WO2016158496A1 - 積層体 - Google Patents

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Abstract

 積層体であって、前記積層体は、カーボンナノチューブシートおよび第一保護材を有し、前記カーボンナノチューブシートは、複数のカーボンナノチューブがシートの面内の一方向に優先的に整列した構造を有し、前記第一保護材の前記カーボンナノチューブシートと隣接する面の表面粗さRaが、0.05μm以上である、積層体。

Description

積層体
 本発明は、積層体に関する。
 従来、カーボンナノチューブを用いたシートが知られている。
 特許文献1には、少なくとも一枚のドローン構造カーボンナノチューブフィルムと、支持体と、被覆膜と、を備える保護構造体を有するカーボンナノチューブ構造体が開示されている。
特許第5255021号公報
 ところで、カーボンナノチューブシートは、提供する際の取扱いを容易とするために、剥離性のフィルム等を支持体とする積層体の形態により提供される場合がある。
 しかしながら、支持体によっては、カーボンナノチューブシートを容易に剥離できない等の理由によって、カーボンナノチューブシートに欠陥等の不具合が発生するという問題があった。
 本発明の目的は、カーボンナノチューブシートに発生する不具合を防止することができる積層体を提供することである。
 本発明の一態様に係る積層体は、カーボンナノチューブシートおよび第一保護材を有し、前記カーボンナノチューブシートは、複数のカーボンナノチューブがシートの面内の一方向に優先的に整列した構造を有し、前記第一保護材の前記カーボンナノチューブシートと隣接する面の表面粗さRaが、0.05μm以上である。
 本発明の一態様に係る積層体において、前記第一保護材の表面粗さRaが、10μm以下であることが好ましい。
 本発明によれば、カーボンナノチューブシートに発生する不具合を防止することができる積層体が提供される。
本発明の一実施形態に係る積層体の断面図である。 本発明の別の一実施形態に係る積層体の断面図である。
[積層体]
〔第一実施形態〕
 図1に示されているように、本発明の一実施形態に係る積層体1Aは、カーボンナノチューブシート10および第一保護材20を有する。本実施形態に係る積層体1Aは、カーボンナノチューブシート10の第一CNTシート面11と、第一保護材20の第一保護材面21とが隣接している。
(カーボンナノチューブシート)
 カーボンナノチューブシート10は、複数のカーボンナノチューブがシートの面内の一方向に優先的に整列した構造を有する。
 本明細書において、「カーボンナノチューブがシート面内の一方向に整列した状態」とは、カーボンナノチューブがシート面内の一方向に沿って整列した状態のことであり、例えば、カーボンナノチューブの長軸が、シート面内の一方向と平行になるように整列した状態が挙げられる。
 また、本明細書において、「優先的に整列した状態」とは、当該整列した状態が主流であることを意味する。例えば、上記のように、カーボンナノチューブの長軸が、シート面内の一方向と平行になるように整列した状態である場合、当該整列状態が主流であれば、一部のカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブの長軸が、シート面内の一方向と平行になるように整列した状態でなくてもよい。
 カーボンナノチューブシート10は、例えば、カーボンナノチューブのフォレスト(カーボンナノチューブを、基板に対して垂直方向に配向するよう、基板上に複数成長させた成長体のことであり、「アレイ」と称される場合もある)から、分子間力により集合したカーボンナノチューブをシートの状態で引き出して基板から引き離すことにより得られる。
 カーボンナノチューブシート10の厚さは、用途に応じて適宜決定される。例えば、カーボンナノチューブシート10の透明性を高く保ったり、その電気的な面抵抗を調整したりする観点から、カーボンナノチューブシート10の厚さt10(図1参照)は、0.01μm以上100μm以下であることが好ましく、0.05μm以上75μm以下であることがより好ましい。
(第一保護材)
 第一保護材20は、カーボンナノチューブシート10と隣接する面(第一保護材面21)の表面粗さ(算術平均粗さ)Raが、0.05μm以上である。
 第一保護材面21の表面粗さRaが0.05μm以上であると、支持体としての第一保護材20から剥離する際に、カーボンナノチューブシート10を破断することなく、容易に剥離することができる。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.15μm以上である。
 なお、本明細書における表面粗さは、JIS B0633:2001に準拠して触針式表面粗さ計により測定された値である。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、10μm以下であることが好ましい。
 第一保護材面21の表面粗さRaが10μm以下であると、支持体としての第一保護材20の表面(第一保護材面21)の平滑性が適度に維持されるため、第一保護材面21の凹凸に起因したカーボンナノチューブシート10の破壊等の欠陥の発生が抑制される。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、より好ましくは5μm以下であり、さらに好ましくは3μm以下である。
 第一保護材面21の表面粗さRaを前記範囲に制御する手段としては、例えば、第一保護材面21を構成する樹脂等の材料に粒子状物質を含有させる方法、第一保護材面21を構成する樹脂等の材料を溶融成形する際に、溶融した材料を凹凸のあるロール等の上に射出することで、凹凸形状を第一保護材面21に形成する方法、物理的な造形手段(例えば、サンドブラスト、および研磨等)により第一保護材面21に凹凸を設ける方法、並びに相溶性の低い材料同士を混合し、塗布および乾燥等により被膜を形成し、一方の材料の連続構造中に他方の材料の不連続構造を形成することにより凹凸形状を第一保護材面21に設ける方法等の手段を挙げることができる。上記の粒子状物質としては、例えば、シリカフィラー等の無機充填剤、およびポリメチルメタクリレートフィラー等の有機充填剤等が挙げられる。
 第一保護材20としては、上述の表面粗さを有するシート状の部材であれば、特に限定されない。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、およびフッ素樹脂フィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。また、金属(例えば、アルミ、銅、および金等)の箔を用いてもよいし、シート状のガラス等を用いてもよい。
 また、第一保護材20として、例えば、クッキングペーパー、耐油紙、グラシン紙、および硫酸紙等の紙を用いてもよく、これらは市販品であってもよい。
 これらの中でも、表面粗さを制御することが容易であるとの観点から、樹脂フィルムが好ましく、入手の容易さから、ポリエステルフィルム、またはポリオレフィンフィルムがより好ましい。
 第一保護材20の厚さt20(図1参照)は、カーボンナノチューブシート10の保護、および取扱い性の観点から、10μm以上300μm以下であることが好ましく、15μm以上200μm以下であることがより好ましく、25μm以上150μm以下であることがさらに好ましい。
 なお、積層体1Aの全体の厚さ(t10+t20)は、11μm以上400μm以下であることが好ましい。
(積層体の作製方法)
 積層体1Aの製造方法は、特に限定されない。
 例えば、積層体1Aは、次のような工程を経て製造される。
 まず、公知の方法により、シリコンウエハ等の基板上にカーボンナノチューブのフォレストを形成する。次に、形成したフォレストの端部をよじり、ピンセット等で引き出して基板から引き離すことにより、カーボンナノチューブシートを作製する。
 作製したカーボンナノチューブシートの一方の面に、第一保護材の一方の面(上述の表面粗さRaを有する面)を貼り合わせれば、積層体1Aが得られる。
 本実施形態に係る積層体は、取扱い性が良好で、保護材を剥離して使用する際にもカーボンナノチューブシートに不具合が生じることもない。
〔第二実施形態〕
 第二実施形態に係る積層体の構成について説明する。第二実施形態の説明において、第一実施形態と同一の構成要素は、同一符号や名称を示す等して、説明を省略または簡略にする。また、第二実施形態では、具体例も含め、特に言及されない構成等については、第一実施形態で説明した構成等と同様の構成等を用いることができる。
 図2に示されているように、本実施形態に係る積層体1Bは、カーボンナノチューブシート10、第一保護材20、および第二保護材30を有する。本実施形態に係る積層体1Bは、カーボンナノチューブシート10の第一CNTシート面11と、第一保護材20の第一保護材面21とが隣接する。さらに、カーボンナノチューブシート10の第一保護材と隣接する面(第一CNTシート面11)とは反対の面(第二CNTシート面12)と、第二保護材30の第二保護材面31とが隣接している。
 カーボンナノチューブシート10の両面に保護材(第一保護材20,第二保護材30)を有することで、積層体1Bの取扱い性がより向上し、カーボンナノチューブシート10に対する保護性もより向上する。
 第一保護材20は、第一保護材面21の表面粗さRaが、0.05μm以上である。
 第一保護材面21の表面粗さRaが0.05μm以上であると、支持体としての第一保護材20から剥離する際に、カーボンナノチューブシート10を破断することなく、容易に剥離することができる。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.15μm以上である。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、10μm以下であることが好ましい。
 第一保護材面21の表面粗さRaが10μm以下であると、支持体としての第一保護材20の表面(第一保護材面21)の平滑性が適度に維持されるため、第一保護材面21の凹凸に起因したカーボンナノチューブシート10の破壊等の欠陥の発生が抑制される。
 第一保護材面21の表面粗さRaは、より好ましくは5μm以下であり、さらに好ましくは3μm以下である。
 第二保護材30は、カーボンナノチューブシート10と隣接する面(第二保護材面31)の表面粗さRaが、第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaよりも大きいことが好ましい。また、第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaと、第二保護材30の第二保護材面31の表面粗さRaとの差は、0.05μm以上であることが好ましい。
 第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaと、第二保護材30の第二保護材面31の表面粗さRaとの差が0.05μm以上であることにより、第一保護材20または第二保護材30の一方を先に剥がす際に、カーボンナノチューブシート10の一部が当該先に剥した保護材に残存してカーボンナノチューブシート10が破断することを防止できる。
 第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaと、第二保護材30の第二保護材面31の表面粗さRaとの差は、0.08μm以上であることが好ましく、0.10μm以上であることがより好ましい。
 第二保護材30の第二保護材面31の表面粗さRaは、0.1μm以上であることが好ましく、0.1μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.13μm以上5μm以下であることがさらに好ましく、0.15μm以上3μm以下であることがさらにより好ましい。
 第二保護材面31の表面粗さRaが上記範囲であれば、カーボンナノチューブシート10を破断することなく、容易に第二保護材30から剥離することができるとともに、第二保護材面31の凹凸に起因したカーボンナノチューブシート10の破壊等の欠陥の発生を抑制することができる。
 第二保護材30の材質は、特に限定されず、第一保護材20の材質として挙げた材質と同様の材質を用いることができる。
 第二保護材30の厚さt30(図2参照)は、カーボンナノチューブシート10の保護、および取扱い性の観点から、10μm以上300μm以下であることが好ましく、15μm以上200μm以下であることがより好ましく、25μm以上150μm以下であることがさらに好ましい。
 積層体1Bの全体の厚さ(t10+t20+t30)は、21μm以上700μm以下であることが好ましい。
 本実施形態に係る積層体は、取扱い性が良好で、保護材を剥離して使用する際にもカーボンナノチューブシートに不具合が生じることもない。
〔実施形態の変形〕
 本発明は、前記第一実施形態および第二実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良等は、本発明に含まれる。なお、以下の説明では、前記実施形態で説明した部材等と同一であれば、同一符号を付してその説明を省略または簡略する。
 例えば、カーボンナノチューブシートと保護材とが交互に複数枚積層された積層体であってもよい。このような積層体としては、例えば、第一実施形態の積層体1Aを複数積層させた積層体等が挙げられる。この場合、第一保護材20の第一保護材面21とは反対の面(積層する他の積層体のカーボンナノチューブシートと接する面)の表面粗さRaは、0.05μm以上であることが好ましく、0.05μm以上10μm以下であることがより好ましい。また、第一保護材面21の表面粗さRaと、第一保護材20の第一保護材面21とは反対の面の表面粗さRaとは、いずれか一方が他方よりも大きく、かつ、これらの差が、0.05μm以上であることが好ましい。
 また例えば、積層体は、枚葉状であってもロール状であっても良い。
 なお、例えば、第一実施形態の積層体1Aのように、カーボンナノチューブシートの一方の表面が露出している積層体をロール状にする場合、通常、カーボンナノチューブシートが内側になるように巻き取られる。そのため、例えば、第一実施形態の積層体1Aであれば、第一保護材20の第一保護材面21とは反対の面(巻き取った状態でカーボンナノチューブシート10と接することになる、保護材20の外側の面)の表面粗さRa(out)は、0.05μm以上であることが好ましく、0.05μm以上10μm以下であることがより好ましい。また、第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaと、第一保護材20の第一保護材面21とは反対の面(巻き取った状態でカーボンナノチューブシート10と接することになる、保護材20の外側の面)の表面粗さRa(out)とは、いずれか一方が他方よりも大きく、かつ、これらの差が、0.05μm以上であることが好ましい。第一保護材20の第一保護材面21の表面粗さRaよりも、第一保護材20の第一保護材面21とは反対の面(巻き取った状態でカーボンナノチューブシート10と接することになる、保護材20の外側の面)の表面粗さRa(out)の方が粗い方がより好ましい。
 積層体が、前述の、積層体を複数積層させた積層体である場合には、保護材の表面粗さは、上記を参考に適宜設定すればよい。
 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。
<積層体の作製>
 [実施例1]
(カーボンナノチューブフォレストの形成)
 キャリアガスとしてアルゴンガス、炭素源としてアセチレンを用いた、3つの炉を備える熱CVD装置を用い、触媒化学気相蒸着法により、分割した6インチシリコンウエハ上に、カーボンナノチューブフォレストを形成した。カーボンナノチューブフォレストの高さは300μmであった。
(カーボンナノチューブシートの形成)
 カーボンナノチューブフォレストの端部をよじり、ピンセットで引き出すことにより、カーボンナノチューブシートを形成させた。カーボンナノチューブシートを2本の平行な支持棒(銅棒、直径2mm)に自己粘着性により係止し、余剰部を切断して2本の支持棒間に張られたフリースタンディング(自立性)のカーボンナノチューブシートを得た。
(積層体の作製)
 上記の通り得られたカーボンナノチューブシートを、厚さ50μmの保護材a(リンテック株式会社製、SP-PET50N マットC)の剥離面(剥離性を有する面)とは逆側の面と貼り合わせて、カーボンナノチューブシートと保護材aとの積層体を得た。
 [実施例2]
 保護材aの代わりに、厚さ48μmの保護材b(クッキングペーパー、BRADSHAW INTERNATIONAL. INC.製、goodcook parchment paper、nonstick型)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、カーボンナノチューブシートと保護材bとの積層体を得た。
 [比較例1]
 保護材aの代わりに、厚さ38μmの保護材c(フッ素系剥離フィルム(リンテック株式会社製、SP-PET38E-0010YC))を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、カーボンナノチューブシートと保護材cとの積層体を得た。なお、保護材cのフッ素面(フッ素加工が施された面)を、カーボンナノチューブシートと貼り合わせた。
<保護材の表面粗さの測定>
 実施例および比較例において用いた保護材の表面粗さ(カーボンナノチューブシートとの接触面の表面粗さ)を、あらかじめ触針式表面粗さ計(株式会社ミツトヨ製、SURF TEST SV-3000)を使用し、JIS B 0633:2001に準拠して測定した。
<積層体の評価>
[カーボンナノチューブシート剥離時の剥離性の評価]
 実施例1~2および比較例1で得た積層体におけるカーボンナノチューブシートの端部に、市販の粘着シートを貼り付け、粘着シートをつまんでカーボンナノチューブシートを第一保護材から剥離した。カーボンナノチューブシートが破断せずに剥離できた場合をA、カーボンナノチューブシートが破断した場合をBとした。結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、実施例1~2の積層体は、第一保護材からの剥離時にもカーボンナノチューブシートが破断することなく剥離できることが確認できた。
 一方、第一保護材のカーボンナノチューブシートとの接触面の表面粗さRaが0.05μm未満である比較例1の積層体は、第一保護材からの剥離時にカーボンナノチューブシートが破断してしまうことが確認できた。
 本発明に係る積層体は、カーボンナノチューブシートを使用するあらゆる分野に好適である。
 

Claims (2)

  1.  積層体であって、
     前記積層体は、カーボンナノチューブシートおよび第一保護材を有し、
     前記カーボンナノチューブシートは、複数のカーボンナノチューブがシートの面内の一方向に優先的に整列した構造を有し、
     前記第一保護材の前記カーボンナノチューブシートと隣接する面の表面粗さRaが、0.05μm以上である、積層体。
  2.  前記第一保護材の表面粗さRaが、10μm以下である、請求項1に記載の積層体。
     
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