成にFPGA12を再構成させる。このとき、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は変化しないが、パイプライン処理の段数が減少したことによりFF121bの素子数は減少することになる。そのため、回路規模が小さくなり、消費電力とともに発生する熱量が減少してFPGA12の温度が低下することとなる。
【0034】
一方、FPGA12が許容温度には達しておらず、動作周波数を上昇させた場合、CPU11は回路内部のパイプライン処理の段数を多く調整した、例えば図3(a)に示す回路構成にFPGA12を再構成させる。このとき、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は変化しないが、パイプライン処理の段数が増加したことによりFF121bの素子数が増加することになる。そのため、回路規模が大きくなり、消費電力とともに発生する熱量も大きくなる。そして熱量の増加によりFPGA12の温度が上昇し、許容温度に達すると、再度、動作周波数を低く設定するとともに回路規模が小さくなるようにFPGA12が再構成が行われる。
【0035】
以上のように、動作周波数が高く温度が上昇すると、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数を減らした回路規模が小さい回路構成にFPGA12を再構成し、FPGA12の温度が低下すると動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数を増やした回路規模が大きい回路構成にFPGA12を再構成することにより、効率的にFPGA12を動作させることができるとともに消費電力を最低限に抑えることができる。一般的に、回路の消費電力は回路規模と動作周波数に比例し、例えば回路規模を1/1.4に縮小し、動作周波数を1/1.4に低下させると、消費電力は1/2となって効果的に消費電力を低減させることができる。
【0036】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な半導体集積回路装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述の説明では、FPGA12に入力する動作周波数を変更するためにPLL回路14を備えることとしたが、これに限らず複数のクロック発振子を備えることとしてもよい。
【0037】
また、半導体集積回路装置の内部にROM13を備えて、該ROM13にFPGA12の回路データを格納し、動作周波数に応じた回路データをFPGA12に出力することとしていたが、これに限らず、半導体集積回路装置10の外部装置のROMに回路データを記憶させておき、半導体集積回路10と外部装置とを伝送媒体で接続し、この伝送媒体を介して外部装置から所望の回路データを取得してFPGA12の回路構成を再構成させることとしてもよい。
【0038】
また、上述した説明では、論理回路の再構成が可能なPLDとしてFPGAを説明したが、これに限らず、CPLD(Complex PLD)であってもよいし、他のプログラマブルな論理回路であってもよい。
【0039】
また、温度センサ15を備えて、FPGA12の温度を測定し、測定した温度に応じて回路構成を変更していたが、温度センサを備えずに予め動作周波数と温度上昇する時間との相関を測定しておき、その相関に基づいて回路構成の変更を行うこととしてもよい。例えば動作周波数120MHzのとき10分で5℃温度上昇するという相関が得られている場合、動作周波数120MHzに変更してから10分後に動作周波数を100MHzに変更し、それに応じて回路構成を変更する、というようにその相関から温度上昇にかかる時間を予測して、その予測時間が経過したら回路構成を変更することとしてもよい。
【0040】
その他、本実施の形態における半導体集積回路装置10を構成する各部の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1、2、7記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報に基づいて回路構成が再構成されるので、消費電力に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0042】
請求項3、4、5記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力が高い場合は、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数が少ない回路構成に再構成し、消費電力が低い場合には、動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数が多い回路構成に再構成するので、動作周波数に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0043】
請求項6記載の発明によれば、回路情報を外部の装置から伝送媒体を介して取得するので、半導体集積回路装置の記憶手段の記憶容量が小さく、多くの回路情報を記憶できない場合でも、その多くの回路情報を外部の装置の記憶手段に記憶しておくことにより、所望の回路情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の半導体集積回路装置10の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のFPGA12の内部構成を示す模式図である。
【図3】(a)は、動作周波数が高い場合に設定されるFPGA12の回路構成を示す図であり、(b)は、動作周波数が低い場合に設定されるFPGA12の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体集積回路装置
11 CPU
12 FPGA
121 論理回路
121a 組み合わせ回路
121b FF(フリップフロップ)
122 配線領域
123 スイッチマトリクス
124 SRAM
13 ROM
14 PLL回路
15 温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積装置、及び半導体集積回路の構成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IC(集積回路)設計技術、及び製造技術の急速な発達により、回路設計をプログラム可能なPLD(Programmable Logic Device:プログラマブル論理回路)が開発されている。このようなプログラマブル論理回路では、論理回路を記述した回路情報を読み込ませることにより、内部の論理回路間の配線を自由に構成できるとともに、一度作成した回路を必要に応じて何度でも再構成することが可能である。
【0003】
また、FPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ばれるプログラマブル論理回路は、論理ゲート間及び配線間を接続するスイッチマトリクスを制御するビットストリームを外部から書き込むことによって、所望の論理回路を再構成することができるデバイスであり、内部回路構成データや論理ゲート間のスイッチマトリクス制御データを記憶するメモリがデバイス内に設けられて、この各種データにより様々な動作特性をもたせることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、上述したようなデジタル回路の動作速度の高速化に伴い、デジタル回路を構成するIC1個単位の消費電力も増加しつつある。動作速度が上昇し、ICの消費電力が増加するとIC温度が上昇することとなり、回路全体の動作が不安定となって誤動作する可能性もある。このような問題の対策として、従来から回路の付近にファンクーラーを取り付けて空冷することによりICの温度を低下させているが、この方法では設計の自由度が低下するとともに、空冷ではある程度の温度しか低下させることができないため、動作速度の高速化に伴う温度上昇を抑えることができない。
【0005】
また、回路の温度をファンクーラーなどの外部からの作用で低下させられない場合、回路の動作周波数を下げてICの電力消費を抑え、温度上昇を防ぐことが必要となるが、このような場合、動作速度の低下は避けられない。
【0006】
本発明の課題は、消費電力を低減する半導体集積回路装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を複数記憶する記憶手段と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する再構成手段と、
を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路において、
前記検出手段は、前記プログラマブル論理装置の消費電力として当該プログラマブル論理装置の温度を検出することを特徴としている。
【0009】
請求項7記載の発明は、
回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置における半導体集積回路の構成方法において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を記憶手段に複数記憶する工程と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出工程と、
前記検出工程から検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0010】
この請求項1、2、7記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報に基づいて回路構成が再構成されるので、消費電力に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記検出手段により検出された消費電力に基づいて前記プログラマブル論理装置の動作周波数を変更する変更手段を備え、
前記記憶手段は、前記プログラマブル論理装置の動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を設定した回路情報を記憶し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された動作周波数に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出して、前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の半導体集積回路装置において、
前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が高い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を低く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された低い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を少なく設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3、又は4記載の半導体集積回路装置において、
前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が低い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を高く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された高い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を多く設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴としている。
【0014】
この請求項3、4、5記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力が高い場合は、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数が少ない回路構成に再構成し、消費電力が低い場合には、動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数が多い回路構成に再構成するので、動作周波数に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の半導体集積回路装置において、
前記回路情報を複数記憶する記憶手段を備えた外部の装置に伝送媒体を介して接続され、
前記消費電力に応じた回路情報を前記外部の装置から伝送媒体を介して取得することを特徴としている。
【0016】
この請求項6記載の発明によれば、回路情報を外部の装置から伝送媒体を介して取得するので、半導体集積装置の記憶手段の記憶容量が小さく、多くの回路情報を記憶できない場合でも、その多くの回路情報を外部の装置の記憶手段に記憶しておくことにより、所望の回路情報を容易に取得することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本実施の形態における半導体集積回路装置10の内部構成を示すブロック図である。
図1において、半導体集積回路装置10は、CPU11、FPGA12、ROM13、PLL回路14、温度センサ15から構成される。
【0018】
CPU(Central Processing Unit)11は、ROM13に格納されている各種制御プログラムを読み出して図示しないワークエリアに展開し、当該プログラムに従って各部の動作を制御する。
【0019】
具体的には、CPU11は、ROM13に記憶される回路再構成処理プログラムを読み出して後述する回路再構成処理を実行する。
CPU11は、回路再構成処理において、温度センサ15によりFPGA12の温度を検出し、検出した温度が上限設定された許容温度以上に高いか否かを判別し、高かった場合は現在の動作周波数より低い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。一方、検出した温度が許容温度より低い場合、現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し出力するよう制御信号をPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させてFPGA12に該回路データに基づいて再構成するよう制御信号を出力する。すなわち、CPU11は、再構成手段としての機能を有する。
【0020】
FPGA12は、図2に示すように論理回路121、配線領域122、スイッチマトリクス123からなる論理回路の集合体であり、マトリクス状に配置された論理回路121間に格子状に配線領域122が敷設され、スイッチマトリクス123によりその配線接続が制御される。また、FPGA12の周辺部には図示しない複数の入力、及び出力端子が配設され、PLL回路14から入力される動作周波数に基づいて入力端子から入力されたデータを論理処理し、出力端子に出力する。
【0021】
また、FPGA12は、書き換え可能な記憶素子であるSRAM(Static Random Access Memory)124を内蔵して、ROM13から出力された回路データをこのSRAM124に格納し、CPU11の指示に従ってこの回路データに応じた配線領域122の配線接続をスイッチマトリクス123により行い、回路構成を再構成する。なお、書き換え可能な記憶素子であれば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等であってもよい。
【0022】
ROM(Read Only Memory)13は、半導体メモリから構成され、プログラムやデータ等が予め記憶されている記憶領域(図示せず)を有している。この記憶領域には、各種制御プログラム、及び各種制御プログラムで処理されたデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0023】
また、ROM13は、複数の動作周波数毎に設定したFPGA12の回路構成を示す回路データ1〜nを記憶し、CPU11から指示された回路データをFPGA12に出力する。なお、回路データは、FPGA12内部の論理回路121の回路構成データ、及び論理ゲート間の配線接続を制御するスイッチマトリクス123のスイッチマトリクス制御データを含むこととする。すなわち、ROM13は、回路情報を記憶する記憶手段としての機能を有する。
【0024】
PLL(Phase Locked Loop)回路14は、位相検出器、LPF(Low Pass Filter)、VCO(Voltage Controlled Oscillator)、分周器等から構成され、VCOから発振された出力信号を分周器により分周し、位相差検出器がその分周された分周信号とCPU11からの入力信号と比較して周波数や位相の差を検出し、VCOにフィードバックして所望の周波数の出力信号を生成し、動作周波数信号としてFPGA12に出力する。すなわち、PLL回路14は、動作周波数を変更する変更手段としての機能を有する。
【0025】
温度センサ15は、FPGA12の温度を測定するセンサであり、測定された温度情報をCPU11に出力する。FPGA12の消費電力はその発熱量に比例し、発熱量はFPGA12の温度に比例するので、本実施の形態では、消費電力を検出する検出手段として温度センサを用いて説明する。
【0026】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
動作説明の前提として、以下に記述されている各処理を実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態でROM13に格納されており、CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。また、CPU11は、伝送媒体を介して外部から供給されるプログラム及びデータを利用して、本実施の形態特有の動作を逐次実行することも可能である。
【0027】
以下、CPU11により実行される回路再構成処理を説明する。
まず、CPU11は、温度センサ15によりFPGA12の温度を検出し、検出された温度が許容温度以上に高いか否かを判別する。検出温度が所定の温度以上に高かった場合、回路構成を変更すると判断して現在の動作周波数よりも低い動作周波数を設定し、設定した動作周波数を出力するように制御信号を生成してPLL回路14に出力する。そして、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させる。そして、CPU11は、入力した回路データに基づいて論理回路を再構成するように制御信号をFPGA12に出力する。
【0028】
FPGA12は、ROM13から入力された回路データをSRAM124に格納すると、CPU11から入力された制御信号に従って論理回路121の回路構成、及び配線領域122の接続状態をSRAM124に格納した回路データに基づいて再構成する。なお、この再構成時には、FPGA12は入力端子からのデータ入力を停止して論理処理を一時停止する。再構成が終了すると、入力端子からのデータ入力を再開し、PLL回路14から入力される動作周波数に同期して入力されたデータに対して論理処理を実行する。
【0029】
一方、温度センサ15により検出されたFPGA12の温度が許容温度より低かった場合、検出された温度に基づいて現在の動作周波数より高い動作周波数を設定し、設定した動作周波数を出力するように制御信号を生成してPLL回路14に出力するとともに、設定した動作周波数に応じた回路データをROM13からFPGA12に出力させる。そして、CPU11は、入力した回路データに基づいて論理回路を再構成するように制御信号をFPGA12に出力する。FPGA12は、上述したようにROM13から入力された回路データに基づいて回路構成を再構成する。
【0030】
なお、CPU11が回路構成を変更する際に設定する動作周波数は、ROM13に記憶されている回路データが対応する動作周波数であるならば、適宜設定可能である。例えばROM13が、動作周波数100MHz、110MHz、120MHz、130MHz、140MHzのそれぞれに対応する回路データを記憶しており、現在の周波数が130MHzであるとすると、動作周波数を低下させる場合はそれより低い100MHz、110MHz、120MHzのうちの何れかを動作周波数として設定が可能である。また、その回路構成の変更に伴う動作周波数の変更幅は任意に設定可能である。具体的に説明すると予めいくつかの温度範囲を設定しておき、例えば検出した温度が5〜8℃に含まれる場合は動作周波数を20MHz、3〜5℃に含まれる場合は動作周波数を10MHz低下させるというように各温度範囲に対して変更する動作周波数の変更幅を設定しておくこととしてもよい。
【0031】
ここで、図3を参照して上述したFPGA12の回路構成について具体的に説明する。図3(a)、(b)は、入力信号をパイプライン処理する回路構成例の模式図であり、図3(a)は高い動作周波数に応じた回路構成図の一例であり、図3(b)は低い動作周波数に応じた回路構成図の一例である。図3(a)、(b)において、論理処理を行う論理回路121の回路素子を組み合わせて構成した組み合わせ回路121aが複数配線され、各組み合わせ回路121aは、クロックに応じて入力信号を取り込んで保持するFF(フリップフロップ)121b間に設置される。デジタル回路においては一般的に、動作周波数を高く設定するほど回路内部のFF121bの素子数を増やしてFF121b間の信号の遅延を低減している。
【0032】
なお、図3(a)、(b)は、回路構成、及び動作周波数が異なるが、その論理処理による出力結果は同じである。つまり、FF121b間における組み合わせ回路121aを構成する素子数が変化しても、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は、図3(a)に示す回路と図3(b)に示す回路とでは変わらない。
【0033】
上述した説明で、FPGA12の温度が許容温度を超えており、動作周波数を低下させた場合、CPU11は、回路内部のパイプライン処理の段数を少なく調整した、例えば図3(b)に示す回路構成にFPGA12を再構成させる。このとき、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は変化しないが、パイプライン処理の段数が減少したことによりFF121bの素子数は減少することになる。そのため、回路規模が小さくなり、消費電力とともに発生する熱量が減少してFPGA12の温度が低下することとなる。
【0034】
一方、FPGA12が許容温度には達しておらず、動作周波数を上昇させた場合、CPU11は回路内部のパイプライン処理の段数を多く調整した、例えば図3(a)に示す回路構成にFPGA12を再構成させる。このとき、回路全体において組み合わせ回路121aを構成する素子数は変化しないが、パイプライン処理の段数が増加したことによりFF121bの素子数が増加することになる。そのため、回路規模が大きくなり、消費電力とともに発生する熱量も大きくなる。そして熱量の増加によりFPGA12の温度が上昇し、許容温度に達すると、再度、動作周波数を低く設定するとともに回路規模が小さくなるようにFPGA12が再構成が行われる。
【0035】
以上のように、動作周波数が高く温度が上昇すると、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数を減らした回路規模が小さい回路構成にFPGA12を再構成し、FPGA12の温度が低下すると動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数を増やした回路規模が大きい回路構成にFPGA12を再構成することにより、効率的にFPGA12を動作させることができるとともに消費電力を最低限に抑えることができる。一般的に、回路の消費電力は回路規模と動作周波数に比例し、例えば回路規模を1/1.4に縮小し、動作周波数を1/1.4に低下させると、消費電力は1/2となって効果的に消費電力を低減させることができる。
【0036】
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な半導体集積回路装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上述の説明では、FPGA12に入力する動作周波数を変更するためにPLL回路14を備えることとしたが、これに限らず複数のクロック発振子を備えることとしてもよい。
【0037】
また、半導体集積回路装置の内部にROM13を備えて、該ROM13にFPGA12の回路データを格納し、動作周波数に応じた回路データをFPGA12に出力することとしていたが、これに限らず、半導体集積回路装置10の外部装置のROMに回路データを記憶させておき、半導体集積回路10と外部装置とを伝送媒体で接続し、この伝送媒体を介して外部装置から所望の回路データを取得してFPGA12の回路構成を再構成させることとしてもよい。
【0038】
また、上述した説明では、論理回路の再構成が可能なPLDとしてFPGAを説明したが、これに限らず、CPLD(Complex PLD)であってもよいし、他のプログラマブルな論理回路であってもよい。
【0039】
また、温度センサ15を備えて、FPGA12の温度を測定し、測定した温度に応じて回路構成を変更していたが、温度センサを備えずに予め動作周波数と温度上昇する時間との相関を測定しておき、その相関に基づいて回路構成の変更を行うこととしてもよい。例えば動作周波数120MHzのとき10分で5℃温度上昇するという相関が得られている場合、動作周波数120MHzに変更してから10分後に動作周波数を100MHzに変更し、それに応じて回路構成を変更する、というようにその相関から温度上昇にかかる時間を予測して、その予測時間が経過したら回路構成を変更することとしてもよい。
【0040】
その他、本実施の形態における半導体集積回路装置10を構成する各部の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0041】
【発明の効果】
請求項1、2、7記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報に基づいて回路構成が再構成されるので、消費電力に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0042】
請求項3、4、5記載の発明によれば、プログラマブル論理装置の消費電力が高い場合は、動作周波数を低下させるとともにパイプライン処理の段数が少ない回路構成に再構成し、消費電力が低い場合には、動作周波数を上昇させるとともにパイプライン処理の段数が多い回路構成に再構成するので、動作周波数に応じて回路構成を最適に変更することができ、半導体集積回路装置の消費電力を低減することができる。
【0043】
請求項6記載の発明によれば、回路情報を外部の装置から伝送媒体を介して取得するので、半導体集積回路装置の記憶手段の記憶容量が小さく、多くの回路情報を記憶できない場合でも、その多くの回路情報を外部の装置の記憶手段に記憶しておくことにより、所望の回路情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の半導体集積回路装置10の内部構成を示すブロック図である。
【図2】図1のFPGA12の内部構成を示す模式図である。
【図3】(a)は、動作周波数が高い場合に設定されるFPGA12の回路構成を示す図であり、(b)は、動作周波数が低い場合に設定されるFPGA12の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体集積回路装置
11 CPU
12 FPGA
121 論理回路
121a 組み合わせ回路
121b FF(フリップフロップ)
122 配線領域
123 スイッチマトリクス
124 SRAM
13 ROM
14 PLL回路
15 温度センサ
Claims (7)
- 回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を複数記憶する記憶手段と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する再構成手段と、
を備えることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 前記検出手段は、前記プログラマブル論理装置の消費電力として当該プログラマブル論理装置の温度を検出することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
- 前記検出手段により検出された消費電力に基づいて前記プログラマブル論理装置の動作周波数を変更する変更手段を備え、
前記記憶手段は、前記プログラマブル論理装置の動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を設定した回路情報を記憶し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された動作周波数に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出して、前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が高い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を低く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された低い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を少なく設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴とする請求項3記載の半導体集積回路装置。 - 前記変更手段は、前記検出手段により検出された消費電力が低い場合、前記プログラマブル論理装置の動作周波数を高く変更し、
前記再構成手段は、前記変更手段により変更された高い動作周波数に応じて当該プログラマブル論理装置の回路構成に含まれるパイプライン処理の段数を多く設定した回路情報を前記記憶手段から読み出して前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成することを特徴とする請求項3、又は4記載の半導体集積回路装置。 - 前記回路情報を複数記憶する記憶手段を備えた外部の装置に伝送媒体を介して接続され、
前記消費電力に応じた回路情報を前記外部の装置から前記伝送媒体を介して取得することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 回路構成を記述した回路情報に基づいて回路構成の再構成が可能なプログラマブル論理装置を含む半導体集積回路装置における半導体集積回路の構成方法において、
前記プログラマブル論理装置の消費電力に応じた回路情報を記憶手段に複数記憶する工程と、
前記プログラマブル論理装置の消費電力を検出する検出工程と、
前記検出工程から検出された消費電力に応じた回路情報を前記記憶手段から読み出し、当該回路情報に基づいて前記プログラマブル論理装置の回路構成を再構成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体集積回路の構成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174176A JP2004022724A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174176A JP2004022724A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004022724A true JP2004022724A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31173215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174176A Pending JP2004022724A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004022724A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006244429A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Canon Inc | データ処理装置及びその制御方法 |
JP2007179358A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Nec Corp | 情報処理装置及び再構成デバイスの利用方法 |
JP2007243671A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Kddi Corp | 論理プログラマブルデバイス保護回路 |
US7301361B2 (en) | 2005-10-11 | 2007-11-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Logic circuit for board power-supply evaluation and board power-supply evaluating method |
JP2008311928A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 半導体集積回路装置の制御方法、半導体集積回路装置およびパターン描画装置 |
JP2009129163A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Fuji Xerox Co Ltd | データ処理装置及びデータ処理プログラム |
JP2011090671A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | コンピュータによって実施される方法、コンピュータ可読媒体、動的に再構成可能な最適化集積回路 |
US8095338B2 (en) | 2008-05-02 | 2012-01-10 | Fujitsu Limited | Data processing apparatus and method |
US9222430B2 (en) | 2010-02-01 | 2015-12-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Multicore processor and onboard electronic control unit using same |
JP2018028744A (ja) * | 2016-08-16 | 2018-02-22 | 富士通株式会社 | 情報処理装置及びpld管理プログラム |
WO2020059067A1 (ja) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | 株式会社Pfu | 情報処理システム、方法及びプログラム |
JP2020135259A (ja) * | 2019-02-18 | 2020-08-31 | Necプラットフォームズ株式会社 | 電子基板および監視方法 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174176A patent/JP2004022724A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006244429A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Canon Inc | データ処理装置及びその制御方法 |
US7484086B2 (en) | 2005-03-07 | 2009-01-27 | Canon Kabushiki Kaisha | Data processing apparatus, and method of reconfiguring reconfigurable processing circuit |
US7301361B2 (en) | 2005-10-11 | 2007-11-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Logic circuit for board power-supply evaluation and board power-supply evaluating method |
JP2007179358A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Nec Corp | 情報処理装置及び再構成デバイスの利用方法 |
JP2007243671A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Kddi Corp | 論理プログラマブルデバイス保護回路 |
JP2008311928A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 半導体集積回路装置の制御方法、半導体集積回路装置およびパターン描画装置 |
JP2009129163A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Fuji Xerox Co Ltd | データ処理装置及びデータ処理プログラム |
US8095338B2 (en) | 2008-05-02 | 2012-01-10 | Fujitsu Limited | Data processing apparatus and method |
JP2011090671A (ja) * | 2009-10-26 | 2011-05-06 | Internatl Business Mach Corp <Ibm> | コンピュータによって実施される方法、コンピュータ可読媒体、動的に再構成可能な最適化集積回路 |
KR101625232B1 (ko) | 2009-10-26 | 2016-05-27 | 인터내셔널 비지네스 머신즈 코포레이션 | 동적 재구성 가능 셀프-모니터링 회로 |
US9222430B2 (en) | 2010-02-01 | 2015-12-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Multicore processor and onboard electronic control unit using same |
JP2018028744A (ja) * | 2016-08-16 | 2018-02-22 | 富士通株式会社 | 情報処理装置及びpld管理プログラム |
WO2020059067A1 (ja) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | 株式会社Pfu | 情報処理システム、方法及びプログラム |
JP2020135259A (ja) * | 2019-02-18 | 2020-08-31 | Necプラットフォームズ株式会社 | 電子基板および監視方法 |
JP7002486B2 (ja) | 2019-02-18 | 2022-01-20 | Necプラットフォームズ株式会社 | 電子基板および監視方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6191614B1 (en) | FPGA configuration circuit including bus-based CRC register | |
US7562272B2 (en) | Apparatus and method for using eFuses to store PLL configuration data | |
US6429682B1 (en) | Configuration bus interface circuit for FPGAs | |
US8415974B1 (en) | Methods and circuits enabling dynamic reconfiguration | |
US8127188B2 (en) | Semiconductor integrated circuit and design automation system | |
US6255848B1 (en) | Method and structure for reading, modifying and writing selected configuration memory cells of an FPGA | |
CN102736016B (zh) | 具有芯片上监视器电路和控制电路的电路装置及对应方法 | |
JP2004022724A (ja) | 半導体集積回路装置、及び半導体集積回路の構成方法 | |
CN101192825A (zh) | 半导体装置 | |
EP2060924A1 (en) | Failure predicting circuit and method, and semiconductor integrated circuit | |
US8726108B2 (en) | Scan test circuitry configured for bypassing selected segments of a multi-segment scan chain | |
US10033362B1 (en) | PVTM-based wide voltage range clock stretching circuit | |
US7484086B2 (en) | Data processing apparatus, and method of reconfiguring reconfigurable processing circuit | |
US9097765B1 (en) | Performance screen ring oscillator formed from multi-dimensional pairings of scan chains | |
US6329642B1 (en) | Semiconductor device and semiconductor chip | |
US10354706B1 (en) | Delaying start of user design execution | |
US8212576B1 (en) | Method and apparatus for self-regulated burn-in of an integrated circuit | |
US20120124439A1 (en) | Wrapper Cell for Hierarchical System on Chip Testing | |
US8315830B2 (en) | On-chip variation, speed and power regulator | |
JP2002312410A (ja) | 論理設計された集積回路に対するレイアウト設計及びタイミング調整の方法及び装置並びにこの方法を実行するためのプログラム及びこのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体 | |
US9698796B2 (en) | Dynamic clock synchronization | |
US9128151B1 (en) | Performance screen ring oscillator formed from paired scan chains | |
US20220113788A1 (en) | Adjustable Integrated Circuit Operation Using Power Headroom | |
Maragos et al. | Application performance improvement by exploiting process variability on FPGA devices | |
CN115454516A (zh) | 用于可编程逻辑设备的快速引导系统和方法 |