JP5517529B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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この発明は、直流電源の直流電力を電圧の異なる直流電力に変換する電力変換装置に関するものである。
従来の電力変換装置としての昇圧回路は、スイッチ素子、インダクタ、ダイオード及び出力側の平滑用電解コンデンサを有して構成される。そして、入力側の平滑用電解コンデンサで平滑化された直流電源としての太陽電池からの入力電圧は、この昇圧回路のスイッチ素子をオンオフすることにより昇圧されて、あるいは昇圧回路で昇圧されることなくスルーして後段のインバータ回路に与えられる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3941346号公報
このような従来の電力変換装置では、出力する電力容量の増加とともに大容量のリアクトルが必要となり、装置の大型化や重量増加という問題点があった。また、この問題を回避するためにスイッチ素子を高周波でスイッチングすると、多大なスイッチング損失およびノイズが発生するものであった。
また、太陽電池等の直流電源は日射量や温度などの条件に加え、屋外に設置可能な直流電源の直列数によって電圧範囲が大きく異なる。このため、従来の電力変換装置では、入力電圧範囲が広範囲となり、所望の出力電圧が得られる運転動作範囲が狭くなるという問題点を有するものであった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、直流/直流変換を行う電力変換装置において、電力損失およびノイズを低減化し、かつ装置構成の小型軽量化を促進するとともに、広範囲の入力電圧に対応することのできる電力変換装置を提供することを目的とする。
特に、直流電源として、太陽電池を用いて直流/直流変換を行う場合に好適な電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、各々半導体スイッチ素子と直流電圧源とを有する複数の単相インバータの交流側を直列接続して構成され、該交流側を直流電源の出力端子間に直列接続して上記各単相インバータの出力の総和を上記直流電源の出力に重畳して出力するインバータ回路と、上記インバータ回路の後段に整流素子を介して接続され、該インバータ回路から直流電力が供給される負荷側の平滑コンデンサと、上記インバータ回路の出力端子に一端が接続され、他端が上記平滑コンデンサの負極に接続された短絡用スイッチとを備え、一定の周期内で切り替わる上記各単相インバータの出力制御および上記短絡用スイッチのオンオフ制御の組み合わせから成る複数の制御モードを予め設定し、上記直流電源の電圧に応じて上記制御モードを切り替えて用いることにより昇圧比を選択し、上記インバータ回路における直流電圧源の充放電を利用して直流/直流変換を行うものであって、上記直流電源と上記インバータ回路の交流側入力端子との間に上記直流電源と並列に一方向性のスナバ回路を設け、上記制御モードにおける単相インバータの出力制御の切り替え時の、少なくとも1つ以上の単相インバータがオフ状態となるデッドタイム期間において、上記直流電源の電圧上昇によるインバータ回路入力側の電圧変化を抑制するようにしたものである。
この発明の電力変換装置によれば、インバータ回路における直流電力(直流電圧源)の充放電を利用して直流/直流変換を行うため、大容量のリアクトルを要しない。
また、短絡用スイッチおよびインバータ回路内の半導体スイッチ素子は、高周波スイッチングが不要であり、インバータ回路のスイッチングで扱う電圧を比較的小さい電圧にできる。このため、電力損失およびノイズの低減化と装置構成の小型軽量化とが促進された電力変換装置が実現できる。
また、直流電源の電圧に応じて複数の制御モードを切り替えることにより、昇圧比を広範囲に選択でき、広範囲の入力電圧に対して所望の出力電圧を安定して得ることができる効果がある。
上述した、またその他の、この発明の目的、特徴、効果は、以下の実施の形態における詳細な説明および図面の記載からより明らかとなるであろう。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の主回路構成図である。 この発明の実施の形態1による制御モードAによる電力変換装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による制御モードBによる電力変換装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による制御モードCによる電力変換装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による制御モードDによる電力変換装置の動作を説明する波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作の一覧を示した図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の直流電源電圧に対する各コンデンサ電圧の関係を示す図である。 太陽電池の出力特性を示す図である。 この発明の電力変換装置における動作パターンの切替を示す図である。 図9の動作パターンの切替タイミングでの波形を示す図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の回路構成図である。 実施の形態2の電力変換装置における切替タイミングでの波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態3の電力変換装置であって、デッドタイムを短くした場合の、切替タイミングでの波形を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、各図中、同一符号は、同一あるいは相当部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力変換装置の主回路構成図である。
実施の形態1の電力変換装置は、図1に示すように、太陽電池等から成る直流電源1の出力に、インバータ回路20の交流側が直列接続される。インバータ回路20は、第1の単相インバータ20a、第2の単相インバータ20bの交流側を直列接続して構成され、各単相インバータ20a、20bの出力の総和を、インバータ回路20の出力として直流電源1からの直流電圧に重畳する。インバータ回路20を構成する第1、第2の単相インバータ20a、20bは、半導体スイッチ素子21〜24、31〜34および直流電圧源としての第1のコンデンサ25、第2のコンデンサ35から構成される。
ここで、半導体スイッチ素子21〜24、31〜34は、ダイオードが逆並列に接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やソース・ドレイン間にダイオードが内蔵されたMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などを用いる。
またインバータ回路20の後段には短絡用スイッチ4と、導通/非道通を決定する半導体素子としての整流ダイオード5とが接続され、整流ダイオード5のカソード側が出力段の平滑コンデンサ6の正極に接続される。ここでは、短絡用スイッチ4と整流ダイオード5のアノードとの接続点がインバータ回路20の後段の交流出力線に接続され、短絡用スイッチ4の他端は平滑コンデンサ6の負極に接続される。また、短絡用スイッチ4は、IGBTやMOSFET等の半導体スイッチ素子、あるいは機械式のスイッチなどでも良い。
次に、このように構成された電力変換装置の動作について、図2〜図6に基づいて以下に説明する。ここでは、出力側の平滑コンデンサ6の電圧Voを160V<Vo≦240Vの範囲まで昇圧する動作を示し、直流電源1の電圧Vinが40V<Vin≦60Vの場合を図2に、直流電源1の電圧Vinが60V<Vin≦80Vの場合を図3に、直流電源1の電圧Vinが80V<Vin≦120Vの場合を図4に、直流電源1の電圧Vinが120V<Vin≦180Vの場合を図5に示した。また、これらの動作の一覧を表にしたものを図6に示した。なお、図6では便宜上、電圧Vinが50V、60V、70V、80V、90V、105V、120V、135V、150V、165V、180Vの場合を示した。
図2〜図5において、Vbit1は第1の単相インバータ20aの出力電圧、Vbit2は第2の単相インバータ20bの出力電圧であり、Vaは、直流電源1の電圧Vinに、第1、第2の単相インバータ20a、20bの出力電圧Vbit1、Vbit2を重畳した電圧、即ち、Vin+Vbit1+Vbit2である。また、S(ON/OFF)は、短絡スイッチ4のオンオフ状態を示す信号である。
なお、第1の単相インバータ20aにおける第1のコンデンサ25の設定電圧Vc1と第2の単相インバータ20bにおける第2のコンデンサ35の設定電圧Vc2との比は(Vc1:Vc2)=(1:2)とする。
電力変換装置は、第1、第2の単相インバータ20a、20bの出力制御および短絡用スイッチ4のオンオフ制御の組み合わせから成る複数の制御モードが予め設定され、直流電源1の電圧Vinに応じて制御モードを選択して切り替える。この場合、制御モードA〜Dが用いられる。
図2に示す40V<Vin≦60Vの場合、電力変換装置は、制御モードAにて動作する。この制御モードAでは、インバータ回路20の直流電力(直流電圧源であるコンデンサ25、35)の充放電動作における1周期を第1〜第4の4区間に分けて、第1〜第3区間では、短絡用スイッチ4をオン状態にして平滑コンデンサ6をバイパスし、インバータ回路20は直流電力を充電する。
第4区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にしてインバータ回路20は直流電力を放電し、直流電源1の電圧に重畳した電圧和で、電圧整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6を充電する。この平滑コンデンサ6の電圧Voが出力電圧で、この制御モードAでは昇圧比は4となる。
例えば、直流電源1の電圧Vinが60Vのとき、第1区間では第1のコンデンサ25を60Vまで充電し、第2区間では、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧との和で第2のコンデンサ35を120Vまで充電する。第3区間では第1のコンデンサ25を60Vまで再度充電する。そして、第4区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にして、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧および第2のコンデンサ35の電圧との和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。
図3に示す60V<Vin≦80Vの場合、電力変換装置は、制御モードBにて動作する。この制御モードBでは、インバータ回路20の直流電力の充放電動作における1周期を第1〜第3の3区間に分けて、第1、第2区間では、短絡用スイッチ4をオン状態にして平滑コンデンサ6をバイパスし、インバータ回路20は直流電力を充電する。
第3区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にしてインバータ回路20は直流電力を放電し、直流電源1の電圧に重畳した電圧和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6を充電する。この制御モードBでは昇圧比は3となる。
例えば、直流電源1の電圧Vinが80Vの時、第1区間では第1のコンデンサ25を80Vまで充電し、第2区間では、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧との和で第2のコンデンサ35を160Vまで充電する。そして、第3区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にして、直流電源1の電圧Vinと第2のコンデンサ35の電圧との和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。
図4に示す80V<Vin≦120Vの場合、電力変換装置は、制御モードCにて動作する。この制御モードCでは、インバータ回路20の直流電力の充放電動作における1周期を第1、第2の2区間に分けて、第1区間では、短絡用スイッチ4をオン状態にして平滑コンデンサ6をバイパスし、インバータ回路20は直流電力を充電する。
第2区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にしてインバータ回路20は直流電力を放電し、直流電源1の電圧に重畳した電圧和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6を充電する。この制御モードCでは昇圧比は2となる。
例えば、直流電源1の電圧Vinが120Vのとき、第1区間では第1のコンデンサ25を40Vまで充電すると共に、第2のコンデンサ35を80Vまで充電する。
第2区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にして、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧および第2のコンデンサ35の電圧との和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。
図5に示す120V<Vin≦180Vの場合、電力変換装置は、制御モードDにて動作する。この制御モードDでは、インバータ回路20の直流電力の充放電動作における1周期を第1〜第4の4区間に分けて、第1区間では、短絡用スイッチ4をオン状態にして平滑コンデンサ6をバイパスし、インバータ回路20は直流電力を充電する。
第2〜第4区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にしてインバータ回路20は直流電力を放電し、直流電源1の電圧に重畳した電圧和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6を充電する。この制御モードDでは昇圧比は1.3となる。
例えば、直流電源1の電圧Vinが180Vのとき、第1区間では第1のコンデンサ25を60Vまで充電すると共に、第2のコンデンサ35を120Vまで充電する。
第2〜第4区間では、短絡用スイッチ4をオフ状態にする。まず、第2区間では、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧との和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。第3区間では、直流電源1の電圧Vinと第2のコンデンサ35の電圧との和で、第1のコンデンサ25を60Vまで再度充電すると共に、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。そして、第4区間では、直流電源1の電圧Vinと第1のコンデンサ25の電圧との和で、整流ダイオード5を介して平滑コンデンサ6に直流電圧240Vを充電する。
以上のように、実施の形態1の電力変換装置は、直流電源1の電圧Vinに応じて制御モードA〜Dを切り替えて用いることで、インバータ回路20における直流電力の充放電を利用して昇圧する。昇圧比は各制御モード毎に決まっており、電圧Vinが小さいほど昇圧比が大きくなるような制御モードA〜Dを選択して、出力電圧Voを160V<Vo≦240Vの範囲まで昇圧する。このように、直流電源1の電圧Vinに応じて制御モードA〜Dを決定して切り替えることにより昇圧比を選択する。
また、各制御モードA〜Dにおいて、第1、第2の単相インバータ20a、20bは、第1、第2のコンデンサ25、35が充放電動作による電力授受をバランスさせるように出力制御される。
直流電源1の電圧Vinに対する第1、第2のコンデンサ25、35の電圧Vc1、Vc2、および出力側の平滑コンデンサ6の電圧Vo(出力電圧)の関係を図7に示す。
図7に示すように、出力電圧Voの電圧変動率は±20%の範囲に収まる。
以上のようにこの発明の実施の形態1の電力変換装置によれば、上述したようにインバータ回路20における直流電力の充放電を利用して直流/直流変換を行うため、大容量のリアクトルを必要としない。
また、短絡用スイッチ4のオン/オフ切り換え時に、インバータ回路20は、直流電圧の充電/放電動作を切り替えるように制御される。このため、短絡用スイッチ4およびインバータ回路20内の半導体スイッチ素子21〜24、31〜34は、高周波スイッチングが不要であり、インバータ回路20は、スイッチングで扱う電圧を平滑コンデンサ6の設定電圧よりも低くできる。従って、電力損失およびノイズの低減化と装置構成の小型軽量化とが促進された電力変換装置が実現できる。
また、実施の形態1の電力変換装置においては、第1、第2の単相インバータ20a、20bの出力制御および短絡用スイッチ4のオンオフ制御の組み合わせから成り、それぞれ昇圧比が異なる複数の制御モードA〜Dを予め設定し、直流電源1の電圧Vinに応じて制御モードA〜Dを選択して切り替える。そして、直流電源1の電圧Vinに第1、第2の単相インバータ20a、20bの各出力電圧を重畳させ、平滑コンデンサ6に所望の電圧を出力する。
複数の制御モードA〜Dは、複数の単相インバータ20a、20bの出力制御および短絡用スイッチ4のオンオフ制御の組み合わせから設定されるもので、制御モード毎に決まる昇圧比を広範囲に設定することができる。この場合、1.3〜4までの4段階の昇圧比が設定されている。
このため、昇圧比が広範囲に選択でき、広範囲の入力電圧(電圧Vin)に対して出力電圧Voの電圧変動を抑制でき、所望の出力電圧Voが得られる。
また、第1、第2の単相インバータ20a、20bは、第1、第2のコンデンサ25、35が充放電動作による電力授受をバランスさせるように出力制御されるため、第1、第2のコンデンサ25、35に外部から電力供給や制御する必要がなくDC/DCコンバータの設置が不要となる。
更に、上述したように太陽電池は、日射量や温度などの条件に加え、屋外に設置可能な直流電源の直列数によって電圧範囲が大きく異なるため、電力変換装置に入力される電圧Vinが広範囲に変動する。この実施の形態1の電力変換装置では、広範囲の入力電圧(電圧Vin)に対して所望の出力電圧Voが得られるため、直流電源1に太陽電池を用いた場合に、特に効果がある。
図8は、太陽電池の出力特性を示す図である。太陽電池から得られる電力を最大限利用する方法として、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御が一般的に用いられ、その場合、電圧を最大出力点Vpmaxに維持する必要がある。図8に示すように、最大出力点Vpmaxとなる電圧は変動するが、広範囲の入力電圧に対して所望の出力電圧Voが得られるこの実施の形態1の電力変換装置では、太陽電池のMPPT制御と併用することで、さらに電力の有効利用が促進できる。
なお、実施の形態1の電力変換装置において、インバータ回路20全体の充放電を決定する短絡用スイッチ4のオンオフ制御を変えずに、第1、第2の単相インバータ20a、20bの正負の電圧出力のデューティ比を調整可能としても良い。この場合、第1、第2の単相インバータ20a、20bが有する第1、第2のコンデンサ25、35の電圧比を調整できるため、回路に含まれる損失成分やデッドタイム等の影響により、第1、第2のコンデンサ25、35の電圧比が設定値からずれた場合でも、調整可能となる。
例えば、図2で示す制御モードAによる制御では、インバータ回路20の充電期間のうち、第1の単相インバータ20aの正電圧出力期間、および第2の単相インバータ20bの負電圧出力期間をそれぞれ長く(短く)調整すると、第1のコンデンサ25の電圧を低く(高く)、第2のコンデンサ35の電圧を高く(低く)調整できて電圧比を調整できる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1の電力変換装置においては、第1および第2の単相インバータ(以下ビット1、ビット2と呼ぶ)を用い、それらの出力電圧の組合わせを一定周期内で切り替えることにより、負荷側に昇圧された電圧を供給することを説明した。
しかし、各ビットインバータの出力電圧の組合わせを一定周期内で切り替える際、以下のような問題点が考えられる。
まず一例として図9に示すようなパターンの切替状態について考察する。(なお、スイッチの状態は詳細には図示されていないが、MOSFETの場合などは逆並列にダイオ−ドが接続されている)。
図9には、電力変換器の配線の浮遊インダクタンスLを記載している。
図9では、ビット1を利用してビット2を充電するパターン(期間A)から、ビット1、ビット2を利用して負荷側のコンデンサを充電するパターン(期間B)に切り替える状態を示している。この例では、期間Aから期間Bに切り替えるタイミングにデッドタイムTdを設けている。デッドタイムTdでは、ビット1およびビット2のスイッチの全てをオフとしている。
図10は、デッドタイムTd期間の前後における入力電圧Vinおよび電力変換器に流れる電流ixの動きを示すもので、Td期間中は、配線の浮遊インダクタンスLが持つエネルギーを利用して負荷側に電流が供給される。
つまり、Td期間に入ると、インダクタンスLは、負荷側のコンデンサC0、ビット1、ビット2のコンデンサC1、C2を充電するように電流が連続し、やがてインダクタンスLのエネルギーがなくなると動作が止まる。そして、次にTd期間が終わり期間Bに入ると、インダクタンスLの電流が徐々に増加して行き、やがて定常状態を迎え、電流が一定の値となる。
デッドタイムTdから期間Bへの移行の際、入力電圧Vinは太陽電池の特性に従って電圧が変化する。まず、Td期間に入りインダクタンスLの電流、すなわち太陽電池の電流が低下すると、電池の特性に従って電圧が増加し、電流ixがゼロになると電池特性の最大電圧の値となる。期間Bに入ると電池特性の最大電圧からスタートし、電流の増加に従って電圧が低下し、Vin=Vout-Vbit1-Vbit2が成り立つ点(つまりVin=60V)で定常状態を迎える。
このような一連の動作では太陽電池の動作点が変化することがわかる。しかし、太陽電池の動作点が変化すると最大電力を取り出せなくなってしまう。例えば図8においてPmax点(図9の動作電圧点とは異なる)から右下の最大電圧点Vnaxへ移動すると取り出し電力はゼロとなるため、好ましくない。
この発明の実施の形態2の電力変換装置は、上記の点に鑑み成されたもので、図11に示すように、インバータの制御パターンを切り替える一連の期間に、入力電圧Vinが変化しないように、スナバコンデンサ102、スナバダイオード103、放電抵抗104から構成されるスナバ回路を、直流電源である太陽電池1とインバータ回路20の交流側入力端子との間に設けたものである。
図11において、スナバコンデンサ102は、期間Aの時点ではほぼVinと同じ電圧に充電されている。デッドタイム期間Tdに入ると浮遊インダクタンスLの電流がなくなり、太陽電池1の電圧が上がろうとするが、スナバダイオード103が導通し、電池電圧の上昇を抑制する。そのため、太陽電池1の動作点はほとんど変化しなくなり、電池電流はスナバコンデンサ102に流れ込むことになる。このとき、スナバコンデンサ102の容量を十分に大きくしておけば、Td期間中のスナバコンデンサ電圧の上昇はほとんどなくなり、太陽電池の最大電力動作点をほぼキープできる。
次に、期間Bに入ると、まず、インダクタンスLの電流を定常状態に移行させる必要があるため、太陽電池1はスナバ回路を継続して充電しながら、かつスナバ回路以降の回路は、(Vbi1+Vbit2)+Vin(期間A)+ΔV(t)-Vout=L*di/dtの式に従いながら、浮遊インダクタンスLの電流を緩やかに増加させ、やがて浮遊インダクタンスLの電流が定常状態を迎えると電池電圧はVin(期間A)の点、つまり最大電力動作点に完全に戻ることになる。
インダクタンスLの電流が定常状態を迎えた以降は、スナバコンデンサ102のΔV分の電圧は、放電抵抗104を通して回路に放出され、完全な定常状態となる。このとき、放電抵抗では1/2ΔV2のエネルギーを消費することになる。
以上のように、この発明の実施の形態2の電力変換装置によれば、直流電源である太陽電池とインバータ回路の交流側入力端子との間にスナバ回路を設けることによって、太陽電池からはほぼ最大電力を取り出すことができる。
実施の形態3.
上述の実施の形態2によれば、直流電源としての太陽電池からはほぼ最大電力が取り出せることになるが、期間Bに入り1/2ΔV2分の電力消費を生じてしまうことになる。
この発明の実施の形態3は、この電力消費を抑えるための技術に関するものである。
図12からわかるように、スナバ回路に太陽電池が充電する期間のうち最も大きいものは、期間Bにおいて浮遊インダクタンスLの電流を定常状態まで持っていくための領域(以後Trizeと称す)である。Trizeを短くすることができれば、ΔVを抑制することができ、放電抵抗での電力消費を抑制できる。
元々、Trizeは、インダクタンスLの電流を立ち上げるための期間であり、インダクタンスLの電流が本来ゼロでなければ、立ち上げる電流の幅が小さくなるからTrizeを小さくすることが可能である。
期間Bに入ったときのインダクタンスLの電流をゼロより大きくしておくには、Td期間をインダクタンスLの電流が立ちさがってしまうTfallより小さくすればよい。
図13は、TdをTfallより小さくした場合の波形を示している。Td期間中にインダクタンスLの電流がゼロまで到達しないから、Trizeが小さくなっていることがわかる。
Trizeが小さくなればΔVも小さくなり、ΔVの2乗に比例する放電抵抗での損失が低減することになる。
Tfall期間中には以下の式が成り立つ。
Vout+ΣVビットn=Ldi/dt (nはビットの総数)
Tfall=(Vout+ΣVビットn)×I/L (Iは定常状態での電流)
従って、Td<(Vout+ΣVビットn)×I/L と選んでおけばよい。
但し、太陽電池の日射量によって動作点が変化し、Iが変化するため全域で上記式を満足することは困難である。よって、目安として、最大動作ポイントにおいて、上式を満足するように設計すればほぼ電力損失を無視できるレベルまで抑えることができる。
別の見方をすれば、太陽電池は最大日射量の30〜75%の領域でほとんど動作する。そのため、30〜75%の電流条件において、上式を満足するよう設計するのが良い。
尚、この発明に関する実施の形態を、実施の形態1から実施の形態3によって説明したが、これら実施の形態は、本発明の好適な実施事例を例示したものに過ぎない。
本発明は、これら実施の形態の構成、動作に限定されるものでなく、本発明の範囲内にある限り、別な構成、動作へ変更を加えて実施してもよい。
1 直流電源、4 短絡用スイッチ、5 整流ダイオード、6 平滑コンデンサ、
20 インバータ回路、20a 第1の単相インバータ、20b 第2の単相インバー
タ、21〜24、31〜34 半導体スイッチ素子、25 第1のコンデンサ(直流電
圧源)、35 第2のコンデンサ(直流電圧源)
Vin 直流電源電圧、VbIt1 第1の単相インバータ出力、VbIt2 第2の単相イン
バータ出力。

Claims (6)

  1. 各々半導体スイッチ素子と直流電圧源とを有する複数の単相インバータの交流側を直列接続して構成され、該交流側を直流電源の出力端子間に直列接続して上記各単相インバータの出力の総和を上記直流電源の出力に重畳して出力するインバータ回路と、上記インバータ回路の後段に整流素子を介して接続され、該インバータ回路から直流電力が供給される負荷側の平滑コンデンサと、上記インバータ回路の出力端子に一端が接続され、他端が上記平滑コンデンサの負極に接続された短絡用スイッチとを備え、一定の周期内で切り替わる上記各単相インバータの出力制御および上記短絡用スイッチのオンオフ制御の組み合わせから成る複数の制御モードを予め設定し、上記直流電源の電圧に応じて上記制御モードを切り替えて用いることにより昇圧比を選択し、上記インバータ回路における直流電圧源の充放電を利用して直流/直流変換を行うものであって、
    上記直流電源と上記インバータ回路の交流側入力端子との間に上記直流電源と並列に一方向性のスナバ回路を設け、上記制御モードにおける単相インバータの出力制御の切り替え時の、少なくとも1つ以上の単相インバータがオフ状態となるデッドタイム期間において、上記直流電源の電圧上昇によるインバータ回路入力側の電圧変化を抑制するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記一方向性のスナバ回路は、ダイオードとコンデンサを直列に接続し、上記ダイオードの両端に放電抵抗を備えた構成であることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  3. 上記デッドタイム期間は、回路の電流がゼロになる前に終了するよう設定することを特徴とする請求項または請求項に記載の電力変換装置。
  4. 上記デッドタイム期間Tdは、以下の式を満足することを特徴とする請求項または請求項に記載の電力変換装置。
    Td<(出力電圧+単相インバータの直流電圧の総和)×I/L
    但し、Lは回路の浮遊インダクタンス、IはTd期間以前に流れていた回路の電流。
  5. 上記Iは電力変換装置の定格電流の30%以下であることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  6. 上記直流電源は太陽電池であることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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