JP6731324B2 - Shock absorber - Google Patents
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Description
本発明は、緩衝器に関する。 The present invention relates to a shock absorber.
車両の車体と車輪との間に介装される緩衝器の中には、ロッドが車体に連結されるとともに、シリンダが車輪の車軸に連結されるものがある。このような緩衝器においてロッドと車体とを連結する連結部材は、例えば、特許文献1に開示されており、図5に示すように、ロッド200の上端部外周に装着されるカラー600と、このカラー600の外周に装着される上下一対のラバーブッシュ700,701と、カラー600の上下に積層される上下のワッシャ800,801と、ロッド200の上端からロッド200の外周に螺合されるナット900とを備える。
In some shock absorbers interposed between a vehicle body and wheels of a vehicle, a rod is connected to the vehicle body and a cylinder is connected to an axle of the wheel. A connecting member for connecting the rod and the vehicle body in such a shock absorber is disclosed in, for example,
上記構成によれば、ロッド200の外周に下側のワッシャ801、カラー600及び下側のラバーブッシュ701を装着した状態で、当該ロッド200を車体の取付部b1に設けた取付孔に下側から挿通して車室内へ突出させ、当該車室内へ突出させた部分に上側のラバーブッシュ700及び上側のワッシャ800を装着してからナット900をねじ込むと、一対のラバーブッシュ700,701の間に車体の取付部b1が挟持され、ロッド200を車体に連結できる。
According to the above configuration, with the
上記ラバーブッシュ700,701は、弾性を有し、圧縮量に対する弾性力の特性が所望の特性になるようにすり鉢状になっていて、開口側を向い合せにして配置されおり、上下のラバーブッシュ700,701の内周側と車体の取付部b1との間にカラー600を取り囲むようにそれぞれ空間710,711が形成されている。これら空間710,711は、カラー600と取付部b1との間にできる隙間を介して連通されており、一続きの部屋R1となっている。
The
そして、車両に取り付けられた緩衝器に当該緩衝器を伸長させる方向に外力が作用すると、上側のラバーブッシュ700が圧縮されるとともに下側のラバーブッシュ701が伸長し、反対に、緩衝器を収縮させる方向に外力が作用すると、下側のラバーブッシュ700が圧縮されるとともに上側のラバーブッシュが伸長する。このように、ラバーブッシュ700,701が伸縮する場合であって、これらの圧縮量の差が大きくなる過程では、圧縮側のラバーブッシュの変形量が伸長側のラバーブッシュの変形量よりも大きくなって、部屋R1の容積が小さくなる。反対に、ラバーブッシュ700,701の圧縮量の差が小さくなる過程では、部屋R1の容積が拡大し、上記圧縮量の差がゼロの状態で部屋R1の容積が最大となる。
Then, when an external force acts on the shock absorber attached to the vehicle in a direction of expanding the shock absorber, the
また、従来の緩衝器において、部屋R1は、ラバーブッシュ700,701により密閉されている。このため、前述のように部屋R1の容積が縮小すると、当該部屋R1内の圧力が上昇し、当該圧力で部屋R1内の気体がラバーブッシュの外周に漏れ出ることがある。すると、部屋R1の容積が拡大する際、部屋R1内の圧力が低下して負圧になり、外気(ラバーブッシュの外周の空気)を部屋R1内に吸い込むことがある。
Further, in the conventional shock absorber, the chamber R1 is closed by the
このようなポンピングの作用により、例えば、伸長した下側のラバーブッシュ701が収縮する過程で外気が部屋R1内に吸い込まれる場合、下側のラバーブッシュ701の外周に存在する水が外気とともに部屋R1内に吸い込まれる虞がある。そして、このように水が部屋R1内に吸い込まれた場合には、下側のラバーブッシュ701が圧縮されて部屋R1の圧力が上昇したとき、当該部屋R1内の圧力で上側のラバーブッシュ700の外周へ押し出され、車室内へ浸入する可能性がある。
Due to such a pumping action, for example, when the outside air is sucked into the room R1 during the process of contraction of the expanded
そこで、本発明は、水が車室内へ浸入するのを防止できる緩衝器の提供を目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a shock absorber capable of preventing water from entering the vehicle interior.
上記課題を解決する請求項1に記載の緩衝器は、緩衝器本体のロッドの外周に装着されるカラーと、前記カラーの外周に装着されて車体の取付部を挟持する一対のラバーブッシュとを備える。そして、前記カラーには、孔が形成されており、一対のラバーブッシュの間に形成された部屋が前記孔を介して緩衝器の外部へ連通されている。このため、部屋が密閉されず、拡大しても負圧にならないので、部屋内へ水が吸い込まれることがない。
The shock absorber according to
請求項2に記載の緩衝器では、請求項1に記載の構成を備えるとともに、前記部屋が、前記孔と、前記カラーと前記ロッドとの間にできる隙間を介して緩衝器の外部へ連通されている。カラーとロッドとの間には、従来隙間があるので、上記構成によれば、従来ある構成を利用して孔を緩衝器の外部へ連通できる。よって、緩衝器の製造コストを低減できる。
The shock absorber according to
請求項3に記載の緩衝器は、請求項1又は2に記載の構成を備えるとともに、前記ロッドの外周を覆うダストカバーを備え、前記部屋は、前記ダストカバーの内側に連通されている。このため、車室内へ水が浸入するのをより確実に防止できる。 According to a third aspect of the present invention, the shock absorber includes the configuration according to the first or second aspect, further includes a dust cover that covers the outer circumference of the rod, and the chamber communicates with the inside of the dust cover. Therefore, it is possible to more reliably prevent water from entering the vehicle interior.
請求項4に記載の緩衝器では、請求項1から3の何れか一項に記載の構成を備えるとともに、前記孔が前記ラバーブッシュにかからない位置に設けられている。このため、ラバーブッシュの傷付きを防止できる。 A shock absorber according to a fourth aspect includes the configuration according to any one of the first to third aspects, and the hole is provided at a position where the rubber bush does not come into contact. Therefore, the rubber bush can be prevented from being damaged.
本発明の緩衝器によれば、水が車室内へ浸入するのを防止できる。 According to the shock absorber of the present invention, it is possible to prevent water from entering the vehicle interior.
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. The same reference numerals allotted throughout the several figures refer to the same or corresponding parts.
図1に示すように、本発明の第一の実施の形態に係る緩衝器Aは、四輪自動車Vの車体Bと車輪Wとの間に介装されている。図1には、緩衝器Aが四輪自動車Vの後輪に取り付けられた状態を示しているが、この限りではなく、四輪自動車以外の車両に取り付けられていてもよい。 As shown in FIG. 1, the shock absorber A according to the first embodiment of the present invention is interposed between a vehicle body B and a wheel W of a four-wheeled vehicle V. FIG. 1 shows a state in which the shock absorber A is attached to the rear wheels of the four-wheeled vehicle V, but the present invention is not limited to this, and may be attached to a vehicle other than the four-wheeled vehicle.
緩衝器Aは、図2に示すように、アウターシェル1と、アウターシェル1内に軸方向に摺動自在に挿入されるロッド2とを有する緩衝器本体Dと、ロッド2を車体Bに連結する取付部材Mと、アウターシェル1を車輪Wの車軸に連結するブラケット4と、ロッド2におけるアウターシェル1外へ突出する部分に連結されて、内側にアウターシェル1が出入りする有底筒状のダストカバー5とを備える。そして、路面凹凸による衝撃が車輪Wに入力されると、アウターシェル1にロッド2が出入りして緩衝器本体Dが伸縮し、アウターシェル1がダストカバー5に出入りして、緩衝器Aが伸縮する。
As shown in FIG. 2, the shock absorber A includes a shock absorber main body D having an
緩衝器本体Dの構成は公知であるので詳細な図示を省略するが、緩衝器本体Dは、上記アウターシェル1の内側に設けられるシリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンとを備え、上記ロッド2の図2中下端がピストンに連結されている。シリンダ内には、作動油等の液体が充填される二つの部屋が形成されており、緩衝器Aが伸縮してピストンがシリンダ内を軸方向に移動すると、上記二つの部屋に差圧が生じて伸縮動作を妨げる減衰力が発生する。
Although the structure of the shock absorber main body D is well known, detailed illustration thereof will be omitted. However, the shock absorber main body D includes a cylinder provided inside the
また、アウターシェル1とシリンダとの間には、液体が貯留される液溜室が形成されている。この液溜室は、シリンダ内に連通し、シリンダに出入りするロッド体積分のシリンダ内容積変化を補償したり、温度変化によるシリンダ内の液体の体積変化を補償したりできる。このように、緩衝器Aは、内外二重に配置されるシリンダとアウターシェル1とを有して複筒型に設定され、シリンダとアウターシェル1とで内部に液体を貯留するリザーバを構成するが、この限りではない。
A liquid storage chamber for storing liquid is formed between the
例えば、リザーバがシリンダの外方に横並びに設けられる別置き型のタンクになっていたり、シリンダ内に膨縮可能な気室を形成するフリーピストン、ブラダ、又はベローズ等の可動隔壁を設け、気室でロッド出没体積分のシリンダ内容積変化及び温度変化による液体の体積変化を補償したりしてもよい。このような場合には、アウターシェル1をシリンダとして利用して緩衝器Aを単筒型にできる。また、緩衝器Aは、片ロッド型であり、ロッド2がピストンの片側からシリンダ外へ延びるが、両ロッド型であって、ロッド2がピストンの両側からシリンダ外へ延びるとしてもよい。さらに、緩衝器Aは、流体力を利用する液圧緩衝器であるが、空圧緩衝器であってもよく、それ以外の緩衝器でもよい。
For example, the reservoir is a separate tank installed laterally outside the cylinder, or a movable partition such as a free piston, bladder, or bellows that forms an inflatable air chamber is provided in the cylinder. The chamber may compensate for the volume change of the liquid due to the volume change in the cylinder and the temperature change corresponding to the rod projecting and retracting volume. In such a case, the
図3に示すように、車体Bにおいて緩衝器Aを取り付けるための取付部b1は板状になっていて、取付部b1には、当該取付部b1を板厚方向に貫通する取付孔b2が形成されている。取付部b1において、取付孔b2を取り囲む内周縁部b3はその外周側よりも板厚が薄くなっており、内周縁部b3の外周端に段差b4が形成されるとともに、内周縁部b3の上下に環状の窪みができる。 As shown in FIG. 3, the mounting portion b1 for mounting the shock absorber A on the vehicle body B is plate-shaped, and the mounting portion b1 has a mounting hole b2 penetrating the mounting portion b1 in the plate thickness direction. Has been done. In the mounting portion b1, the inner peripheral edge portion b3 surrounding the mounting hole b2 has a smaller plate thickness than the outer peripheral side thereof, a step b4 is formed at the outer peripheral end of the inner peripheral edge portion b3, and the inner peripheral edge portion b3 is vertically moved. There is an annular recess in the.
図3中、取付部b1の上側が車室内、下側が車室外であり、ロッド2は、車体Bに取り付けられた状態で、車室外に配置されてアウターシェル1(図2)から車体B側へ延びるロッド本体2aと、ロッド本体2aの上端に設けられるストッパ部2bと、ストッパ部2bの上端から上方へロッド本体2aと同軸に延びて取付孔b2に挿通される挿通部2cと、挿通部2cの上端から上方へ同軸に延びて車室内に配置されるエンドボルト2dと有する。
In FIG. 3, the upper side of the mounting portion b1 is the vehicle interior, the lower side is the vehicle interior, and the
ストッパ部2bの外径は、ロッド本体2a及び挿通部2cの外径よりも大きく、ストッパ部2bはロッド本体2a及び挿通部2cから外周側(直径方向外側)へ張り出している。また、エンドボルト2dの外周には、雄螺子加工が施されており、エンドボルト2dの外径は、挿通部2cの外径よりもやや小さい。そして、ロッド2のストッパ部2bよりも図3中上側に取付部材Mが取り付けられている。
The outer diameter of the
取付部材Mは、ロッド2の外周に装着される筒状のカラー6と、カラー6の外周に装着されて、カラー6の軸方向に並ぶ一対のラバーブッシュ7U,7Lと、ロッド2の外周に装着されるとともに、カラー6の軸方向の両側に積層されて一対のラバーブッシュ7U,7Lを軸方向の両側から挟む一対のワッシャ8U,8Lと、内周に雌螺子加工が施され、エンドボルト2dの外周に螺合する環状のナット9とを備える。
The mounting member M is provided on the outer circumference of the
そして、取付部材Mによりロッド2を車体に連結できる。具体的には、まず、ロッド2の外周に図3中下側のワッシャ8Lと、下側のラバーブッシュ7Lを装着したカラー6を装着する。つづいて、ロッド2の図3中上端から取付孔b2内へ車体Bの下側から挿入し、車室内へ突出させたカラー6の外周に図3中上側のラバーブッシュ7Uを装着してから上側のワッシャ8Uを積層する。つづいて、ロッド3の図3中上端からナット9を螺合し、ナット9を締め付けると、ロッド2の外周に装着された図3中上下のラバーブッシュ7U,7Lで車体Bの取付部b1が挟持され、ロッド2が車体Bに連結される。以下、取付部材Mを構成する各部材について詳細に説明する。
Then, the
カラー6は、金属製のパイプであり、一対のワッシャ8U,8Lは、金属製の環状板であり、これらの内径は挿通部2cの外径よりもわずかに大きく、ストッパ部2bの外径よりも小さい。このため、カラー6及びワッシャ8U,8Lの内側に挿通部2cを抵抗なく挿通できる。さらに、カラー6及びワッシャ8U,8Lは、ストッパ部2bを超えてロッド2の軸方向へ移動することができず、ストッパ部2bで支えられる。
The
このようにカラー6とワッシャ8U,8Lがストッパ部2bで支えられた状態で、エンドボルト2dが図3中上側のワッシャ8Uから上方へ突出するようになっており、当該部分の外周にナット9を螺合すると、カラー6及びワッシャ8U,8Lがナット9とストッパ部2bとで挟持され、ロッド2の外周に固定される。
With the
また、カラー6の外径は取付孔b2の径よりも小さく、ワッシャ8U,8Lの外径は、カラー6の外径よりも大きい。このため、カラー6をロッド2の外周に装着した状態で、ロッド2を取付孔b2内へ抵抗なく挿通できる。さらに、ワッシャ8U,8Lがカラー6の上下に積層された状態で、図3中上側のワッシャ8Uが上側のラバーブッシュ7Uの上端に当接し、下側のワッシャ8Lが下側のラバーブッシュ7Lの下端に当接する。
The outer diameter of the
一対のラバーブッシュ7U,7Lは、共通の構成を備えており、環状であるとともに、軸方向の一端側から他端側にかけて内径及び外径が徐々に拡径されてすり鉢状になっており、弾性を有する。ラバーブッシュ7U,7Lは、取付部b1にできる窪みにそれぞれ挿入されて、開口側(大径側)を向い合せにし、車体Bの内外から内周縁部b3を挟むように配置される。
The pair of
これらのラバーブッシュ7U,7Lに荷重がかからずラバーブッシュ7U,7Lが自然長となった状態では、一対のラバーブッシュ7U,7Lの軸方向長さと内周縁部b3の板厚とを足し合わせた長さがカラー6の軸方向長さよりも長い。このため、図3中上下のワッシャ8U,8Lがカラー6の両端に当接するまでナット9をねじ込むと、上下のラバーブッシュ7U,7Lが取付部b1と上下のワッシャ8U,8Lとの間で圧縮される。
When no load is applied to the
よって、緩衝器Aが車体Bに取り付けられた状態で、図3中上下のワッシャ8U,8Lがカラー6に当接するまでナット9をねじ込むようにすると、緩衝器Aに荷重がかからなくてもラバーブッシュ7U,7Lが予め圧縮されて、ラバーブッシュ7U,7Lに初期撓みを与えられる。また、図3中上下のワッシャ8U,8Lがカラー6に当接すると、それ以上ラバーブッシュ7U,7Lが圧縮されなくなるので、カラー6の軸方向長さによりラバーブッシュ7U,7Lの初期撓み量を設定できる。
Therefore, if the
このように初期撓みが付与された状態で、ラバーブッシュ7U,7Lは、内周がカラー6に密着し、外周が取付部b1の段差b4に密着し、開口側の外周部が内周縁部b3に密着し、閉塞側(小径側)の内周部がワッシャ8U,8Lに密着する。つまり、ラバーブッシュ7U,7Lの開口側の内周部は内周縁部b3から離れており、これらの間にカラー6を取り囲むように環状の空間70,71ができる。図3中上側のラバーブッシュ7Uと取付部b1との間にできる空間を上側の空間70、下側のラバーブッシュ7Lと取付部b1との間にできる空間を下側の空間71とすると、上下の空間70,71は、取付孔b2を介して連通されており、一続きの部屋Rとなっている。
In the state where the initial bending is applied in this way, the
孔6aは、カラー6の軸方向の中央に形成されており、カラー6の肉厚を貫通してカラー6の内外を連通する。孔6aの図3中上下方向の長さは、内周縁部b3の板厚よりも長く、孔6aが上下の空間70,71に臨むとともに、ラバーブッシュ7U,7Lが最大限圧縮されたとしても、孔6aの縁がラバーブッシュ7U,7Lにかからない長さに設定されている。また、前述のように、カラー6及びワッシャ8U,8Lの内径は、挿通部2cの外径よりもわずかに大きい。このため、部屋Rは、孔6aを介してカラー6及びワッシャ8U,8Lと挿通部2cとの間にできる微小な隙間に通じ、当該隙間を介してダストカバー5の内部に連通する。
The
ダストカバー5は、有底筒状に形成されていて、底部5aを車体B側へ向けて配置されている。底部5aには、ロッド2の挿通部2cの挿通を許容する挿通孔(符示せず)が形成されており、この挿通孔の径はストッパ部2bの外径よりも小さく、挿通部2cの外径よりもわずかに大きい。このため、挿通孔にダストカバー5の筒部5b側からロッド2を挿入し、底部5aからダストカバー5外へ突出させたロッド2に取付部材Mを取り付けてナット9を締め付けると、底部5aがワッシャ8Lとストッパ部2bとで挟持され、ダストカバー5がロッド2に固定される。
The
ダストカバー5の軸方向長さは、緩衝器本体Dが最大限伸長したとしても、ダストカバー5からアウターシェル1が抜け出ない長さに設定されている。このため、ダストカバー5でアウターシェル1から突出するロッド2のロッド本体2aの外周を覆い、ロッド本体2aの摺動面が路面からの飛石等で傷ついたり、摺動面に土、砂、埃等の異物が付着したりするのを防止できる。
The axial length of the
また、図2に示すように、ダストカバー5の筒部5bとアウターシェル1との間には、隙間が形成されている。このため、緩衝器Aが伸縮してダストカバー5にアウターシェル1が出入りしても、ダストカバー5内は略大気圧に維持される。前述のように、ダストカバー5の底部5aは、ワッシャ8Lとストッパ部2bとで挟まれているものの、これらの間はシールされていないので空気の通過が可能である。
Further, as shown in FIG. 2, a gap is formed between the
よって、向かい合うラバーブッシュ7U,7Lの間にできる部屋R内の空気とダストカバー5内の空気は、孔6aと、カラー6と挿通部2cとの間と、下側のワッシャ8Lと挿通部2cとの間と、ダストカバー5の底部5aと挿通部2c及びストッパ部2bとの間を通って双方向に移動できる。つまり、部屋Rが孔6aと、カラー6とロッド2との間に形成される隙間等を介してダストカバー5の内側へ通じており、部屋R内の空気が大気解放されていて、部屋Rが密閉されないようになっている。
Therefore, the air in the room R formed between the
以下、本実施の形態に係る緩衝器Aの作動について説明する。 Hereinafter, the operation of the shock absorber A according to the present embodiment will be described.
車体Bに取り付けられた緩衝器Aに、当該緩衝器Aを伸長させる方向に外力が入力されると、ロッド2が車体Bに対して図3中下側に引っ張られる。すると、図3中上側のラバーブッシュ7Uが圧縮されるとともに、下側のラバーブッシュ7Lが伸長する。また、上記外力の作用する方向が逆になると、ロッド2が車体Bに対して図3中上方へ引き上げられる。すると、図3中下側のラバーブッシュ7Uが圧縮されるとともに、上側のラバーブッシュ7Lが伸長する。このように、ラバーブッシュ7L,7Uが伸縮する場合であって、これらラバーブッシュ7L,7Uの圧縮量の差が大きくなる過程では、これらの間に形成される部屋Rの容積が縮小し、反対に、ラバーブッシュ7L,7Uの圧縮量の差が小さくなる過程では、部屋Rの容積が拡大する。
When an external force is input to the shock absorber A attached to the vehicle body B in a direction to extend the shock absorber A, the
上記緩衝器Aでは、部屋Rがダストカバー5内に連通されており、密閉されない構造となっている。このため、部屋Rの容積が拡大したとしても負圧にならならず、水が部屋R内へ吸い込まれることがない。また、ダストカバー5により、ダストカバー5内への水の浸入が防がれているので、ダストカバー5の内側から部屋Rへ空気(外気)が移動するときに、空気とともに部屋R内へ水が浸入することがなく、車室内への水の浸入をより確実に防止できる。
In the shock absorber A, the room R is communicated with the inside of the
以下、本実施の形態に係る緩衝器Aの作用効果について説明する。 Hereinafter, the function and effect of the shock absorber A according to the present embodiment will be described.
本実施の形態において、孔6aは、ラバーブッシュ7U,7Lにかからない位置に設けられている。このため、ラバーブッシュ7U,7Lが弾性変形する際に、孔6aの縁に干渉して傷付くことがない。また、孔6aがカラー6の軸方向の中央に設けられているのでカラー6に極性ができず、カラー6の誤組によるラバーブッシュ7U,7Lの傷付きも防止できる。さらに、一対のラバーブッシュ7U,7Lは、共通のものであるので、ラバーブッシュ7U,7Lの誤組によるラバーブッシュ7U,7Lの傷付きも防止できる。
In the present embodiment, the
なお、孔6aの数、位置及び形状は、ラバーブッシュ7U,7Lに応じて適宜変更でき、一対のラバーブッシュ7U,7Lも共通のものでなくてもよい。また、孔6aは両方の空間70,71に臨むようになっているが、カラー6と内周縁部b3との間をシールしなければ、孔6aが一方の空間にのみ臨むとしてもよい。さらに、図3中上側のワッシャ8Uがナット9と別体となっているが、これらが一つの部品として一体形成されていてもよい。同様に、図3中下側のワッシャ8Lがダストカバー5と別体となっているが、これらが一つの部品として一体形成されていてもよい。
The number, position, and shape of the
また、本実施の形態において緩衝器Aは、アウターシェル1外へ突出するロッド2の外周を覆うダストカバー5を備え、部屋Rがダストカバー5の内側に連通されている。ダストカバー5の内側には、水が浸入しないようになっているので、上記構成によれば、部屋R内へ水か浸入するのをより確実に防止して、車室内へ水が浸入するのをより確実に防止できる。さらに、ダストカバー5とストッパ部2bが対向する部分、カラー6と挿通部2cが対向する部分等に溝等を形成し、空気を通り易くしてもよい。
Further, in the present embodiment, the shock absorber A includes a
なお、本実施の形態において、図3中上側のワッシャ8Uとナット9との間がシールされていないので、部屋Rは、孔6aと、カラー6と挿通部2cとの間の隙間と、ワッシャ8Uとナット9との間の隙間を介して車室内へも連通されている。このため、部屋Rとダストカバー5内との連通を遮断して、部屋Rと車室内との連通のみを許容するようにしてもよい。
In the present embodiment, since the
また、部屋Rと車室内との間を空気が移動する際に音が出ると、搭乗者に異音として知覚される虞があるので、部屋Rと車室内とを連通する通路を広げて異音の発生を防止したり、部屋Rと車室内との連通を遮断して、部屋Rをダストカバー5側にのみ連通させたりしてもよい。このように、部屋Rと車室内との連通を遮断する場合には、例えば、図4に示すように、カラー6の上端内周部に設けた環状溝にOリング60を装着し、ロッド2とカラー6との間にできる隙間の上側開口を塞ぐとよい。この場合には、万が一部屋Rに水が浸入した場合であっても、当該水が車室内へ移動するのを防止できる。そして、これらの変更は、孔6a、ラバーブッシュ7U,7L、及びワッシャ8U,8Lの構成によらず可能である。
Further, if sound is produced when the air moves between the room R and the passenger compartment, it may be perceived as an abnormal sound by the passengers. Therefore, the passage communicating between the room R and the passenger compartment may be widened. The generation of sound may be prevented, or the communication between the room R and the vehicle interior may be blocked so that the room R is communicated only with the
また、本実施の形態において、部屋Rは、孔6aと、カラー6とロッド2との間にできる隙間を介して緩衝器Aの外部へ連通されている。カラー6とロッド2との間の隙間は従来の緩衝器にも存在するので、上記構成によれば、孔6aを緩衝器Aの外部へ連通するための通路を新たに形成する必要がなく、緩衝器Aの製造コストを低減できる。なお、例えば、孔6aとダストカバー5の内側又は車室内とを連通する通路をロッド2の内部に形成してもよく、孔6aを緩衝器Aの外部へ連通するための構成は適宜変更できる。そして、当該変更は、孔6a、ラバーブッシュ7U,7L、及びワッシャ8U,8Lの構成によらず可能である。
Further, in the present embodiment, the room R is communicated with the outside of the shock absorber A through the
また、本実施の形態において、緩衝器Aは、四輪自動車(車両)Vの車体Bと車輪Wとの間に介装されており、アウターシェル1と、アウターシェル1に出入りするロッド2とを有する緩衝器本体Dと、ロッド2の外周に装着される筒状のカラー6と、カラー6の外周に装着されて車体Bの取付部b1を挟持する一対の環状のラバーブッシュ7U,7Lとを備える。ラバーブッシュ7U,7Lの内周は、取付部b1側へ向かうに従って拡径されて一対のラバーブッシュ7U,7Lの間に部屋Rが形成されている。また、カラー6には、カラー6の肉厚を貫通する孔6aが形成されている。そして、部屋Rは、孔6aを介して緩衝器Aの外部へ連通されている。ここでいう孔6aと緩衝器Aの外部が連通された状態とは、少なくとも空気の移動が許容された状態をいうものであり、当該構成によれば、部屋R内の空気が大気解放されて、部屋Rが密閉された状態とならないので、部屋Rが拡大してもこれらの内部が負圧にならない。よって、部屋R内が負圧になって、水が空間70,71内へ吸い込まれることがなく、部屋Rに吸い込まれた水が車室内へ浸入するのを防止できる。
Further, in the present embodiment, the shock absorber A is interposed between the vehicle body B and the wheel W of the four-wheeled vehicle (vehicle) V, and includes the
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱しない限り、改造、変形、及び変更が可能である。 Although the preferred embodiments of the present invention have been described in detail above, modifications, variations, and changes can be made without departing from the scope of the claims.
A・・・緩衝器、B・・・車体、b1・・・取付部、D・・・緩衝器本体、R・・・部屋、V・・・四輪自動車(車両)、W・・・車輪、1・・・アウターシェル、2・・・ロッド、5・・・ダストカバー、6・・・カラー、6a・・・孔、7U,7L・・・ラバーブッシュ
A... shock absorber, B... vehicle body, b1... attachment part, D... shock absorber main body, R... room, V... four-wheeled vehicle (vehicle), W...
Claims (4)
アウターシェルと、前記アウターシェルに出入りするロッドとを有する緩衝器本体と、
前記ロッドの外周に装着される筒状のカラーと、
前記カラーの外周に装着されて前記車体の取付部を挟持する一対の環状のラバーブッシュとを備え、
前記ラバーブッシュの内周は、前記取付部側へ向かうに従って拡径されて、一対の前記ラバーブッシュの間に部屋が形成されており、
前記カラーには、前記カラーの肉厚を貫通する孔が形成されており、
前記部屋は、前記孔を介して外部へ連通されている
ことを特徴とする緩衝器。 It is interposed between the vehicle body and wheels,
A shock absorber body having an outer shell and a rod that goes in and out of the outer shell,
A cylindrical collar attached to the outer circumference of the rod,
A pair of annular rubber bushes that are attached to the outer periphery of the collar and sandwich the mounting portion of the vehicle body;
The inner circumference of the rubber bush is increased in diameter toward the mounting portion side, and a chamber is formed between the pair of rubber bushes,
The collar has a hole penetrating the wall thickness of the collar,
The shock absorber characterized in that the room communicates with the outside through the hole.
ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。 The shock absorber according to claim 1, wherein the chamber is communicated with the outside through a gap formed between the hole and the collar and the rod.
前記部屋は、前記ダストカバーの内側に連通されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緩衝器。 A dust cover for covering the outer circumference of the rod protruding to the outside of the outer shell,
The shock absorber according to claim 1 or 2, wherein the room is communicated with the inside of the dust cover.
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の緩衝器。
The shock absorber according to any one of claims 1 to 3, wherein the hole is provided at a position that does not cover the rubber bush.
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